先日CDMP Associate(Certified Data Management Professionals)認定を取得しました。(76/100点)
日本では非常にマイナーな資格のため、今後受験する日本人のために情報を残しておきます。
CDMPの資格の概要はCDMP Associate 認定を取得した話で綺麗にまとまっています。
参考になりました、ありがとうございます。この記事にはリンク先にない実体験を記載します。
#前提
・データマネジメントの実務経験は1.5年くらい。
・ガバナンス策定、データスチュワード運用、データ品質管理、メタデータ管理の運用経験あるが、DMBOK自体は読んだことがない。実務経験のみ。
・英語は大学受験レベル。英語から離れて10年以上。多分TOEIC500点もない。
・受験動機は、①と②を両方勉強できる良い機会だったので。
①デーマネ知識の体系的理解。実務をする上で体系知識の必要性を感じたので。
②英語が必要な状況になった。ピンチ。
#いくらかかった?
ドルで変動あるかも。
・受験費:35000円
・教材費:21000円 Udemyは定価6000円だけどセールで1000円位の時がある。
最初に全部払って逃げ道絶った。6万弱はでかい。
#使用教材
・DMBOK2 英語電子版 7000円
・DMNOK2 日本語版 13000円
・CDMP Certified Data Management Professional Practice Exams(Udemy)
→おすすめ。これやったら最低60%は確保できる。解答の解説がついておらず自分で調査が必要だが、購入した方が良い。日本で勧めてる人いないけど間違いない。というか資格がマイナー過ぎるだけ。
・CDMP Practice exam
→試験申し込んだらおまけでついてくる模擬試験。テスト対策はUdemyメイン。念のためやるくらい。
・自分でまとめたエクセル
→この試験は参照物の持ち込みが可能。PDFは検索機能が貧弱で試験中に調べるのほぼ無理。試験中は自分のエクセルに頼ったシーンが多かった。むしろ無かったら点数悪かったような。
#勉強時間
・約4カ月:120~130時間。仕事と家庭の合間で1日2時間くらい。勉強できない期間も少しあり。
・実務で使うので色々調べてたら時間かかった。
・英語版DMBOKを難なく読める人なら、60時間あればいけるかも?
#勉強方法
つらつら書いていきます。あくまでしっかり勉強したい人向けのルートです。
##①DMBOK2英語版の読解(50h)
・DMBOK2の各章の1.Introductionのみ読み進める。Part2~6は読まずに概要を掴む。
・英語力0だが、英語で読み進める。不明な英単語はひたすら調べる。英単語リスト1500語作った。
・英文が理解できなかった箇所は、日本語版のDMBOKを対訳として、読解を進める。
英語電子版のPDFはCtrl+cができないので、都度Google翻訳だと効率が悪い。お金で解決。
・各章のIntroductionに出てくる単語さえカバーできれば、DMBOKを読むための単語力はつく。
・4章分くらいまでは単語が分からず1文読んでは立ち止まって以下繰り返しだったが、
徐々に慣れてきて後半はさくさく読めた。軌道に乗るまでがきつい。でも諦めてはいけない。
##②Udemyの問題を解く@1回目(10h)
・問題は合計350問位ある。
・3割は1.Introductionから出題。7割はそれ以外から出題される。初回で正答率50%もいかない。
##③Udemyの問題の復習@1回目(40h)
・一番大事だった気がする。
・この教材の非常に良い点は、分厚いDMBOKの中から理解しておくべき点を中心に出題している点。
・問題の正答の根拠(DMBOKのページ数)が書いていないのが非常に残念だが、
・DMBOKを辞書的にひいて理解を進める。
・出題された問題のDMBOKのパートはエクセルにまとめた。これのおかげで試験で10点は取れた。
→目次付け・ハードコピー・調べた事項など。
・DMBOKで分かりにくい箇所があるので調べる。日本のWeb記事はほぼ無い。海外は情報が豊富。
→①で英語の武者修行をしたので、この段階では7-8割は英語記事で解釈できた。
##④Udemyの問題を解く@2回目(10h)
・③で知識がある程度定着してれば7割~8割は取れる。
##⑤Udemyの問題の復習@2回目(20h)
・間違えた部分は再度復習。
・エクセルに反映。
・問題箇所の確認以外に、その章を斜め読みして復習した。今まで読めてなかったところとか。
3回目をやろうとしたけど問題数が多いから通しではやらなかった。
1,2日あけて2回目で間違えた部分のみ再トライした。
##⑥DMBOKのPractice Examを解く。(5h)
・体感40問のうち、20問は固定、20問はランダム。一応200問の中からランダムらしいけど多分嘘。
・大方Udemyで出題された問題が出る。5回位連続で95%以上だったので受験時期かなと思った。
##⑦本番の試験
・テスト前に部屋360度の撮影&パスポートの身分証明撮影。
・試験用PCはモニタ接続NG。参照物は別PCで。
・テストはESLで受験。110分100問。右クリック翻訳は使えない。URLバー右の翻訳を利用。
・見たことあるor類似の問題が50問。初見が50問という感じ。
・20~25問は単純な知識だけでは解けない問題がある。ここで合格のグレードを調整してる印象。
・基本は英語で解く。ややこしい問題は素直に翻訳に頼る。
・とりあえず100問埋めるのが優先。迷ったらラベル付けして次に進む。
・70分で100問埋めた。残り30分でエクセルを参照して回答を精査。
##結果
76点合格。80点超えるにはDMBOKの深い読み込みがいる気がする。
##勉強してみてどうだった?
①DMBOK的な部分
・体系立てた勉強のおかげでガバナンスやセキュリティポリシーの勘所が掴めた。
・データマネジメント製品のツール評価の観点も得られた気がする。
・上位資格目指すかと言われると微妙。DMBOKもう読みたくない。
・資格受かるだけならUdemy一直線でよい。
②英語的な部分
・個人的にはこっちの方が収穫としては大きかった。
・必死に避けてた英語への抵抗が少しだけ薄れた。せめてTOEIC600は目指さなきゃ・・・。
##おまけ
DMBOKだと分かりにくかった部分
・データガバナンス組織の各知識領域での役割
→知識領域毎のページで役割が述べられてるので、組織毎で見た時の役割がまとまってない。
データ戦略やデータセキュリティポリシーあたり。誰が起案するの?レビューするの?とか。
・ライフサイクル関連←そもそもDMBOKに載ってないのもある。
→情報ライフサイクル、システム開発〃、データ品質改善〃、PDAC、ドキュメントレコード〃
ドキュメントコンテンツマネジメント〃
・データモデリング
→再帰、スーパー/サブタイプ、依存非依存
・参照データ
→youtubeのGlobal Data Store LLCチャンネルの動画が分かりやすかった。