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才能を伸ばす方法

Last updated at Posted at 2022-02-01

前書き

昨日読んだ致知出版社『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』の一節で、日本水泳連盟理事の金子正子さんの指導者論を読んで思ったタイトルである。
金子さんが書いた記事のタイトルは 『才能があるのに伸びない選手』。 
ということは、逆説的に考えると、才能を伸ばす方法が書いてあるはずである。
 
ちなみに、私が所属する会社の仲間たちが書いたQiitaの記事の777番目を狙って急ぎ投稿した次第である。
上手くいけば、この記事が記念すべき777番目の記事になると思って昨日読んだ記事の感想文を書いてみたという不純な動機であるが、ためになる話だと思う。
(日課の読書は今日はまだ読んでない)
だが、しかし。書き終わったところで確認したところ、778番目だったようだ。数え間違えをしていたらしい。

本題 【10月8日】 才能があるのに伸びない選手 金子正子 日本水泳連盟シンクロ委員長

金子正子。アースティックスイミングの指導者。井村雅代とともに、小谷実可子らの無敵のシンクロ日本代表選手たちを育てた。
1944年生まれ。御年、77歳。

金子が語るのはシンクロ指導者としての振り返り。小谷実可子らが育った頃というから、日本シンクロ界の絶頂期、今から30年前の1990年の頃だろう。
私は、「成長するための本質」が語られていると感じた。それは、「与えられた環境の中で考え抜いて行動すること」
この記事は2006年4月号の雑誌「致知」の対談記事。冒頭、金子は語り出す。

『数年前から、東京の「国立スポーツ科学センター」という日本初のナショナルトレーニングセンターの中にシンクロ専用のプールができて、施設には恵まれるようになりましたが、
 それまで、特に小谷実可子の育つ頃は西武さんが持っている池袋のプールを、一般公開する前の早朝にお借りしてずっとやってきたんです。
 借りるにあたっては、早朝五時半頃から集まってプール掃除をしてから練習、終わったら自分たちでプールを磨いてお返しする。それこそ自動で動く機械の清掃道具なんてなかったですから、重い用具を押してプールの中を這いずり回って掃除していました。
 取材に来られた方は「五輪選手でもこういう掃除をされるのですか」と驚いていらっしゃいましたが、「五輪に行く選手だからするのです。下の子たちが磨いたプールで上の子たちが泳いでいるようではダメ。上の子がしていることを、下の子たちに見習わせています」といつも言ってきました。』

『選手たちにも「こうしてプールを自由に使わせてもらって、ここの皆さんにどうやってお礼ができると思う?」と聞くと、「できません。お金もないし……」と言うから、じゃあ、「日本一になるしかないネ」「オリンピックでメダルを取るしかないわね」と言っていました。そして、どうしたら周りの人たちと気持ちが通うのか、迷惑をかけずに練習ができるのか、考えて行動するよう指導しました。
 感謝すること、挨拶や荷物の置き場所、いろいろ考えて実践してきました。自分たちがどう動いたら周りの人たちが気持ちよく応援してくれるかを。五輪なんか行くと、いろいろな方から「シンクロの選手たちは明るく気持ちのいい挨拶をしてくれる」と褒めていただきますが、貧しい中で育ったゆえ、挨拶をしないと次が始まらないと自然と分かっていたんでしょう』

『昔、ライバルのクラブチームが、小さいけれど専用プールを持ったことがありました。「そんなに存分に練習できるチームにはもう勝てません」と選手たちは諦め気味でしたが、「明日も明後日も何時間でも練習できると思ったら、きょうくらいはと思って手を抜くと思わない?あなたたちは二時間しかないけど、工夫して懸命に泳いだ方がずっとプラスじゃない」と私は言い切ったんですね。(中略)我ながら貧しい中でよく考えてやっていると思いましたが、条件の悪い中で何とか工夫して、「やっている」という思いをいつも選手に持たせながらやり続けてきたことが、結果としては良かったのかもしれないと思います。』

すごいな。一流のシンクロの選手を育てているが、人間としても素晴らしい人材を育てているのではないか? 
ネットで当時の写真を見つけた。井村雅代とのツーショット。お二人ともお若い。
金子は最後に締めくくる。あくまでシンクロの指導者としての立場を超えない謙虚な発言であるが、冒頭に書いたように、人間が成長するための本質を語っていると思えてならない。

『私は条件が悪い中で工夫するということは、選手についても同じことが言えると思います。素質や才能のある子は簡単にできてしまうから、あまりじっくり考えることがないんですね。
 才能があるのに伸びないという選手は、だいたい深く自分を考えることができない子が多い。』

(参考)
金子正子 -Wiki

【復刻】井村雅代HCの壮絶半生 メダル請負人はこうして生まれた

国立スポーツ科学センター ー公式サイト

後書き

この記事から導かれる、 才能を伸ばす方法
そう、それは「与えられた環境の中で考え抜いて行動すること」 ですね。
周りより自分がちょっとデキるやつだからって、自惚れて何も考えないでいても成長しない。
自分が成長できないのは周りのせいだ、なんて他責にしていても成長しない。
与えられた環境の中で考え抜いて行動していくこと。それが、自分の才能を伸ばす方法。
そして、そういう人たちが自然と集まってくるもんなんだよね。成長する集団っていうのは。

とここまで書いてきて、778番目の記事でもいいやと思ってきた。キリ番ゲットできなかったことなんて小さいことだ。
成長にピンを止めて、自発的に記事を書いてくれる素敵な仲間たちの一員でいることに誇りを持ててきた。

以上、皆様のお役に立てば幸いです。

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