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【ポエム】「プロセス主義」の真髄

Last updated at Posted at 2021-10-15

前書き

 『そうだな…わたしは「結果」だけを求めてはいない。
  「結果」だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ…
  近道した時真実を見失うかもしれない。やる気も次第に失せていく。
  大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。
  向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、
  いつかはたどり着くだろう?
  向かっているわけだからな…違うかい?』

       (出典:ジョジョの奇妙な冒険 荒木飛呂彦 集英社)

私の好きなセリフだ。荒木先生は『ジョジョ』を通して、人生に必要なことを教えてくれる。

ー『結果』は大事だ。だが、しかし。『結果』が全てではない。そのプロセス(過程)が大事なのだ。ー

ビジネスの世界でも使われる「プロセス主義」。
いまでは使い古された感のあるコトバではあるが、今日読んだ致知出版社『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』の一節で、
とあるフランス人経営者に、その真髄について「気づき」を貰えたという話である。

本題 【6月22日】 正射必中-経営に生かす弓道の極意
ジェローム・シュシャン  ゴディバジャパン社長

ジェローム・シュシャン。経営者。2010年よりゴディバジャパンの社長を務める。
売上を7年間で3倍に成長させた。学生時代に日本で出逢った弓道に魅せられ五段の腕前を持つ。
弓道の精神を経営に生かしているとか。
1961年生まれ。御年、今年で60歳。

シュシャンが語るのは「経営に活かす弓道の極意」。それは『結果を狙うのではなく、プロセスを求める』ということ。

『弓道には、「正射必中」という言葉があります。正しく射られた矢は必ず的に当たるという意味です。(中略)
 だから、弓道では的に当たる結果よりも、矢を放ち終わるまでのプロセスを大切にしています。
 プロセスを正しく行えば、結果は正しくついてくると。
 ビジネスも同じで、売り上げ目標やノルマがあるじゃないですか。それだけを考えると、気を取られて上手くいかない。』

シュシャンがゴディバジャパンの社長に就任する前の三年間、既存店の売り上げや来客数は下がっていたという。

『そういう中で、今年は十五%増を目指そうと言ったところで、誰もついてこないと思うんですよ。
 だから、目標はプレッシャーにならないように、五%増の予算を立てる。けれど、新商品は何にするか、どこに出店するか、
 どんな社員研修をやるか、といった毎日毎日やることは一生懸命ベストを尽くす。
 これはいま日本の会社で一番足りないところだと思います。「これやれ、あれやれ」と上から命令されてもやる気って出ないでしょう。
 私が社長に就任する前の三年間は、まさにそういう状態に陥りかけていました。予算を達成できなくて、社員のモチベーションが下がる。
 達成できないと、上の人は「もっとやれ」と命令する。これはよくないですよね。
 ですから、「明るく、楽しく」と「一生懸命」、両方大事です。』

結果、ゴディバジャパンの売り上げは七年間で3倍になったという。

『私はビジネスの秘訣とは「当てる」ではなくて「当たる」ところにあると考えているんです。
 ビジネスにおける「的」はお客様のこと。お客様という的に「当てる」ことを狙わずに、「当たる」というヒット現象を起こすんです。
 そのためには、お客様の気持ちと会社の行動が一体にならなくてはなりません。社員一人ひとりが我を捨て、「純粋な心」でお客様と向き合う。
 お客様の気持ちを素直に聞き、よいものをつくるために無心で仕事に向き合う。そうしてお客様と心が一体になった時に、本当のヒットが生まれるんです。』

なるほど。『お客様の気持ちと会社の行動が一体にならなくてはなりません』か。
言うは易しいが非常に難しそうだ。
会社が、役員も上司も社員も「一致団結」したうえで、さらにお客様とも「一致団結」 するんだからな。
秘訣も書いてあるな。
『社員一人ひとりが我を捨て、「純粋な心」でお客様と向き合う。お客様の気持ちを素直に聞き、よいものをつくるために無心で仕事に向き合う。』か。

シュシャンは締めくくる。

『弓道の場合、無意識で矢を放つのが理想と言われています。雑念が入ると、的には当たりません。無心になるためには並々ならぬ努力が必要です。』

日本の武士の精神、弓道の心得を持った、このフランス人の経営者から、日本人が教わることは多いのかもしれないな。

結論 「プロセス主義」の真髄とは

前提として、それは、結果を出すための手段。
弓道で例えると、『正射必中』。プロセスを正しく行えば、結果は正しくついてくる。
だから、仕事でも私生活でも、『純粋な心』で『毎日毎日やることは一生懸命ベストを尽くす。』

改めて、荒木先生のコトバの意味も理解できた気がする。
大切なのは『真実に向かおうとする意志』
なのだ。

(参考)
求道者たち 正射必中 ー上智大学 社会人プログラム ~上智大学
 https://www.sophia-professionalstudies.jp/kyudosha0601/

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