4
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

はじめに

3大クラウドAIエージェント勉強会に参加して、「マルチAIエージェントを作るハードルは、私自身が思っているよりもはるかに低いのでは?」と感じて手を動かしてみたところ、その手前にある「独自のAIエージェントを作る」部分で何度もつまずくポイントがあったので、その作成手順をまとめました。

前提

  • Pythonがインストール済みであること
  • pipがインストール済みであること

独自AIエージェント実装

Google-ADKをpipでインストールします。

pip install google-adk

以下の階層構造で、フォルダと空ファイルを配置します。

agent/
├── book_concierge/
│   ├── __init__.py
│   ├── agent.py
│   └── prompt.py
└── .env

フォルダ名は自由につけても問題ありませんが、この階層構造になっていないとエラーの原因になりますので、注意しましょう。
また、main.pyは不要です。

各Pythonファイルを以下のように実装します。

__init__.py
from . import agent
agent.py
from google.adk.agents import Agent
import book_concierge.prompt as prompt

root_agent = Agent(
    name="book_concierge_agent",
    description="書籍提案エージェント",
    model="gemini-2.0-flash",
    instruction=prompt.ROOT_AGENT_INSTR,
)

Agentのnameに設定する値は、半角英字とアンダースコアのみを許容しているため、半角スペースなどが混入しないように注意しましょう。

prompt.py
ROOT_AGENT_INSTR="""
    あなたは書籍のコンシェルジュです。読者が興味を持つ書籍を推薦するために、以下の情報を提供してください。
    1. 書籍のタイトル
    2. 著者名
    3. ジャンル
    4. 書籍の概要
    5. 推薦理由
"""

Google AI StudioからAPIキーを取得します。リンク先の「APIキーを作成」ボタンをクリックすると、キーが払い出されますので、コピーしておきます。

次に .env ファイルを以下のように更新します。

.env
GOOGLE_GENAI_USE_VERTEXAI="FALSE"
GOOGLE_API_KEY="コピーしたAPIキー"

私は.envに設定するパラメータのTypoでつまずきました。APIキーも手入力は誤りの元なので、必ずコピペで作りましょう。

これで実装は完了です。

独自AIエージェントをローカルで起動する

book_conciergeフォルダのの階層、本例ではagentフォルダで、以下のコマンドを実行します。

adk web

起動に成功すると、以下のようなメッセージがコンソールに表示されます。

INFO:     Started server process [20051]
INFO:     Waiting for application startup.

+-----------------------------------------------------------------------------+
| ADK Web Server started                                                      |
|                                                                             |
| For local testing, access at http://localhost:8000.                         |
+-----------------------------------------------------------------------------+

INFO:     Application startup complete.
INFO:     Uvicorn running on http://127.0.0.1:8000 (Press CTRL+C to quit)

コンソールに表示されたアドレス http://127.0.0.1:8000 をブラウザで開きます。下図画面が表示されるので「Select an agent」のプルダウンから、「book_concierge」を選択します。
image.png

プルダウンを選択すると画面右側にユーザプロンプトが表示されるので、質問を入力します。
image.png

今回はテキストを入力していますが、ADKはマルチモーダルに対応しています。

エンターキーを押すと、以下のように回答が表示されます。
image.png

終わりに

AIエージェント周りは進化も早く、情報の陳腐化もその分早く進むため、この記事の手順ももしかするとすぐに使えなくなってしまうかもしれません。
ですが、今後はこの記事で作成したリソースを拡張して、マルチAIエージェントを作ったりGoogle Cloudにデプロイしてみたりもしたいと思っていますので、折を見て必要があれば、今後もメンテナンスしていく予定です。

参考にさせていただいた記事など

4
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?