はじめに
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ニッセイ情報テクノロジー株式会社 プロダクト・サービス事業推進室の青木と申します。
私、普段はエンジニアとしてではなく、IT企画などの企画担当として業務を行っています。そのため、ソースコードを書くよりも、パワポに文字を書く業務の方が多いことから、最近は生成AIを活用した資料作成の効率化について考える機会が増えています。
この記事では、私なりの資料作成における生成AIの活用術について記述いたします。
パワポ資料作成における生成AIの使いどころ
私は2つの目的で生成AIを使います。
1. アウトラインを考えるため
2. 文章要約のため
もっと使いこなしている方は、図表の作成やスライド自体の作成にも生成AIを活用されているのかもしれませんが、私は見た目やトーン&マナーに拘りたい派なので使いません。
具体的な使い方(1.アウトラインを考える)
資料の作成目的を伝えて、アウトラインを考えてもらいます。
入力メッセージ:
Qiitaのアドベントカレンダーに記事を投稿します。 今回は、生成AIを活用した資料作成術に関して記事を書きたいと考えています。この記事のアウトラインを考えてください。
出力メッセージ:
以下は、生成AIを活用した資料作成術に関する記事のアウトラインの提案です。
1. はじめに
- 記事の目的と背景
- 生成AIとは何か
- 資料作成におけるAIの重要性
2. 生成AIの基本的な使い方
- アカウント作成とログイン方法
- インターフェースの紹介
- 質問の仕方と応答の受け取り方
3. 資料作成における生成AIの活用方法
- アイデア出し
…
プロンプトを入力するときには以下のことを心がけています。
- 自分の立場や役割を伝える
- 資料の作成目的を伝える
- 資料の利用シーンを伝える
- (必要に応じて)使用してほしいキーワードを箇条書き(#)で伝える
これだけで、かなり参考になるアウトラインを考えてくれます。
あとは、人が取捨選択すればアウトラインは完成します。
また、目次レベルを読んだだけでは内容が想像できないものについては、生成AIにどのような内容を書けばいいのかを追加で聞きます。
入力メッセージ:
生成AIの応答の信頼性とは、具体的にどのようなことを書けばいいのでしょうか?
出力メッセージ:
AIの応答の信頼性について書く際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 情報の正確性
- 生成AIが生成する情報の正確性について説明します。特に、特定のデータや事実に基づく応答がどの程度信頼できるかを示すことが重要です
参考程度に使うのがいいと考えます。
Qiitaのガイドラインにも注意書きがある通り、生成AIが生成したものは内容が正しいかどうかを検証していないため、ご自身で参照元となる情報かを確認したり、情報の出所を明確にしたりする必要があります。
それでも、ゼロから考えるよりも早くアウトラインを作ることができます。
具体的な使い方(2.文章要約)
私は各スライドのサブタイトルに書く文章を悩んだ際に、生成AIを活用します。
スライドで伝えたい内容は頭に浮かんでいるのですが、短い1行の文章にまとめようとすると、どうしてもきれいな文章を書こうとしてしまい、手が止まってしまうことがあります。
そのような時には、生成AIに文章を考えてもらうのが良いです。
スライドで伝えたい内容を箇条書き(#)で伝えて、この内容に合う短い文章を考えてもらいます。
すると、いくつかの候補文章を提案してくれるので、その中から良いと思うものを選ぶだけで、きれいな文章を書こうと悩んでいた時間を短縮することができるので便利です。
さいごに
エンジニアの方は資料作成が苦手な方が多いように感じます。専門技術の追求に偏りがちで、ご自身の考えが中心になり、聞き手がどう感じるかは考慮されていないことが多いです。
伝わる資料の基本はストーリーがあること、アウトラインが整っていることです。このアウトライン作成を生成AIに頼るだけでも、資料の質は格段に上昇すると思います。
一方で、資料作成が苦手な方は、生成AIを使用しない方が良いとも考えます。
どのような事柄においても、苦労したからこそ得られる経験こそが重要であり、資料作成の基本的な知識も身に着けていないのに、最初からAIに頼っていては、人間として成長することは難しいと考えます。
知識はあるが面倒に感じるときに、生成AIで資料作成を効率化するのが有効ですが、本来集中したいこと(技術研究)に時間を使うために、面倒な資料作成は何も考えずにAIに頼るのも良いと思います!効率的に社会人生活を送りましょう!