二項分布とは
コインの表の出現回数を数えてそれをヒストグラムで表すと二項分布になります。離散的な確率分布です。生起確率をPとすると、以下の式で表せる。
P_b(x) = {}_nC_xP^xq^{n-x}
ポアソン分布とは
1年間における飛行機の墜落回数など、めったに起こらない事象の出現回数を表したものです。右に裾が長い確率分布です。
P_p(x) = e^{-u}\frac{u^x}{x!}
説明からわかる通り、二項分布の生起確率Pを極端に下げ、試行回数nを極端に上げるとポアソン分布に近づくと直感的にわかると思います!
証明パート
二項分布の期待値uをu=np一定に保って、n→∞ p→0としていくと
{}_nC_xP^xq^{n-x} = \frac{n!}{(n-x)! x!}p^x(1-p)^{n-x}
= \frac{n!}{(n-x)! x!}\Big(\frac{u}{n}\Big)^x(1-\Big(\frac{u}{n}\Big))^{n-x}
p=u/nよりu/nを0に近づければよい
= \frac{n(n-1)(n-2) ・・・(n-x+1)}{x!}\Big(\frac{u}{n}\Big)^x(1-\Big(\frac{u}{n}\Big))^{n-x}
= \frac{n^x(1-(\frac{1}{n}))(1-(\frac{2}{n})) ・・・(1-(\frac{x}{n})+(\frac{1}{n}))}{x!}\Big(\frac{u}{n}\Big)^x(1-\Big(\frac{u}{n}\Big))^{n-x}
n→∞より(1-(1/n))(1-(2/n))・・・(1-(x/n)+(1/n))の分子は1に収束する
= \frac{n^x}{x!}\Big(\frac{u}{n}\Big)^x(1-\Big(\frac{u}{n}\Big))^{n-x}
更に変形して以下のようになる
= \frac{u^x}{x!}\Big(1 - \frac{u}{n}\Big)^n\Big(1 - \frac{u}{n}\Big)^{-x}
特に(1 - u/n)^nの変形に気をつける
\Big(1 - \frac{u}{n}\Big)^n = \Bigg(\Big(1 - \frac{u}{n}\Big)^{-\frac{n}{u}}\Bigg)^{-u}
\Big(1 - \frac{u}{n}\Big)^n = \Bigg(\Big(1 + \frac{1}{-\frac{n}{u}}\Big)^{-\frac{n}{u}}\Bigg)^{-u}
ネイピア数の定義を思い出し
e = \lim_{n \to \pm\infty}\Big(1 + \frac{1}{n}\Big)^n
\Big(1 - \frac{u}{n}\Big)^n = e^{-u}
また、(1 - u/n)^(-x)は1に収束することは明らかなので、
P_b(x) = e^{-u}\frac{u^x}{x!}