VRの会社をやっている高品@vLabと申します。
昨年会社としては以下のコンテンツを作った会社でもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=beUg2jCdI3Q
これはキングコング西野さんが作成した絵本、「えんとつ町のプペル」をVRで再現したものになっていて、15分ほどのストーリーテリングの(歩ける)VR物語です。
■Steamにて販売中
https://store.steampowered.com/app/1079520/PoupeIIe_Of_ChimneyTown_VR_into_the_world/?l=japanese
今回はこの絵本に登場したキャラクターをUE4(2Dとか3Dのゲームが作れるエンジン)で動かす方法を記載していこうと思います。
すごく簡単です
ご依頼があった方限定でルビッチなどのデータを差し上げてます。Twitterよりご連絡ください!
みんなでルビッチをあんなことやこんなことをしちゃいましょうー
フローは以下です。
- UE4インストール
- UE4を起動して、FBX、テクスチャなどをインポート
- マテリアルのエディタ上で紐づける
- アニメーションをつける
- 動かす
- 本気で作り上げるとこんな感じ
ではやってみましょ
###1 . UE4インストール
以下URLを参考にしUE4をインストールしてください
https://docs.unrealengine.com/ja/GettingStarted/Installation/index.html
インストールには結構時間がかかります・・・・
今回は、バージョン4.22.3でやります!
###2 . UE4起動して、FBX、テクスチャなどをインポート
※データが欲しい方はTwitterよりご連絡くださいmm
■プロジェクトの作成
以下写真の右上にある”Launch”をクリック
■”New Project”で”Virtual Reality”を選択し、保存先、プロジェクト名を記載して「Create Project」を選択
■Lubicchiフォルダを作ってあげる
「Content Browser」上で、右クリックし「New Folder」を選択して、名前を適当につけてあげる
■データを受け取ったら、UE4にインポートをします。
「Lubicchi」フォルダをクリックし、「import」をクリックする
インポートするときに、「Skeltal Mesh」のチェックが入っていることを確認し、「import All」をクリックする
メッセージログが表示されますが、気にしなくて大丈夫です。
インポートされたことを確認
###3 . マテリアルのエディタ上で紐づける
現状のままでは、ルビッチは白いままになっているので、テクスチャ、NormalMap、ORMを結びつけてあげる
「M_Lubicchi」をダブルクリックし、以下のように結びつけて、「Save」をしてあげるとルビッチに色がつきます。
まずは以下のように画面を並べてあげて、3つのファイルをドラッグ&ドロップしてあげます
以下のように繋げてあげましょう
###4 . アニメーションをつける
適当なアニメーションをつけてあげる。
今回はEPICのマーケットプレイスで無料のアニメーションをダウンロードしてきました。
https://www.unrealengine.com/marketplace/ja/product/animation-starter-pack
※ルビッチに適さないアニメーションなので注意
もしブラウザ上からダウンロードできない場合は、EPIC gamesにログインして以下のように購入してください
ここからがちょっとだけ面倒・・
まずダウンロードしたファイルを作成しているプロジェクトに「Add to project」でインポートします。
インポートされたフォルダの中の「Aim_Space_Hip」をダブルクリックします
なんか動いてます
「Skelton」をクリックすると、大の字の人(グレーマンといいます)が現れます。
なぜこのプロセスを踏んだかというとあとあとわかります、"この大の字"のグレーマンを覚えておいてください。
次にルビッチの「SK_Lubicchi_Mix_Skeleton」をダブルクリックして開きましょう
あれ、ルビッチとグレーマンの大の字がちょっと違う・・
これだと、ダウンロードしたグレーマンのアニメーションをRetargetすることができません・・
なので、ルビッチの手や足の角度をグレーマンに合わせてあげます
「Skelton Tree」でそれぞれ角度を変更します
■左手の角度変更
■右手の角度変更
■左足の角度変更
■右足の角度変更
「Retarget Manager」をクリックします。
「Modify Pose」-「Use CurrentPose」をクリックし、Saveします
次にグレーマン側でもこの処理をします。
Contentsブラウザに戻り、「AnimStarterPack」-「Aim_Space_Hip」をダブルクリックし、
「Skelton」を選択します。
「SelectRig」で「SelectHumanoidRig」を選択します
「SelectRig」に"Humanoid"が表示されます
「Show base」になっていることを確認し、"Auto Map"を選択します
「Modify Pose」で"Use CurrentPose"を選択します
初めの画面に戻って、「Aim_Space_Hip」を右クリックし、「Retarget Anim Assets」-「Replicated Anmi Assrets and Retarget」を選択します
"SK_Lubicchi_Mix_Skeleton"が表示されると思うので、選択し、「Retarget」を選択します
なんかファイルができた!
開いてみると・・・・大変なことに!
これが西野さんにバレると直ちに怒られます!修正!
うまくRetargetできていないのが原因です。
ちゃんとRetargetしてあげましょう
ここが最も手間です・・
Lubicchiの「SK_Lubicchi_Mix_Skeleton」とグレーマンの「UE4_Mannequin_Skeleton」を開きます。
※AutoMapで自動でRetargetしてくれるのですが、うまく行っていないことが多いです
なので、自分で全てを確認しましょう
■グレーマンのSource、Retarget先の確認
■ルビッチのSource、Retarget先の確認
SorceとTargetが一致していないのが原因なので、直してあげるとうまく行きます。
「Character」-「Bones」-「Selected Only」を選択してあげるとやりやすくなりますよ。
1つだけ例で手順を示します。
グレーマンの「index_01_l」が「index_01_l」にターゲットされています。
これがどこの部分かというと、人差し指の付け根の部分ですね。
なので、ルビッチにもここをあててあげます。
これをひたすら繰り返すと!
問題なくアニメーションができます!
<参考>
https://docs.unrealengine.com/ja/Engine/Animation/RetargetingDifferentSkeletons/index.html
###5 . 動かす
アニメーションをステージで動かしてみる
ホーム画面で、動かしたいアニメーションをドラッグ&ドロップでステージに移動させます。
そして、再生ボタンを押すと動きます
###6 . Maxで作り上げるとこんな感じ
キャラクターの動作、エンバイロメントの作成、シーケンサーでボイスやアニメーション、BPでシステム側の設計をしてあげるとこんなことがUE4上でできます。
さて、なんかUE4触りたくなりました??
もしご要望があれば他のキャラクターも提供可能です。
補足ですが、2020年の年末に「えんとつ町のプペル」が映画化されるみたいです。
このデータを使って、是非皆さんでプペルを盛り上げていければと思います。
基本的に「えんとつ町のプペル」は著作権フリーです(西野さん天才)
なので、自由に使っていただいておkです。
僕自身2019/6にSteamでリリースした後、弊社でデータを持ち続けていましたが、もはやパブリックにした方がええやろー!
ということで今回Qiitaに記載させていただきました。
最後に宣伝させてください・・
現在もUE4でVRゲームやストーリーテリング系のVR(また西野さん関連かも?)を制作中です。
一緒に作品作りたいって方は是非お声がけくださいー!
それでは是非、皆さんもルビッチで遊びましょうーー
不備不足あったら何でもご連絡ください・・・!