はじめに
こんにちわ。
楽天グループ株式会社、ECインキュベーション開発部でラクマ開発チームのエンジニアリングマネージャーをしているKunimotoです。
Advent calendarに初めて参加します。
弊社が2010年から社内公用語英語化を打ち出してからもう約12年が経ちました。最初のハードルはTOEICで800点を取得することだったんですが、2014年になんとかクリアすることができました。ただ、じゃあ早速仕事で英語バリバリ使えるぜ!とはもちろんなりませんでした。
Chatやメールの英語は何とか調べながらできるものの、会話となると伝えたいことが出てこないし相手が言ってることも理解できない。
ということで、そこからは仕事で英語を使えるようになるための長い道のりが始まりました。
で、これまで英会話を身に着けるためにいろんな教材に手を出したんですが、その中から特によかったものを紹介することで、同じような挑戦をしている人の役に立てたらいいなと思ったので、今回はおすすめの英語教材について書きたいと思います。
※これらはあくまで個人の経験に基づくおすすめですので、その前提で参考にしてもらえれば幸いです。
前提
- TOEIC 800点レベルの英語力を身に着けた人が、次のステップとして仕事で英会話ができるようになるために使用するレベル感の教材を紹介しています。
- 環境としてはWebサービスを開発する組織の中で、英語話者と一緒に仕事をすることができるようになるために勉強してきました。英語で商談や契約交渉などをする仕事ではありません。
Road to TOEICを終えて仕事で英語が使えるようになるまで
TOEICと仕事で使う英会話の違い
まずTOEICのスコアを取得することと、仕事で英語を使うことを野球に例えると、
- TOEICで800点を取得する → 野球をするための基礎体力をつけるための筋トレ、野球のルールの理解、ボールの握り方や投げ方、バットの持ち方や振り方の習得
- 仕事で英語を使う → 公式試合に出場
という差があると感じています。よく言われる「TOEICのスコアがあっても英会話できない」というのはこういうことなのかなと痛いほど実感しました。
なので、基礎を終えたあとは試合に出場できるようになるためのトレーニングをしてきましたのですが、学習にあたってまず最初に仕事で英会話ができるようになるための要素を以下のように分解しました。
- Listening
- 相手の話している音が聞き取れる
- 相手の話してる内容が理解できる
- Speaking
- いいたいことが英語で言える
- 発声した英語が相手に伝わる
- 場数を踏んで慣れる(練習試合を重ねる)
おすすめ教材
それぞれの要素に対する学習方法を整理するとこんな感じです。
学習要素 | 学習方法 | おすすめ教材 |
---|---|---|
相手の話している音が聞き取れる | ディクテーション シャドーイング 発音トレーニング |
CNNニュース・リスニング ドクターDイングリッシュ |
相手の話してる内容が理解できる | 単語学習 |
iKnow 英辞郎 on the WEB Pro |
いいたいことが英語でいえる | 瞬間英作文 単語学習 |
ビジネス英語特化の瞬間英作文教材 |
発声した英語が相手に伝わる | 発音トレーニング | ドクターDイングリッシュ |
場数を踏んで慣れる | オンライン英会話 |
DMM英会話 イングリッシュベル英会話 |
それぞれご説明します。
CNNニュース・リスニング
実際、English speakerと話すと思い知ると思いますが、TOEICやテキストの英語は教科書英語なんですよね。実際はあんなにクリアにゆっくり丁寧に話してくれる人はいません。
ということで生の英語で学習できる教材として利用しています。時事ネタが読めるので内容も面白く、和訳や単語解説もついているので辞書と行ったり来たりせずとも読み進められ、かつ各記事30秒にまとめてくれているのでテンポよく勉強できます。
おすすめはこれをKoboで(Kin○leじゃなくて)購入し、付録でダウンロードできる音声データを専用アプリで聞きながらディクテーションシャドーイングを1日1ニュースやる、という勉強方法です。ニュースキャスターの音声は最初全く聞き取れなくて絶望しますが、テキスト英語スピードでの音声もありますので、最初にそちらから挑戦してキャスターの音声に戻ったりとしていくことで、だんだんと生の英語が聞き取れてきました。
ドクターDイングリッシュ
もうこれはいろんな人にお勧めしてます。きっかけは自分のカタカナ読みな英語を矯正したくて発音トレーニングというものを知り、スクールや教材を調べたところからたどり着きました。通常、この手のスクールに通おうとすると月ウン万円とかかなり高額なのですが、このドクターDイングリッシュの動画コースだと月額¥2,750からYoutubeみたいな感覚で学べます。
おすすめは月額¥2,750の動画コースの動画会員です。公式テキストとかはなくても問題ないです。これを一通りやることで自分のスピーキングが劇的に変わって、同時にリスニング力も向上したのを実感できました。
iKnow
こちらは昔会社から提供されて知ったものです。豊富なコンテンツと忘却曲線に合わせた学習で効率的に単語や熟語が学習できます。また、後述のDMM英会話に申し込むとiKnowが無料でついてきますのでコスパがいいです。
英辞郎 on the WEB Pro
これは持論ですが、結局仕事のための単語学習で一番効率がいいのって、業務で出会ってわからなかった単語や熟語を覚えていくことなのかなと感じています(TOEICの学習で相当量の単語はすでに学んでるはずですし)。英辞郎は皆さんよく英単語を調べたりで利用されていると思いますが、有料版に登録すると、調べた単語や例文を単語帳に記録することができます。この機能を利用して、業務で意味がわからず調べた単語をどんどんストックでき、自分だけの業務に特化したカスタマイズの単語帳を作ることができます。
ビジネス英語特化の瞬間英作文教材
「瞬間英作文」とは、「日本語を見て(読んで)、即座に英語に訳す」ことです。日本語を見て、5秒以内に英語を声に出します。このトレーニングをすることで、思ったことをぱっと英語で言うことができるようになります。最初やってみるとわかるのですが、意外と簡単な文章もいざ英語にしようと思うと「うっ」ってなります。TOEICで文法も学習しているはずなのですが、いざ瞬間的に言おうとするとぱっと文章が組み立てられないんですよね。
基本的には日本語と英語の短い文章がセットになっている教材(例えば左のページに日本語、右のページに英語、とかだとベスト)であればトレーニングに利用できますが、仕事で使うビジネス英語を扱うものを選ぶと効率がよいと思います。
僕が使っていたテキストは森沢洋介先生の「話せる!!社会人の気づかい英会話」というものなのですが残念ながら廃盤になっていました(Am○zonにはある様子:この記事書いてる現在)。「気づかい」とあるように、仕事で使うような比較的丁寧な言い回しを学習できたのもよかったです。同じ著者の教材だと今は「森沢洋介の話せる瞬間英作文 [ビジネス:文法別]」というのが販売中のようです。
「瞬間英作文 ビジネス」などでググるといろいろ見つかるので興味をもてる教材を探してみてください。瞬間英作文 おすすめ本・教材まとめ(ビジネス編)といった記事など参考になる情報も見つかると思います。
オンライン英会話
いわずとしれた英会話力向上のためのコンテンツですが、オンライン英会話は個人的には「場数を踏む」ための教材という位置づけです。世の中でも言われていますが、インプット無しにこれだけをやっていても英会話力は伸びません。上記で紹介したような教材でインプットしつつ、オンライン英会話でそれを実際にアウトプットして試合経験を積んでいく、という使い方がしっくり来ています。これによってインプットしたことが定着し、自然と使えるようになっていきます。
オンライン英会話は世の中に無数にありますが、個人的なおすすめは以下の2つです。
-
DMM英会話
コスパがいいです。上で書いたiKnowがついてきます。 -
イングリッシュベル英会話
先生がオフィスから接続するので回線が安定していました。
発音コースからCNNコースからビジネス英会話などなどいろんなコースがあって、かつ料金体系もいろいろ選べます。僕はペースに合わせて月10回コースでDME Businessクラスというコースを選択して勉強しました。
以上、おすすめの英語教材の紹介でした。少しでも誰かの参考になれば嬉しいです。