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Cinema4DでUV展開する方法 その1 ─基本編

Last updated at Posted at 2019-12-29

はじめに

最初に断っておきますが、Cinema4DはUV展開に不向きなツールです。
代表的なDCC(Digital Content Creation)ツールではあるものの、もう何年もUVまわりのアップデートがないし、そもそもほかのツールと比較して機能が不足していて極めて使いにくいです。僕は長年C4Dを使っていてこの限られた機能に慣れてしまいUVだけ別ツールでおこなうのが面倒、という理由だけで使用し続けていますが、いっそモデリング込みで(まともなモデリングのアップデートもここ数年ありません)C4Dを卒業しようかとすら思っているほどです。
なのであえてC4Dでモデリング(しかもUVが必要な程度には本格的な)をしようという奇特な方向けです。

Cinema4DがUVまわりがイマイチな理由

C4DはUV展開こそイマイチですが、テクスチャ関連を扱う場合のマッピング機能がやたらと充実しています。

  • 同じオブジェクトに対してマテリアル(テクスチャ含む)をマルチに設定するのがとても簡単
  • マテリアルごとに別々のUV情報を保持できる
  • ポリゴンの選択範囲の設定がとても簡単
  • プロシージャルテクスチャが豊富
  • ノードベースのマテリアル設定がとても簡単

主に上記の理由により正直C4D完結で作業をするときはUVなんて知らなくったって大抵なんとかなってしまいます。
そもそもMaxson側は上記を活用することをおそらく推奨しているため、UVなんて覚える必要がないのです。
…しかし
ほかのツールとの連携をする場合、こんなツール依存の方法ほぼほぼ使えないじゃないですか!

  • Substanceでテクスチャ作りたい
  • リアルタイムエンジン(Unity、UE、TouchDesigner、NOTCH、oFなど)に持っていきたい
  • ほかのDCCツールにデータを渡したい

ここはそんな思いがありながら、しかもどうしてもC4DでUV展開しなければならない人向けのTIPSです。

1 UVWタグ

UVtag.PNG
このチェッカー柄のアイコンがUV情報にアクセスするためのタグです。
編集可能なオブジェクトに付いています。
そのためプリミティブオブジェクトの状態ではUVも編集できないのでUVWタグも生成できません。
プリミティブオブジェクトのUVを編集したい場合は必ず"編集可能にする[C]"を実行してください。

UVWタグがない場合

編集可能オブジェクトなのにUVがないことがあります。
間違って消してしまうこともありますし、外部からインポートしてきたオブジェクトだったりすると付いてなかったりします。
そんなときは以下のいずれかの方法で生成することができます。

  • オブジェクトマネージャで任意のオブジェクト上で右クリック
     → "UVWタグ"内の"投影から設定"をクリック
  • 任意のオブジェクトに付いている"マテリアルタグ"を選択
     → 属性マネージャの投影法で"UVWマップ"以外を選択
     → "UVWタグ"を右クリックして"UVW座標を生成"をクリック

どちらもUVWタグが生成されますが、マテリアルタグから生成する方法はマテリアルが個別に持っている投影法をUV化します。

2 UVエディタの基本

C4DでUV展開するために使用するUVエディタの基本を説明します。
UVWタグが生成できたらUVエディタを開きましょう
画面右上レイアウト選択から"BP- UV Edit"を選択します。
すると以下の画面が表示されます。
UV.PNG

メニューバーやレイアウトがUV展開に特化したものに変わりました。
画面左上のウインドウがエディタビュー、その右にあるのがテクスチャウィンドウ、下列は左からオブジェクト、属性、UVのマネージャです。

sentaku.PNG
画面上部にこのような選択モードのアイコンが並んでいますね。
今ハイライトされているのはUVポリゴン編集モードです。
UV展開では普段使用するモードに加えて、このUVポリゴン編集とUVポイント編集の2つも使っていきます。
この2つのモードのみテクスチャウィンドウでのUV編集が可能になります。

UVman.PNG
UVマネージャです。
直接UV展開に使用する項目はUVマップタブ内の項目のみです。ざっくりと用途を説明します。

  • 最適マッピング
    自動展開に関する機能
    ただし実際に最適化展開はほとんど使えないため再整列のみ使用します

  • リラックスUV
    切断面や固定ポイントに関する機能
    ソフトサーフェスや多少複雑なハードサーフェスなど比較的緻密なUV展開に必要な項目です
    固定したいポイントや指定した切断面のエッジを軸にして自動展開の結果をコントロールできます

  • 投影法
    マッピングのプリセット
    基本的なマッピング法で展開する項目です

  • UV変形
    UV座標の数値入力
    数値入力をして相対的に変形させる項目です
    よく使いますが、選択部分の絶対座標ではなく加算したい値を入力します
    驚くべきことにC4DはUVの絶対座標の確認や入力ができません

  • UVコマンド
    各種コマンド集
    よく使うコマンド類ですが、アイコンやUV編集メニューにも同じ機能があります
    ここを開いて使うもよし、アイコンからつかうもよしなのでお好みで

ちなみに上の画像はとりあえずキューブを配置して編集可能にした状態ですが、テクスチャウィンドウには六面がきっちり重ねられています。
まずはこちらを展開していきましょう。

UV展開の基本 キューブ編

キューブの展開をします。
まずはUVポリゴン編集モードになっていることを確認し、テクスチャウインドウでUVポリゴンを選択してからUVマネージャで投影法タブを開きます
mapping.PNG
投影法から立方体2をクリックしてください
すると…
Cubeopen.PNG
こんな感じでキューブが展開できました!簡単ですね!

キューブみたいなシンプルな形状であれば投影法のみで展開可能です。

今回はここまで!

続きは後日追加の別記事にて記入します
次はもう少し複雑なオブジェクトの展開方法について書きたいと思います

3 最後に

C4DのUVエディタの特徴

  • UVアイランドがない
    いきなりポリゴン単位、ポイント単位で編集する

  • UVの裏表、重なりが認識できない
    裏表や重なりの表示がないためエディタ上での認識が困難

  • UV座標、角度、サイズ等の表記がない
    表記がないので当然編集ができない

  • 整列、スナップがない
    目視で

  • 自動再整列の挙動が
    無駄な領域が発生し放題

などなど独特の使用感に関して枚挙に暇がありません
あらためて申し上げますが、C4DでのUV展開はおすすめしません
どうしても、残念ながら、のっぴきならない事情により展開しないといけない方のお役に立てればうれしいです

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