本の情報
本のタイトル
人気スピーチライターが教える モヤモヤを言葉に変える「言語化」講座
著者
ひきた よしあき
本の内容
言語化力を3つに分けて、それぞれの視点から言語化力を伸ばしていくことができる。
- 思いを言葉にする言語化力
- 相手に伝わる言語化力
- 表現するための言語化力
思いを言葉にする言語化力
現代は、受け取る情報が増えたり、リモートでの会話が増えたりしたことで、言語化力が落ちている。
そんな中で思いを伝えられるようになるには、以下のようなことを意識して試してみると良い。
- 完璧主義をやめ、「必ず伝えたいこと」を明確にする
→完璧主義だと、伝えられなかった内容ばかり思い浮かび伝えることを避けてしまう。最低限伝えたいことを伝えつつ、他のことも伝えられた と考えるようにする方が良い。 - 物事を正確に描写したり、頭に浮かんだ言葉を書きだしたりして、使える語彙を増やす
→正確に描写したり言葉を書き出したりすることで、使える語彙や連想される語彙が増え、自分の思いを言葉にしやすくなる。
こういったことを行うことで、脳内にあるものを言葉にできるようになっていく。
相手に伝わる言語化力
自分の思いを言葉にできたら、その言葉を相手に届ける必要がある。
そのためには、相手の頭に白いスクリーンがあると想定して、相手に合わせて発する内容を変えていく。
相手に合わせるためには、以下のようなことを行っていくと良い。
- 相手の使った言葉を取り入れる
→人は、発した言葉が相手の口から出てくると、その言葉が気になる。そのため、相手が発した言葉を使うことで、相手が話に聞き入りやすくなる。 - 重要なポイント3か所を抜き出すことを意識する
→相手の話を聞く意識が高まるうえ、重要な言葉が見えることで「相手の使った言葉を取り入れる」にもつなげることができる。 - 相手が何を考えているか想像しながら話す
→相手の思いを振り返りながら話すと、自分の話す内容で不足している箇所が見えやすくなる。
表現するための言語化力
表現をする際には、自分主体ではなく相手の視点に立って話すことで、相手に自分事として捉えてもらえる。(自分と関係がある話だと思わせる)
→同じ状況を別の人間の視点から描写する訓練で自分以外の視点を持つ力を養うことができる。
また、自分の話し方を直接聞いてみることで直すべき点が分かるという方法もある。
表現を磨くためには、気になった点をコツコツ直して、相手の心に伝わるような伝え方の学習を続けていく必要がある。
言葉は、自分の意思や感情を伝えて成就させるために使うものである。
相手がいて初めて成立する物であり、相手のためを思って言語化を行うことが言語化力を上げる秘訣になる。
ためになった点
- 語彙の増やし方
これまでの読書の中で、言語化には自分の頭の中を正確に言葉にできる語彙力が必要だ としている書籍が多数あり、私もその通りだと感じていました。
中でも、この本で紹介されていた言葉の「言い換え」と「すり替え」という手法は、使える語彙を増やすのに有効な手段と感じました。
自分なりの語彙が磨ける方法だったので、取り組んでみたいと思います。
※言葉の「言い換え」と「すり替え」
ノートの見開きを用意し、中央に語彙を増やしたい言葉を書く。
左側のページには、その言葉の言いかえとして使える表現を何でも書く。
右側のページには、その言葉から連想される景色やモノ、コトを書く。
→これにより、特定の語とつながる自分だけの辞書を作ることができる。
まとめ
30日の講義形式 ということで、大きな概念を1冊かけて理解する というより、言語化に関連する色々な考え方や技術が複数紹介されている本でした。
様々な角度からの内容が紹介されており自分に合ったものが見つかりやすいため、言語化向上のとっかかりに適していると感じた内容でした。
ありがとうございました。