本の情報
タイトル
武器としての図で考える習慣―「抽象化思考」のレッスン
著者
平井孝志
内容
図で考えることで、物事を深く考えることができる。
その理由としては、以下が挙げられる。
- 情報の渦に溺れることがなくなる
記載できる情報量が限られるため、大事な情報だけが現れることになる。 - 思考が見える化される
思考の漏れや矛盾が明らかになるほか、記録として残すことになりいつでも続きを考えられる。更に、ものごとの関係性も明らかにすることができる。 - ビッグ・ピクチャーが捉えられる
今考えることに対して影響を及ぼすすべての要素を、視野を広げて捉えることにつながる。
図で考えるための基本的な「型」としては、以下の4つがある。
- ピラミッド
- 田の字
- 矢バネ
- ループ
印象に残った箇所
「記録として残す」の考え方
図により思考が見える化することの解説の中で、「記録として残す」ことができるメリットがあると述べられていた。
→そこまでに考えていたことが消えなくなるほか、いつでも続きから考えることができる。
また、閃きを得られる場として知られる「三上」でも考えることができるという話が、実際にそういった空間で何かを思いついた実体験もあり、印象に残った。
私はその時頭で考えるだけ ということが多いので、この記録に残す考え方は大事な考え方と感じた。
三上とは
馬上・枕上(寝床)・厠上(お手洗い)の三箇所。
中国の政治家などとして知られる欧陽脩が記した文章に記載されていた言葉。
強制的に思考を広げる
図で考える際は思考の幅を広げられると良い・図に枠を追加することで強制的に思考の幅を広げることができる といった記述があった。
図は「今の状況を整理するもの」という認識が強かったので、図を強制的に広げることで何とか新しい視点・アイデアを捻り出す という考え方は新鮮だった。
アイデアや視点が足りておらず全体像が見えない といった傾向があるため、この強制的に思考を広げる考え方は取り入れていきたいと感じた。
最後に
「図を書けるようになりたい」と考えていたので、そのきっかけになる本だと感じた。
役に立つ図の型に加え、図をどのように使っていくかの解説もあり、理論と実践の両方を学べた点が良かった。
まずは印象に残った点を活かし、図に残す・思考を広げる ことを行っていきたい。