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Amazon EKS のチュートリアルで Kubernetes を理解する #01 クラスタ作成

Last updated at Posted at 2020-01-13

はじめに

これまで Kubernetes をちゃんと触ったことが無かったのですが、2019年11月に マネージド型ノードグループがリリース されて、ノードの管理などもより簡単になったそうなので、Aamazon EKS のチュートリアルを元に、Kubernetes の理解をしていこうかと思います。
今回、クラスタの作成には eksctl を利用します。

環境

開発環境は以下の通りです。

環境/ツール バージョン
macOS Catalina(10.15.2)
Python 3.7.6
Homebrew 2.2.2
awscli 1.17.0

Kubernetesクラスタ構築手順

何はともあれ、まずはクラスタを構築してみます。

eksctl のインストール

最初に、 Amazon EKS での k8sクラスタの管理用ツールである eksctl をインストールします。

$ brew tap weaveworks/tap
$ brew install weaveworks/tap/eksctl
$ eksctl version
[ℹ]  version.Info{BuiltAt:"", GitCommit:"", GitTag:"0.12.0"}

クラスタの新規作成

eksctl を利用して、k8sクラスタを作成します。
2020年1月時点では、ワーカーノードとして、Fargateを利用するのか、EC2を利用するのかが選択できますが、
ここでは、EC2を利用することとします。

eksctl create cluster \
--name dev \
--version 1.14 \
--region us-west-2 \
--nodegroup-name standard-workers \
--node-type t3.medium \
--nodes 3 --nodes-min 1 --nodes-max 4 \
--managed
オプション 説明
--name dev "dev"という名称で、k8sのクラスタを作成します。
--version 1.14 k8sのバージョンは、1.14を使用します。
--region us-west-2 AWSの環境はオレゴンリージョンを利用します。
--nodegroup-name standard-workers "standard-workers"という名称で、ノードグループを作成します。
--node-type t3.medium ノードとして、"t3.medium" のインスタンスを利用します。
--nodes 3 --nodes-min 1 --nodes-max 4 初期環境として3ノードで作成します。最小は1ノード、最大は4ノードです。
--managed マネージド型ノードグループ を利用します。

クラスタ作成のコマンドを実行すると、以下のような内容がコンソールに表示されます。
クラスタ作成には、10~15分程度かかります。

[ℹ]  eksctl version 0.12.0
[ℹ]  using region us-west-2
[ℹ]  setting availability zones to [us-west-2c us-west-2b us-west-2a]
[ℹ]  subnets for us-west-2c - public:192.168.0.0/19 private:192.168.96.0/19
[ℹ]  subnets for us-west-2b - public:192.168.32.0/19 private:192.168.128.0/19
[ℹ]  subnets for us-west-2a - public:192.168.64.0/19 private:192.168.160.0/19
[ℹ]  using Kubernetes version 1.14
・・・・・・
[ℹ]  kubectl command should work with "/Users/takanorig/.kube/config", try 'kubectl get nodes'
[✔]  EKS cluster "dev" in "us-west-2" region is ready

作成されたクラスタを、AWSコンソール画面で見ると、以下のような感じになります。

amazon-eks-dev01.jpg

クラスタの作成と共に、kubectlの接続設定ファイルである kubeconfig も、以下に出力されます。

/Users/$USERNAME/.kube/config

関連ツールのインストール

k8sクラスタを操作するために、kubectl および aws-iam-authenticator をインストールします。
kubectl は、k8sクラスタをコマンドラインから操作するためのツールで、アプリケーションのデプロイや、クラスタのリソース管理などを行うことができます。
aws-iam-authenticator は、「AWS IAM Authenticator for Kubernetes」のことで、k8sクラスタの認証に IAM を使用してアクセスできるようになります。

kubectl のインストール

まず、他のツールなどのインストールのために、すでに別の kubectl がインストールされている可能性があるため、既存の環境を確認します。

$ which kubectl
/usr/local/bin/kubectl

私の場合は、Docker と合わせて kubectl がインストールされていました。
バージョンが合っていれば、そのまま使えるとは思いますが、本チュートリアルの操作では、新たにAWSが提供する媒体をインストールすることとします。

ここでは、以下にインストールします。
実際の開発や運用時は、/usr/local/bin など、適切なディレクトリにインストールしてください。

$ mkdir -p /Users/$USERNAME/MyWork/amazon-eks/bin
$ cd /Users/$USERNAME/MyWork/amazon-eks/bin
$ curl -o kubectl https://amazon-eks.s3-us-west-2.amazonaws.com/1.14.6/2019-08-22/bin/darwin/amd64/kubectl
$ chmod +x ./kubectl

※ バージョンは、k8sのバージョンに合ったものをダウンロードしてください。

以下のコマンドで、インストールされているバージョンを確認できます。

$ ./kubectl version --short
Client Version: v1.14.7-eks-1861c5
Server Version: v1.14.9-eks-c0eccc

パスを設定しておきます。
ここでは、一時的に指定するだけですが、永続化する場合は、~/.zprofile などにPATHの指定を記載してください。

export PATH=/Users/$USERNAME/MyWork/amazon-eks/bin:$PATH

aws-iam-authenticator のインストール

aws-iam-authenticator は、Homebrewを利用してインストールします。

$ brew install aws-iam-authenticator

以下のコマンドで、インストールされているバージョンを確認できます。

$ aws-iam-authenticator version  
{"Version":"v0.4.0","Commit":"c141eda34ad1b6b4d71056810951801348f8c367"}

クラスタの状態確認

kubectl get コマンドを利用して、クラスタの状態を確認できます。
現状、クラスタを作成しただけなので、k8s本体だけが動作している状況です。

$ kubectl get svc

NAME         TYPE        CLUSTER-IP   EXTERNAL-IP   PORT(S)   AGE
kubernetes   ClusterIP   10.100.0.1   <none>        443/TCP   26m

クラスタの構成

eksctl を利用して作成した場合、クラスタは以下のような構成になります。

amazon-eks-on-aws-architecture-diagram.jpg
出典:https://aws.amazon.com/jp/quickstart/architecture/amazon-eks/

  • マルチAZ構成で、1つのVPC内に Publicサブネットx3、Privateサブネットx3 が作成されます。
  • k8sノードが配置されるのは、Privateサブネットの方になります。

AWSコンソールで確認すると、以下のような内容で、VPC/サブネットが作成されていました。

amazon-eks-dev02.jpg
amazon-eks-dev03.jpg

クラスタの削除

Amazon EKS でクラスタを作成した場合、作成したk8sクラスタごとに 0.20 USD/時間 の料金が発生します(ワーカーノードとなるEC2インスタンスの費用は別)。
そのため、不要なクラスタは、削除しておきましょう。

$ eksctl delete cluster --name=dev

まとめ

AWSコンソールからだと、各パラメータの指定なども理解していないと難しい部分がありますが、
eksctl を利用することで、ほぼコマンド1つで、k8sクラスタやワーカーノードを作成することができました。
このように作成された内容を元に、構成などを確認すると理解もしやすいです。

次は、k8sクラスタにアプリケーションをデプロイしてみます。

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