はじめに
前回(#07 Test-Double) は、Karate によるテストダブルの実現方法について確認しました。
これまで、主に Karate の Feature ファイルを元にした利用方法をまとめて来ましたが、一度、Karate の実行方法についてまとめたいと思います。
というのも、自分自身、「あれ、こういうのどのように実行するんだっけ?」と調べ直すことが多かったので、整理してまとめておこうと思った次第です(汗)
そのため、本記事は、リファレンス目的で活用できるようにしたいと思います。
基本
ディレクトリ構成や初期設定は、以下を参考にしてください。
テストシナリオの実行
全ての Feature を実行する場合
基本となるテストシナリオの実行方法です。
mvn clean test
gradle clean test
Feature を指定して実行する場合
特定のシナリオだけ実行したい場合は、以下のように実行できます。
特定のディレクトリにあるもの(Runner単位)で実行する場合
mvn clean test -Dtest=XxxRunner
gradle clean test -Dtest=XxxRunner
Featureファイル単体で実行する場合
mvn clean test -Dkarate.options="classpath:example/01/xxxx.feature"
gradle clean test -Dkarate.options="classpath:example/01/xxxx.feature"
さらに、StandaloneJAR(karate.jar)を利用することもできます。
java -jar karate.jar xxxx.feature
テストシナリオの除外
特定の Feature/Scenario を除外する場合
特定の feature ファイルやシナリオを除外する場合は、Karateのtagの機能を利用して実現できます。
まず、前提として、以下のようなディレクトリ構成があるとします(Karateの標準的なディレクトリ構成です)。
src
└── test
└── java
├── examples
│ ├── KarateExamplesTest.java
│ ├── tutorial
│ ├── TutorialRunner.java
│ └── tutorial.feature
└── karate-config.js
@KarateOptions(tags = "~@ignore")
@RunWith(Karate.class)
public class KarateExamplesTest {
}
ここで、@KarateOptions(tags = "~@ignore")
アノテーションを指定しておきます。
このアノテーションを指定しておくと、@ignore
が指定されたシナリオが除外されます。
@RunWith(Karate.class)
public class TutorialRunner {
}
@ignore
Feature: Tutorial Testing
Background:
* url 'https//localhost:8089'
Scenario: get all
・・・
上記の場合、Feature
自体に @ignore
を指定しているので、この Feature ファイル全体のシナリオが、実行時に除外されます。
Feature の中で、一部の Scenario を除外する場合
以下のような Feature ファイルがあるとします。
Feature: Ignore Example Testing
@ignore
Scenario: シナリオ1
・・・
Scenario: シナリオ2
・・・
Scenario: シナリオ3
・・・
上記のような場合に、@ignore
を指定した Scenario だけを除外して実行する場合は、以下のようにします。
mvn clean test -Dtest=XxxRunner -Dkarate.options="--tags ~@ignore"
並列実行
テストシナリオを並列で実行させることも可能です。
Runner.parallel
で、5並列で実行することになります。
public class TestParallelRunner {
@Test
public void testParallel() {
String outputPath = "target/surefire-reports";
Results results = Runner.parallel(getClass(), 5, outputPath);
assertTrue(results.getErrorMessages(), results.getFailCount() == 0);
}
}
環境変数/プロファイル
karate-config.js
を利用すると、全体で共通の環境変数やプロファイルを利用することができるようになります。
function() {
var env = karate.env; // get system property 'karate.env'
karate.log('karate.env system property was:', env);
if (!env) {
env = 'dev';
}
var config = {
env: env,
myBaseUrl: 'http://localhost:8089',
myVarName: karate.properties['MY_VAR_NAME']
}
if (env == 'dev') {
// customize
// e.g. config.foo = 'bar';
} else if (env == 'e2e') {
// customize
}
return config;
}
環境変数の利用
karate-config.js
中で環境変数を利用したい場合は、 karate.properties['PARAM_NAME']
というかたちで、対象の変数を取得することができます。
また、 karate-config.js
中の config
で指定した変数は、各featureファイルの中で利用することができます。
Background:
* url myBaseUrl
プロファイルの利用
以下のように、実行時にオプションを指定することで、プロファイルを切り替えることができます。
環境によって、テスト全体の設定を変えたい場合などに利用すると便利です。
mvn clean test -DargLine="-Dkarate.env=e2e"
gradle clean test -Dkarate.env=e2e