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はじめに

blastengine Advent Calendar 2023としては、『実装』の部分が一番の焦点なのかもしれません。

しかし、blastengineのようなSaaSを基幹システムと組み合わせ、如何にしたら自社のマーケティングメールを強固なものにしていけるのか?長年のメールマーケティング経験を活かし、それを活用する、運用面でのTipsをご紹介できればと思います。

1: オプトインプロセスの強化

効果的なメールマーケティングの基本は、信頼性のあるオプトインプロセスです。ユーザーが自ら登録することで、興味を持ち、コンテンツに積極的に参加します。オプトインプロセスを強化するためには、以下の手法があります。

  • 二段階認証の導入:
    サインアップ時に二段階認証を行い、本人確認を徹底します。これにより、不正なアカウントの登録を防ぎます。

  • プライバシーポリシーの明示:
    オプトインフォームには明確なプライバシーポリシーを掲載し、ユーザーに情報の取り扱いについての信頼性をアピールします。Pマークの事を考えた場合に、フォームの離脱率と天秤に掛ける事すらできません。

2: アクティブユーザーの管理

アクティブなユーザーはキャンペーンの成功に不可欠です。非アクティブユーザーを再び興味を持ってもらうためには、以下のアプローチが役立ちます。

  • リマインダーキャンペーン:
    定期的なリマインダーキャンペーンを行い、非アクティブユーザーに対して再び興味を持ってもらえるようなコンテンツを提供します。

  • セグメンテーション:
    アクティブユーザーと非アクティブユーザーを分けて異なるアプローチを取ります。例えば、非アクティブユーザーには特別なプロモーションを提供してみることができます。

3: 認証技術の導入

メール送信時の認証技術は、送信元の信頼性を高め、スパムの排除に貢献します。

  • SPF (Sender Policy Framework):
    ドメインのDNSレコードにSPFレコードを追加し、認証情報を設定します。これにより、送信元ドメインの信頼性が向上します。

  • DKIM (DomainKeys Identified Mail):
    DKIM署名を生成し、ドメインのDNSレコードに公開鍵を登録します。これにより、メールの改ざんが検知され、信頼性が向上します。
    blastengineの場合は、メールサーバーではなくSaaSなので、DNSレコードに登録した後は、その情報を管理画面から設定するようですね。
    hoge.png

  • DMARC (Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance):
    SPFとDKIMの結果を管理するためにDMARCポリシーを設定します。これにより、不正使用からくるスパムやフィッシング詐欺を防ぎます。

4: スパムフィルターテスト

スパムフィルターは、受信者のメールボックスに到達するかどうかを決定します。スパムフィルターテストをクリアするためには、以下のポイントが重要です。

  • テキストと画像のバランス:
    メール内のテキストと画像のバランスに注意し、大量の画像や特定のワードの連続を避けます。

  • キャッチフレーズの回避:
    過激なキャッチフレーズや大文字の使用はスパムと見なされやすいため、控えめな表現を心がけます。

  • スパムワードの回避:
    特定のスパムフィルターで検知される可能性のある単語やフレーズを避け、代替表現を使用します。

5: リンクの管理と安全なURLの提供

メール内のリンクは、セキュリティの観点から慎重に管理する必要があります。

  • URLの短縮の避ける:
    短縮URLはスパムの手法として悪用されることがあるため、可能な限り通常のままのURLを使用します。

  • SSL暗号化の使用:
    リンク先のウェブサイトがSSL暗号化を使用していることを確認し、セキュリティを強化します。

  • 明示的なリンクテキスト:
    メール内のリンクテキストがリンク先のコンテンツを明確に示すよう心がけます。

6: unsubscribeの明示的な表示

購読解除はUXの一環です。明示的な表示が重要です。

  • 明確なunsubscribeリンク:
    メール内に明確で分かりやすいunsubscribeリンクを配置し、ワンクリックで簡単に購読解除できるようにします。

  • カテゴリや頻度設定機能の提供:
    購読者が特定のカテゴリや頻度を調整できる設定機能を提供し、UXを向上させます。

7: データに基づいた戦略

データに基づいた戦略のアプローチは、キャンペーンの最適化に不可欠です。

  • データの集約と分析:
    開封率、クリック率、コンバージョン率などのデータを継続的に集約し、これらのデータから得られる傾向やパターンを分析します。

  • セグメンテーション:
    ユーザーを特定のセグメントに分類し、それぞれに合ったターゲティングを行います。これにより、よりパーソナライズされたメッセージが提供できます。

8: A/Bテストの有効活用

A/Bテストはキャンペーンの最適化において有力なツールです。

  • テストケースの選定:
    テストする要素を慎重に選定し、変更点が効果的かつ明確に評価できるようにします。

  • 一度に一つの変数の変更:
    一度に変更する変数は一つに留め、結果の原因を特定しやすくします。

  • 十分なサンプル数の取得:
    十分なサンプル数を取得して統計的な信頼性を確保し、ランダムな要素の影響を最小限に抑えます。

9: フィードバックの取得と解除リンクの分析

ユーザーのフィードバックは改善につながります。フィードバック取得と解除リンクの分析の手法は以下の通りです。

  • フィードバックフォームの実装:
    ユーザーからの意見や不満を収集するフィードバックフォームを用意し、積極的に意見を募ります。

  • 購読解除の理由の分析:
    購読解除したユーザーに対して理由を尋ね、それを分析して改善点を見つけます。

10: 法令順守の確認

合法性は信頼性の基盤です。法令順守のためには専門家のアドバイスも検討しましょう。

まとめ

blastengineのような、高い到達率を持つメール配信基盤を手に入れる事ができれば、あとは自分たちの設計したUXを試行錯誤するのみです。
その上で、これらの対策を総合的に取り入れることで、メールマーケティングキャンペーンはより効果的かつ信頼性の高いものとなります。

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