1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

JDLA E資格 2022#2 合格体験記

Last updated at Posted at 2022-09-20

はじめに

先日、JDLA(日本ディープラーニング協会)のE資格2022#2に合格しました。今後受験される方のために何か参考になればと思い、合格体験記をまとめることにしました。自分自身の勉強時間、勉強方法などを記しておこうと思います。

E資格の概要

E資格(JDLA Deep Learning for ENGINEER)はJDLA(日本ディープラーニング協会)が提供する資格であり、「ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有している」ことを認定するものです。同じくJDLAが実施するG検定の次のステップに位置するような資格になっています。基本情報は以下の通りです。最新情報については公式サイトをご覧ください。

  • 実施概要
    • 試験時間:120分
    • 知識問題(多肢選択式・100問程度)
    • 各地の指定試験会場にて受験
  • 試験会場
    • 申し込み時に、希望会場を選択
  • 受験費用
    • 一般:33,000円(税込)
    • 学生:22,000円(税込)
    • 会員:27,500円(税込)

出題範囲は以下の通りで、ディープラーニングだけでなく、数学、機械学習の知識や開発や、運用に関する知識も一部ですが問われます。

  • 応用数学
    • 確率・統計
    • 情報理論
  • 深層学習
    • 順伝播型ネットワーク
    • 深層モデルのための正則化
    • 深層モデルのための最適化
    • 畳み込みネットワーク
    • 回帰結合型ニューラルネットワークと再帰的ネットワーク
    • 生成モデル
    • 深層強化学習
    • グラフニューラルネットワーク
    • 深層学習の適用方法
    • 距離学習
    • メタ学習
    • 深層学習の説明性
  • 機械学習
    • 機械学習の基礎
    • 実用的な方法論
    • 強化学習
  • 開発・運用環境
    • ミドルウェア
    • エッジコンピューティング
    • 分散処理
    • アクセラレータ
    • 環境構築

認定講座について

E資格の大きな特徴の一つとして、「JDLAの認定講座を修了しないと受験資格が得られない」という点があります。認定講座を提供している企業は複数ありますが、私はその一つである、AVILENの「全人類がわかるE資格コース」を受講しました。こちらを選択した理由は主に以下の3つです。

  • 合格者数がNo.1
  • 合格率も平均90%超え
  • 価格もやや低め

他の認定講座を受けたわけではないので相対的な評価はできませんが、教材も豊富で非常に分かりやすい講座だったと思います。ただし、Pythonを用いたプログラミングや、機械学習の基礎知識、統計や線形代数などの数学の基礎は前提知識になっています。私の場合は特に数学の分野で前提知識不足が多かったため、調べながら進めていました。ですので、そういった基礎部分で不安感のある方は基礎コースとのセット受講なども検討してみるといいかもしれません。

勉強期間

続いてトータルの勉強時間についてですが、私の場合は概算で 200時間 程度でした。8月末の試験に向けて4月から学習を開始し、200時間のうち7割程度を認定講座の合格に向けた学習に使い、あとの3割程度を本番の試験に向けた学習に使いました。勉強開始時の知識・スキルによって勉強時間は大きく変わってくると思うので、参考までに私の勉強開始時のレベル感も記しておきます。

  • AI関連の業務を1年経験し、機械学習の知識・スキルはある程度あり(G検定は取得済)
  • 数学は大学初頭レベルがギリギリ分かるぐらい(理系のくせに恥ずかしい話です。。)
  • ディープラーニングは本で勉強した程度で、実装・実務経験はほぼなし

という具合です。E資格は特にディープラーニングの理論の問題が多いので、数学のレベルが高い方はこの時間よりもずっと短い時間で合格可能かもしれません。

主な勉強方法

私の場合は、認定講座の教材が充実していたため、基本的には認定講座の教材を使って勉強を進めました(講座修了後も)。本番の試験で主題される内容についてはほとんど網羅されていたと思うので、これでよかったと思っています。具体的には以下の3つの教材を活用しました。

  • 講義動画、スライド
    理解したつもりでもしばらくすると忘れていたりするので、何度も繰り返しスライドを見返し、不明点を調べました。計3周ぐらいやりました。

  • コーディング演習課題
    モデルのスクラッチ実装も多く、自分にはかなり難しかったです、、何回か再提出になって講師に質問したりしつつ、クリアしました。E資格では実装の問題も出題されるため、ここでしっかりコードとにらめっこしておいてよかったなと思います。

  • 模擬試験
    かなり量があり、JDLA公式例題の提供もあったので、試験の傾向をつかむことができて不安感が大分減りました。

また、今回は使用しませんでしたが、E資格には有名な対策本(通称:黒本)があるので、そちらも参考までにリンクを貼っておきます。徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集
認定講座の教材だけでは不安な場合には、こちらの利用も検討してみるといいかもしれません。

試験を終えての感想

本番の試験では、対策のおかげでスラスラと解ける部分もあった一方、手が止まってしまうような部分もありました。例えば、ディープラーニングの最新モデルの部分では、論文内の疑似コードの穴埋めや表の解釈の問題などが出題され、手法の概要を理解するだけでなくアルゴリズムを理解していないと解けないなと感じました。また、実装についても、見慣れない方式で実装されたモデルの穴埋めで戸惑ったりしました。とはいえ、6~7割程度の正答率で合格できると言われているので、難しい問題は切ってしまっても合格点には達すると思います。

1年以上業務で機械学習をやってきたとはいえ、ディープラーニングの実務経験がほぼなかった自分にとってE資格はかなり難しい試験でした。しかし、勉強を通してしっかりディープラーニングの理論から実装力まで身に付けることができて、かなり自信がつきました。受けて良かったなと思います。一方で、講師の方々のレベルの高さなどを見ていると自分のレベルの低さも実感できて刺激になり、そこもよかったなと思います。

まとめ

E資格の合格体験記ということで、勉強時間や勉強方法について記しました。今後E資格を受講する方々にとって、この記事が少しでもお役に立てればと思います。最後まで見ていただきありがとうございました。

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?