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オープンソースのLinuxシステム管理ソリューション(Spacewalk)を使ってみた

Last updated at Posted at 2017-02-07

オープンソースのLinuxシステム管理ソリューション(Spacewalk)

はじめに

CentOSへのパッチ適用・管理に使えそうなツールとして、Spacewalkというソフトを見つけたので試してみました。

Spacewalkとは

Spacewalkはオープンソース(GPLv2)のLinuxシステム管理ソリューションで、次のことが可能です。

  • システムのインベントリ(ハードウェアおよびソフトウェア情報)
  • システムにソフトウェアをインストールして更新する
  • カスタムソフトウェアパッケージを収集し、管理可能なグループに配布する
  • システムのプロビジョニング(キックスタート)
  • システムへの構成ファイルの管理と展開
  • 仮想ゲストのプロビジョニングと開始/停止/設定
  • 効率的な方法で複数の地理的サイトにコンテンツを配信する

Red Hat Satelliteと同等の機能を持っています。違いはこちら

インストール

参考ドキュメント

インストール環境

CentOS 7 minimul
注意点:
PostgreSQLのデータ領域(/var/lib/pgsql/data)が12GB以上ないとセットアップでエラーになる。
/var/satellite/に、外部のリポジトリサーバからファイル(RPM等)をすべてコピーしてくるので、かなりのディスクを消費する。

Setting up Spacewalk repo

yum install http://yum.spacewalkproject.org/2.6/RHEL/7/x86_64/spacewalk-repo-2.6-0.el7.noarch.rpm

JPackage (All systems)

http://www.jpackage.org/yum.php
http://www.jpackage.org/jpackage50.repo
# vi /etc/yum.repos.d/jpackage.repo

[jpackage-generic]
name=JPackage (free), generic
mirrorlist=http://www.jpackage.org/mirrorlist.php?dist=generic&type=free&release=5.0
failovermethod=priority
gpgcheck=1
gpgkey=http://www.jpackage.org/jpackage.asc
enabled=1
[jpackage-generic-updates]
name=JPackage (free), generic
mirrorlist=http://www.jpackage.org/mirrorlist.php?dist=generic&type=free&release=5.0-updates
failovermethod=priority
gpgcheck=1
gpgkey=http://www.jpackage.org/jpackage.asc
enabled=1

EPEL

# yum install epel-release

PostgreSQL server

# yum grouplist hidden
# yum groupinstall "PostgreSQL Database Server" "PostgreSQL Database Client"
# yum install postgresql-contrib
# su - postgres
$ initdb --encoding=UTF8 --no-locale --pgdata=/var/lib/pgsql/data
$ exit
# systemctl enable postgresql
# systemctl start postgresql

PostgreSQL server, set up by Spacewalk (embedded)

# yum install spacewalk-setup-postgresql

Installing Spacewalk

# yum install spacewalk-postgresql

Configuring Spacewalk

以下のコマンドを実行時、自分自身のFQDNを指定してSSL証明書が作成される。
管理対象のサーバからアクセスする際、証明書のFQDNと合致しないとエラーになるので、注意する。
# spacewalk-setup

アカウントの作成

ブラウザでアクセスすると、アカウントの作成画面になるので作成する。

起動サービスの確認

# systemctl list-units --type=service
jabberd-c2s.service、osa-dispatcher.serviceが何故かエラーになっていたので起動する。
systemctl restart jabberd-c2s.service
systemctl restart osa-dispatcher.service

firewallの設定

必要に応じて、適宜、firewallの設定を行う。
使用ポート

  • Outbound open ports 80, 443
  • Inbound open ports 80, 443, 5222 (only if you want to push actions to client machines) and 5269 (only for push actions to a Spacewalk Proxy), 69 udp if you want to use tftp

以上で、spacewalkのインストールは完了

spacewalkの設定

ブラウザでアクセスして設定を行う。

リポジトリの設定

チャンネル -> ソフトウェアチャンネルの管理 -> リポジトリの管理 -> リポジトリの作成

リポジトリラベル:centos-7
リポジトリ URL:http://mirror.centos.org/centos/7/os/x86_64/
Repository Type:yum
SSL CA 証明書:なし
SSL クライアント証明書:なし
クライアントキー:なし
フィルター:

※リポジトリのラベル、リポジトリのURLは、/etc/yum.repos.d/CentOS-Base.repoに合わせればよいでしょう。

必要なだけリポジトリ作る。

ベース(親)チャンネルの設定

チャンネル -> ソフトウェアチャンネルの管理 -> チャンネルの作成

チャンネル名、チャンネルラベル:任意(centos-7)
親チャンネル:なし
アーキテクチャ:x86_64
チェックサム:sha1
チャンネルの要約:centos-7

※今回、チャンネル名、チェンネルラベルをcentos-7で作成。

チャンネルとリポジトリの紐づけと同期

チャンネル -> ソフトウェアチャンネルの管理 -> チャンネル名(centos-7) -> リポジトリ
紐づけたいリポジトリにチェックを入れて、リポジトリの更新

同期のタブをクリックすると、外部リポジトリとの同期のタイミングが設定できる。今すぐ同期もできる。

アクティベートキーの作成

システム -> アクティベーションキー -> キーの作成 ->

詳細:Activation Key
キー:centos-7
使用:
ベースチャンネル:centos-7
付属エンタイトルメント:
汎用デフォルト:

子チャンネルの作成

親チャンネルに紐づけて、子チャンネルを作成することで、リポジトリを追加選択できるようになる。
例えば、ベースはCentOSで、子チェンネルにEPELを追加するといった使い方になるかと思う。
なお、同じチャンネルに複数リポジトリの紐づけもできるが、クライアントはチャンネル単位でアクセスするので、どのリポジトリから持ってきているかわからなくなると思われる。

クライアントの設定

https://fedorahosted.org/spacewalk/wiki/RegisteringClients
クライアント側でコマンドラインで設定を行う。

リポジトリの設定(RHEL 7 / SL 7 / CentOS 7の場合)

# yum install http://yum.spacewalkproject.org/2.6-client/RHEL/7/x86_64/spacewalk-client-repo-2.6-0.el7.noarch.rpm
# BASEARCH=$(uname -i)
# yum install epel-release

Install client packages

# yum install rhn-client-tools rhn-check rhn-setup rhnsd m2crypto yum-rhn-plugin

Install Spacewalk's CA certificate

# yum install http://サーバ/pub/rhn-org-trusted-ssl-cert-1.0-1.noarch.rpm

Register your system to Spacewalk

作成したアクティベートキーで登録を行う。アクティベーションキーの頭に"1-"がつく。
# rhnreg_ks --serverUrl=https://サーバ/XMLRPC --sslCACert=/usr/share/rhn/RHN-ORG-TRUSTED-SSL-CERT --activationkey=1-centos-7

FQDNがあっていないとエラーになる。
/etc/sysconfig/rhn/up2dateを編集して、serverURLをhttpに変えてしまうとか、もしかしたら証明書のチェックを外す設定とかあれば、それで対応できると思われる。

子チャンネルの追加

上記でベースチャネルの登録はできたので、子チャンネルの追加を行う。

■追加
# spacewalk-channel --add -c 子チャンネル名
Username: 管理者のID
Password: パスワード

■リスト
# spacewalk-channel --list

■削除
# spacewalk-channel --remove -c 子チャンネル名

ソフトウェア管理

リポジトリと同期した情報、クライアントからの情報から、GUI上で

  • インストールされているパッケージの一覧/削除
  • パッケージのアップグレード
  • 新しいパッケージのインストール

等ができる。クライアントのパッケージの更新タイミングは、クライアントからの定期的なアクセスの際に行われるよう。即時に更新する方法もありそうだが未確認。

話はずれるが、CentOS7に標準で含まれるcglibのバージョンは2.2だが、spacewalk-java,spacewalk-taskomaticが対応しているのは2.2未満のため、リポジトリjpackage-genericにある2.1がインストールされる。cglibをアップデートしようとすると、依存関係でエラーになる。

ハードウェア情報

CPU、メモリ、ネットワーク等の情報も取れている。

リモートコマンド

rhncfg-actionsをインストールすると、リモートでスクリプトの実行ができる。
実行のタイミングはパッケージの更新と同様。

監査(OpenSCAP)

項目として監査(OpenSCAP)があるが未検証。
https://oss.sios.com/redhat-ch/blog/openscap_intro

Spacewalkの活用場所

利用シーンによって、Spacewalkが活用できるか考えてみる。

インターネットに直接でれないので中継用につかう
⇒Proxyサーバでよくない?

多数のクライアントがインターネットのリポジトリサーバにアクセスに行くのは無駄
⇒リポジトリサーバを複製したほうが単純・簡単でよくない?

パッチの適用・削除ができる
⇒サーバ管理者がGUIで管理するか?ansibleとかで管理するんじゃない?

インベントリ収集ができる
⇒OCSInventoryNGとか、インベントリ収集のソフトのほうがCentOS以外もできてよくない?
 
CentOSでRed Hat Satelliteと同じことをしたいのであれば使えると思うが、自分の環境ではいまいちSpacewalkの活用場所が見つからない。

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