この文書について
この本(わかりやすい提案書の3RULE5DESIGN)に対する個人の読書メモ
対象読者 : 掲題の書籍について何が書いてあるか知りたい人
本書を選んだ理由
みなさんは本を選ぶとき何を重視しますか?
わたしは、以下のことを重視して選定しています。
・知りたい内容が要点を絞って、わかりやすく書かれている
・評価が高い・レビューに良い内容が書いている
・デザインが読みやすく、ページ数が少ないほうが良い(多い場合もあるが)
具体的に本書は、
・わかりやすい提案書を書くノウハウ○
・評価☆5(6件とも満点)...すごい!
・デザイン○、ページ40ページ!
はい、完璧ですね!わたしが重視しているポイントすべてを兼ね備えた1冊です。
本書の特徴
本書は、提案書を作る上での考え方、読み手に取って負担の無いデザインを
ポイントで絞って解説しています。
・第1章:前提をおさえる
・第2章:提案書における3つのルール
・第3章:デザインの基本要素とポイント
第1章:前提をおさえる
1章では「わかりやすい」とは何か?の説明から始まります。
以下引用文を見てください。
真のエクセレント・カンパニーを目指して
今、IT業界は革命の時代に突入しています。
2000年初頭に起こったパラダイムシフトにより様々なキャズムが取り払われ、各社のコアコンピタンスがコモディティ化された結果、先の見えない不況が我々の駅前に覆いかぶさってきています。
○○○は自社の強みでもあるファクトペースにおけるブルーオーシャン戦略、いわゆるボトルネックを排除したペネフィット創出事業にフルコミットする事で、安定的な成長を続けています。
専門用語ばかりで言葉の意味を理解するのに時間がかかります。
では、理解できるように専門用語をそのまま変換してみましょう。
真の超優良企業を目指して
今、IT業界は革命の時代に突入しています。
2000年初頭に起こった劇的な革命により様々な障壁が取り払われ、各社の主力事業や能力、価値が一般化した結果、先の見えない不況が我々の眼前に覆いかぶさってきています。
○○○は自社の強みでもある、事実を見極め未競合市場を開拓する戦略をとり、弱みを排除して価値創出事業に全力で責任をもって取り組むことで、安定的な成長を続けています。
さらにシンプルに書くと、
真の超優良企業を目指して
・未競合市場を開拓する戦略を取ります。
・弱みを排除して価値を創出する事業に取り組みます。
これらを行うことで安定的な成長を続けています。
「わかりやすく伝える」という目的では、3つ目の文章が最適でしょう。
上記の引用文から以下のことがわかります。
・脳の処理が長時間=わかりにくい!
・脳の処理が短時間=わかりやすい!
また、1つ目の文章では「専門用語の変換」と「内容の理解」を脳が同時進行で行い、マルチタスク状態になります。人間の脳は、マルチタスクに向いていません。
その為、提案書の内容も一貫性を持たせることが大事です!
「前提」→「目的」→「目標」→「内容」→「デザイン」
■前提
例えば、
・顧客と自社の関係性は? ・競合サービスを既に利用していないか?
・顧客のニーズは何か? ・顧客の業界の動向は? ・顧客の予算は?
■目的(○○のために)
例えば、
・サービスの利用価値を実感して購買を決定してもらうために
・担当者に納得してもらい、決定権を持つ上司とのアポのために
■目標(○○をする)
例えば、
・契約書にサインをいただく
・次回商談の日付を確定する
これらの内容を踏まえて提案書のデザインを考える必要があります。
第2章:提案書における3つのルール
2章では、提案書の内容を考える上で何を押さえるべきか説明しています。
押さえておきたい3つのルールはこれです!
・「OSOM」の原則
・「KISS」の原則
・「PYSS」の原則
■「OSOM」の原則とは
One Slide One Message
(1つのスライドには1つのメッセージを込めろ!)
1つのメッセージに複数の情報を詰め込むと受け手は混乱するので、本原則は__必ず実行しましょう!__
■「KISS」の原則とは
Keep It Simple Stupid
(馬鹿でもわかるシンプルさを保て!)
ご老人や小学生の子供でも分かる言葉を用いて提案書を作りましょう!
__Simple Is The Best!!__の言葉どおりです。
■「PYSS」の原則とは
Put Yourself in Someone's Shoes
(相手の靴を履いて考えなさい)
お客様の立場に立って考えなさいとよく聞くが、その人が身に着けているものや置かれている状況、見えている視界、受けている感情など自分自身がそっくりそのまま相手になったらどうか?という立場で考え、どんな提案が必要か考えることが大事です。
第3章:デザインの基本要素とポイント
デザインについては、ポイントを箇条書きでまとめます。
・配置を揃えて統一感を持たせる
・シーンに応じた適切な文字を使う
・ゴシック体で14pt以上を使用(おすすめフォントはメイリオ or 游ゴシック)
・配色には3種類を使い分けていく
→ ベースカラー(基本となる文字の色)・・・全体の60-70%
→ メインカラー(見出しやボックスに使う色)・・・全体の20-30%
→ アクセントカラー(強調したい箇所に使う色)・・・全体の5-10%
・強調の仕方にも統一感を。やりすぎには注意!
→ 例えば、見出しには下線。POINTには赤字というルールを全ページに適用することで
読み手が「強調したい箇所」を把握できる。
・間=余白は読み手に安心感を与え、ストレスフリーの状態を作る
まとめの一言
”クセ”のないシンプルな提案書を心掛けよう!