1. 目的
SDカードの破棄が必要になったため、データを完全消去する方法を調べてみました。
2. 前提条件
市販のツール等は利用せず、Windows 10の標準機能のみに限定しています。
完全消去した後は、物理的に破壊してから破棄します。
3. 手段
選択肢1. cipherコマンド
- NTFSの暗号化機能を制御するコマンド(FAT32への対応は限定的)
- Windows 10に最初から組み込まれている(Home 1909で確認)
- 「/w」オプションでワイプが可能
- 実行すると空き領域にデータを3回書き込む(0→1→ランダム)
- 上記より、手順は以下の通り。
- SDカードをNTFSでクイックフォーマットする
- コマンドプロンプトで「cipher /w:ドライブレター:」を実行する
- 参考URL:Windowsでディスクの内容を完全に消去する(@IT)
選択肢2. diskpartコマンド
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ディスクのパーティションを管理するツール
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Windows 10に最初から組み込まれている(Home 1909で確認)
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実行すると空き領域にデータを1回書き込む(ゼロクリア)
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手順は以下の通り。
1.「diskpart」ツールを起動する(ファイル名を指定して実行)
2.「disk list」コマンドで対象のSDカードを確認する
3.「select disk ディスク番号」でSDカードを選択する(ディスク番号は数値1桁のみで指定)
4.「list partition」でSDカードが正しく選択されていることを確認する
5.「clean all」で完全消去を実行する
4. 規格
ほとんどのドライブは 1回の上書きで十分にサニタイズできるとされています。
まとめ
- Windows 10の標準機能でSDカードを完全消去する方法は、「diskpart」または「chiper」の2種類です。
- 通常は、「diskpart」で消去してから、物理破壊をしておけば充分と考えられます。