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Rails6から7系にアップデートする際deprecation warningにぶつかった人
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取り組んでいたこと

あるプロジェクトのRailsバージョンを6から7系にアップデートする作業を行っていました
正確には6.1.7.8から7.0.8.7です

その中でdeprecation warningに関しての設定が6と7で差分がありました

`deprecation warning`とはなにか？

現在、そのプロジェクトで使用しているメソッドや機能が、将来的には非推奨になって削除されますよ、気をつけてね

という警告です

例えば、

DEPRECATION WARNING: `old_method_name` is deprecated and will be removed in Rails 7.1. Use `new_method_name` instead.

上記の例ではold_method_nameはRails7.1では削除されるよ気をつけてね、という警告をしてくれています

`deprecation warning`に関するRails6から7の差分

Diffはこんな感じ

-  # Send deprecation notices to registered listeners.
-  config.active_support.deprecation = :notify
-
-  # Log disallowed deprecations.
-  config.active_support.disallowed_deprecation = :log
-
-  # Tell Active Support which deprecation messages to disallow.
-  config.active_support.disallowed_deprecation_warnings = []
+  # Don't log any deprecations.
+  config.active_support.report_deprecations = false

Rails6: config.active_support.deprecation = :notify

config.active_support.deprecation = :notifyとは、非推奨のメソッドや機能がプロジェクトに含まれるときに:notifyしてくれる設定です。
:notifyなので通知を送ってくれる設定です

:notify以外だと下記を設定できます

:log: ログファイルに記録
:raise: 例外を発生
:silence: 通知を無視
:stderr: 標準エラー出力にメッセージを出力

Rails6: config.active_support.disallowed_deprecation = :log

config.active_support.disallowed_deprecation = :logとは、利用が許されない非推奨警告メッセージの設定です
logの場合は、ロガーに出力をしてくれます

config.active_support.deprecationと同様のオプションを設定することができます

紛らわしいポイント

disallowed_deprecationとdeprecationは違います。

deprecationは非推奨
disallowed_deprecationは特に許可されていない非推奨

Rails6: config.active_support.disallowed_deprecation_warnings = []

config.active_support.disallowed_deprecation_warnings = []とは、どの「利用が許されない非推奨警告メッセージ」を設定するのか？を指定するコードです。

紛らわしいポイント

config.active_support.disallowed_deprecation_warnings = []はメッセージを設定せずに空配列を渡しているので、警告メッセージは設定されません。

設定をしたければちゃんと

config.active_support.disallowed_deprecation_warnings = ['特定の非推奨メッセージ']

みたいにメッセージを渡してあげる必要があります

また全ての非推奨メッセージを確認したい場合は

config.active_support.disallowed_deprecation_warnings = :all

と記述すると、メッセージを全て確認することができます

Rails7: config.active_support.report_deprecations = false

config.active_support.report_deprecations = falseを設定するとdeprecation warningからのメッセージを停止することができます。
これはdeprecationsとdisallowed_deprecationの両方を含めます

基本的な設定について

基本は下記の構成が推奨されています

production: config.active_support.report_deprecations = falseを有効にする
test/development: config.active_support.report_deprecations = falseは記述せず、deprecation_warningsについては:raiseでエラーを発生させて、非推奨のものに気付けるようにしておく

test/developmentではconfig.active_support.disallowed_deprecation_warnings = :allだけ設定して、全てに気づくようにするというパワープレイもなしではないと思います

感想

この記述をすると設定が効くのか？falseにすると設定が消えるのか？など紛らわしい設定だなと思いました
今後のアップデートでもうまく生かせそう

参考