はじめに
エンジニア社員が時間経過とともに失われていく情熱の炎をいかにして消さないか、情熱の放火犯になるかを書いた記事です。
経済学における「限界効用」という単語を知っていますか?
経済学の世界にはこんな法則があります。
【限界効用】 逓減(ていげん)の法則
一定期間に消費される財の数量が増加するにつれて、その追加分から得られる限界効用は次第に減少するという法則。
赤線の部分が「限界効用」と呼ばれています。
筆者の言う、情熱の限界効用とは?
例えばですが、利用しているOSSのアップデートだったりAWSの新規機能が追加されたら実現したくなりますよね?
あとはチームの課題を解決するようなツールを見つけたときなどもさっさと導入したい気持ちになるかと思います。
それなのに、チームに打診してから実現までが長くなるとなんとなくそれに対する関心や意欲が下がってくる経験をした方もいると思います。
この体験を筆者は情熱の限界効用逓減(ていげん)の法則であると提唱したいと思います。
筆者もこれを書きながら段々、
- この記事が刺さる人って何人いるの?
- 平均PVもそんな高くないよ?
- 時間かけて意味あるの?
って時間経過ごとに情熱を失いかけてます(笑)
アナタもきっと、新しい技術を知ったらすぐ試したくなるでしょ?
ハンマーを持ったら周りが全部釘に見えますよね、わかります。
筆者もそうですから。
なので筆者はこれを「情熱の限界効用が最も高い状態」と考えています。
情熱を失わない為のコツ
情熱の限界効用が高い状態でさっさと手を動かしてしまうことだと思います。
Linuxの生みの親、リーナス・トーバルズの名言を引用させて頂きますと、
「技術的革新について話すだけのヤツはクソだ、黙って手を動かせ」
(Talk of tech innovation is bullshit. Shut up and get the work done.)
あーだこーだ言ってる暇があったらさっさと手を動かしましょう。
※ このネタも思いついた瞬間に文の構成だけメモに殴り書きしておいています。
だからって何でもすぐ作っていいのか・やっていいのか?
なんでもやってはいけない人
労働者
なんでもやっていい人
労働者以外
(役員や自営業の人など)
エンジニアの情熱の限界効用を下げるブロッカーリスト
- そもそも(事業優先度が)低いレベルのアイディアだった
- 事業優先度とマッチしているが上長や関係者の承認が必要
- 優先度は高いが作業者の時間が捻出出来ない (結果的に優先度が低いか採用の問題)
- ROI(投資利益率)が低い
- 自己の怠惰 (qiitaを思いついたけど書き忘れるなど)
情熱を失わない為の真のコツは実は「〇〇」
さあ、ここでスペシャルクイズです☆
会議やミーティングでアナタの素晴らしいアイディアはなぜ通らなかったのでしょう?実現しなかったのでしょう?
- 本当は素晴らしいアイディアだったが他者を上手く納得させられなかったから
- そもそも素晴らしいアイディアではなかった
- 他者の意見の方が圧倒的に正しかったから
- 1~3のどれでもない
過去を振り返った時、アナタはどれに当てはまりましたか?
複数回答可です。
スペシャルクイズの答え合わせ
ちょっと、回りくどいのですが、答え合わせの前に
「Team Geek――Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか」という本を読んだことはありますか?という質問をさせてください。
その本には「Humility(謙虚)」、「Respect(尊敬)」、「Trust(信頼)」の頭文字を取って「HRT」という言葉が出てきます。
HRTがなぜ大事なのかは本を読んでもらうとして、スペシャルクイズの答えを出すには謙虚さと自信について更に理解する必要があります。
「自信」を種別化し図式化するとつまりこういうこと
-
卑屈とは
- 自身の意見を自分が損をしないために引っ込める
- 理由はいつまでも過去の体験を引きずっている(根に持っている)
- 自信が無い
-
傲慢とは
- 周囲とは関係なく自分が出した結論を強引にその方向(未来)へ持っていこうとする
- 話す前から自分の中で既に結論が決まっており、その通りにならないことが許せない
-
謙虚とは
- 自分と周囲の意見を全く同じだけ大切に扱い尊重する
- どんな結論になるかは話す前から決めず、今いる皆で決めようとしている
スペシャルクイズの答え合わせ②
本当は素晴らしいアイディアだったが他者を上手く納得させられなかったから
これは自分を過信し過ぎているため、傲慢
そもそも素晴らしいアイディアではなかった
他者の意見の方が圧倒的に正しかったから
これは自分の意見を大切に出来ておらず、過小評価してしまっている為、卑屈
これまでの説明を踏まえてクイズの答えは「4」であり、情熱を失わない為の真のコツは実は「謙虚さ」にあると筆者は考えます。
理由
- 「謙虚な人間」はアイディアを否定されたり、思い通りの結論にならなかったりしたときでも、皆で出した結論に納得している
- 関係者全員で出したアイディアに100%の気持ちでコミット出来るのでそもそも関係者のブロッカーが発生せずアイディアの実現率が高くなる
納得したアイディアとして進む = 限界効用が高い状態×作業に着手出来る状態となるため、その人の情熱の炎はきっと消えないでしょう。
(※リーナス・トーバルズのようにさっさと手を動かせる人間であることが前提ですが)
逆に一度でも傲慢になったり卑屈になったり、やるべきことなのにやれなかったり(怠惰)すると、そこから負の循環となりモチベーションが低く成果も上がりにくくなっていくことでしょう。
「負の循環」から抜け出すためには
情熱の炎が鎮火する前にきちんと休暇(リフレッシュ)を挟みましょう。
気持ちが落ち着いたらもう一度その事象について振り返ってみるといいでしょう。
「負の循環」を抜け出す為の転職
もしかしたら、負の循環から抜け出したく、転職が脳裏にちらついてしまうこともあるかもしれません。
ケース・バイ・ケースなのは前提としてですが、メンバーシップ型雇用の日本において、短いスパンで何度も転職を繰り返している場合は自身の傲慢さが原因である可能性が高いです。
(繰り返しますがケース・バイ・ケースです)
この場合は転職が自分にとっての最良の選択肢かどうかを「傲慢・謙虚・卑屈」の観点から振り返ってみるとよいでしょう。
基本的には長く一つの組織に入っている方が周囲との積み上げた関係性や信頼が資産となるため、長期的に見ると自分にとって居心地の良い職場となっていくのは間違いないと思います。
最後に
自分も情熱の炎が鎮火しかけてしまう時があるので、適切な仕事とプライベートのON/OFFを心がけています。
(ということは自分も100%謙虚ではなさそうですね - Q.E.D.)
最近行ったおすすめの休暇スポットを置いていきますね。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
採用PR
弊社ではマイクロサービス化を推進頂くバックエンドエンジニアを募集中となります。
会員登録なしで、応募資格まで見れます。
ぜひ、ご一読ください!