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はじめに

今回は私が勉強会を主催する中で得た学びとそのコツを紹介します。普段は毎週2回社内での勉強会(1時間)プライベートでの勉強会(2時間) を主催して取り組んでいます。それぞれで取り組み方や扱う内容も意識して変えており、勉強会自体の目的が異なります。では以下の流れで整理をします。

  1. 勉強会の目的
    1. 社内での勉強会
    2. プライベートでの勉強会
  2. 勉強会のトピック選定
    1. 社内での選定
    2. プライベートでの選定
  3. 社内勉強会による副作用

☘️ 勉強会の目的

冒頭で述べた通り、勉強会の目的は社内とプライベートで全く異なります。

社内での勉強会

コミュニケーションの活性化

社内勉強会における最たる目的は、同僚とのコミュニケーションにあると考えています。特に最近はリモートワークが増え、コミュニケーションの機会が減ってしまったのではないでしょうか?当然出社するよりも密な関係を築くことは難しく、距離を感じてしまうことは私自身が実感しています。そこで、同期と歳の近い先輩を集めて勉強会を開催することを企画しました。その結果、普段関わりを持つことが困難であった学年の違う先輩と後輩が互いに学び合う中で自然と会話が生まれ、距離が縮まりました。

社内での勉強会の一番の目的は、コミュニケーションの活性化

「学び合い」は関係性をフラットにする

業務ではどうしても数年先輩の方が社内のドメイン知識も豊富で距離感を感じてしまうことがあります。しかし、技術の学びという観点では年齢の近い同僚同士の関係がフラットで、互いに切磋琢磨できる環境の方が成長できると考えています。そのような点において勉強会は関係性をフラットにするという役割を果たします。ある一つの領域に対して互いに学び合うことで、当然知識が豊富な人間がいればそうではない人間がいます。それは先輩後輩という年齢的な差とは一切関係ありません。先輩が後輩に学ぶことも当然あります。私自身、ここでの会話からお互いへの確かなリスペクトと新たな関係性への一歩が生まれることを実感しました。

プライベートでの勉強会

より深い技術の開拓と発見

プライベートでの勉強会は、社内とは一転コミュニケーションに関しては特に意識をしていません。あくまで、自分達が興味ある領域を学びたいだけ学ぶ場所です。過去には「Reactのアーキテクチャについて」「フロントエンドのテスト手法について」などのテーマでそれぞれ数ヶ月にわたって議論をしながら学びました。そこで扱った書籍をまとめた記事も執筆しています。

なるべく技術力の近い友人と取り組む

プライベートの勉強会において重要なことは、常に相互での学びがあること(win-winであること) だと考えています。そのためには技術的なレベル感を揃える必要があり、誰かが一方的に教えているという構図は避けなければ行けません。常に全員が喋っているという関係性が一番健全な形です。そのため、プライベートの勉強会における重要な点は一緒に学ぶ相手だと考えています。集め方は人それぞれですが、あまり対象を広げすぎず自分がwinになることを第一に、自分も相手に何かの情報を提供できると思えるレベル感で開催することが長く続ける秘訣です。

対象を広げすぎるとあまり続かない

人数は3, 4人くらいがいい

これはあくまで体感ですが、プライベートな勉強会において人数は3, 4人がベストだと考えています。以前6〜9人ほどの大人数勉強会を開催したことがありますが、学び合いというよりは発表会のような形になってしまい一方的な情報提供をする場になってしまった反省があります。そのため、小規模で小回りの効く人数での開催が一番マッチしていると感じました。

🌾 勉強会のトピック選定

勉強会の目的を達成する上でトピック選定は重要であり、社内とプライベートではその選定基準が全く異なります。

社内での選定

領域に問わず基礎になる知識

前章で述べた通り社内での勉強会における目的はコミュニケーションです。そのため、一人でも多くの人が参加し自分ごととして学べるトピックを選定するべきです。そこでまず私はSQLを選択しました。現在主催している勉強会を例に挙げると、SQL Contestというサイトを使ってSQLの問題を解いた後に解説を見て議論するという流れです。

SQLはバックエンドエンジニアならもちろん、フロントエンドエンジニアにとっても必須の知識です。領域に問わず必要になる知識だからこそ、知識レベルでの大きな差もなく進めることができています。仮にどちらかの領域に寄ったトピックを選定してしまった場合、当然対象となる人数が絞られてしまいます。私は今回の勉強会を同僚とのコミュニケーションの活性化を第一に目標としていたため、SQLを選定しました。もちろん、フロントエンド領域での勉強会の開催であれば、より領域に特化したトピックを選定するのもいいでしょう。

大切なのは、勉強会の目的に沿ったトピック選定をすること

プライベートでの選定

議論が生まれるトピック選定

プライベートでの勉強会において一番大事なのは、議論の余地のあるトピック選定だと考えます。特にそれぞれの経験談をベースに語れるトピックがベストです。「Reactのアーキテクチャについて」というトピックで輪読会をした時に身をもって体感しました。アーキテクチャはビジネス要件によって最適化されるべきものなので、10人いれば10通り以上のアーキテクチャを経験している可能性があります。それら経験談を輪読の流れに沿って織り交ぜることにより新しい発見があったり、似た経験をした友人と共感が生まれたりします。

議論が生まれるトピック選定が意図しない新しい発見を生む

気になったトピックがあればとりあえず共有する

プライベートな勉強会なので、技術共有に関するハードルもとても低いです。そのため、次に取り組みたいトピックがあれば気軽に共有し合うようにしています。そうして積まれていったトピックの中で最もメンバーが興味のある題材を選択することが、お互いが学びたいと思えるトピック選定をする上での近道だと考えます。また、勉強会という形式を取らずともトピックの共有から新たな会話が生まれたりもします。

プライベートな勉強会は、気軽な技術共有・議論の場としても最適

⛲️ 社内勉強会による副作用

最後に、社内勉強会でのコミュニケーションによって生まれた副作用についてです。勉強会によって新しいコミュニケーションが構築され、業務に対しての意識が変わることだけでも大きな効果があると言えます。しかし、勉強会による効果はそれだけではありません。同期や縦のつながりを持ったコミュニケーションが構築されることで、また新たな企画が生まれます。私の経験でも勉強会で繋がった仲間が、また新たに仲間を募って勉強会を開くという連鎖が実際に生まれました。この連鎖こそ最も大きな効果であり、社内の活性化につながります。

大事なのは勉強会を開催する1歩目の行動力
その後は、自然と拡大していく

まとめ

今回は勉強会を主催する中で得た知見や学びを整理しました。社内での勉強会とプライベートな勉強会ではその目的と手法が異なることを理解いただけたかと思います。皆さんも自社の中で勉強会を主催してみてはいかがでしょうか?

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