はじめに
本投稿は、Node-RED アドベントカレンダー 2024の12/3の記事になります。
昨年のアドベントカレンダーでも書きましたが、どのノードが一番使われているのか?の現状を知るために、今回もNode-REDのFlow Libraryから、現在人気のノードを紹介してみたいと思います。
Flow Libraryとは?
Node-RED Flow Libraryは、Node-REDユーザーが作成したフローやリソース(ノード、フローノード、テンプレート、フローベースのアプリケーション)を共有するためのプラットフォームです。これにより、他のユーザーがこれらのリソースを探索し、再利用できます。Flow Libraryには、さまざまなドメインや用途に関するフローが含まれており、これを通じてコミュニティが知識やベストプラクティスを共有できます。
Node-RED Flow Libraryを使用することで、同じ問題に直面している他のユーザーが既に解決策を提供しているかもしれませんし、自身のプロジェクトで使用できる便利なツールやアイデアを見つけることができます。
人気の指標
Node-RED Flow Libraryでは、ノードやフローを、ダウンロード数とレーティング、それぞれでソートすることができます。デフォルトのビューは「recent」、つまり最近公開されたまたはアップデートされたものが上位に表示されています。
今回は、ダウンロード数の上位5個を紹介していきたいと思います。(レーティングだと、星5つのものがたくさん有りすぎて上位を絞れないため)
ダウンロード数ランキング
※ 各ノードのダウンロード数は、記事執筆時点のものです。
1位:UIテーブル(node-red-node-ui-table)
36,200ダウンロード
昨年の王者、ダッシュボードを抑え、映えある一位に輝いたのはUIテーブルノードでした!
データをテーブルとして表示するNode-RED UIウィジェットノードです。
シンプルなテーブルから、少し複雑でリッチなテーブルまでサポートしています。
※ ノードのカテゴリーは「ui」
2位:ダッシュボード(node-red-dashboard)
32,010ダウンロード
昨年一位だったダッシュボードノードが、今年は二位となりました!
ライブデータをチャートやグラフに表示してダッシュボードを簡単に実現できるノードです。
UIテーブルノードに負けたとはいえ、やはり根強い人気ですね。
注意点として、このプロジェクトはAngular v1をベースにしており、Angular v1が現在メンテナンスされていない理由から、大きな機能のアップグレードが無いということです。小規模なパッチは可能な限り適用されますが、主要な機能のアップグレードはありません。
※ ノードのカテゴリーは「ui」
3位:クレデンシャル(node-red-contrib-credentials)
20,969ダウンロード
第三位はクレデンシャルでした!
1つ以上のプライベートな値を保存するためのクレデンシャルノードを提供します。このノードを使うことで、フローやバージョン管理コミットへの不用意なエクスポートを減らします。Node-REDはノード情報をflows.jsonに保存し、クレデンシャルとして設定された値は暗号化された別のflows_cred.jsonファイルに保存します。クレデンシャルとして指定された値は、クリップボードを使用する際にも省略され、情報をプライベートに保持する事ができます。
リンク先には、Wordpressでの利用例も記載されているので、興味ある方は読んでみると良いでしょう。
※ ノードのカテゴリーは「utility」「security」
第4位:TrexのOEE用計算機 (node-red-contrib-trexmes-oee-calculator)
20,328ダウンロード
第四位はTrexのOEE用計算機ノードでした!
Trex Mesシステムで使用されるIoBoxシリアル通信ハードウェアデバイスからのデータを使用して、OEE工業値を即座に計算してくれます。 生産サイクル時間の終了時に、稼働率、性能、品質、OEE値が即座に計算され、ノード出力に送信されます。
このノードを利用することで、ハードウェアのシリアルポートと通信することができます。 メッセージを受信するノードと送信するノード、送信して応答を待つ要求ノード、および使用中のポートを動的に制御できる制御ノードの 4 つのノードを提供します。
私は、このTrex社のシステムを知らなかったので、初めて見たノードでした。何かしらのプロジェクトで大規模にNode-REDが使われているのでしょうか?
詳細は、こちらで見られます。
ノードのカテゴリーはありません。
第5位:音再生(node-red-contrib-play-sound)
20,271ダウンロード
第五位は音再生ノードでした!
こちらは、その名の通り音を再生するためのノードです。
Node.jsのplay-soundがベースで、利用可能なオーディオプレーヤーの1つにシェルアウトすることで音を再生します。
音源ファイルのURIを指定すると、再生、停止、一時停止、リジュームの処理を行うことができます。
ノードのカテゴリーは「ui」になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 昨年と比べて、大きくランキングが入れ替わった感じでしたね。
Node-RED Flow Libraryには、いろいろなコントリビューターが公開してくれているノードやフローがたくさんあります。 自分で作成したものも公開できますし、世界中の人に使ってもらうことができます。
開発者にとっては、このようなダウンロード数やレーティングは、開発をするモチベーションにつながるのではないでしょうか。
また、見たことも聞いたこともないノードなどもたくさんあると思うので(本記事執筆時点でノードが5,180個、フローが2,829個)、ぜひお時間のあるときにでも探索してみると面白いと思います!
ではでは!