Dispatchers.Default:
CPU バウンドな計算を行うためのディスパッチャ。
計算の実行に主に CPU リソースが必要で、他の待機操作がほとんど発生しない状況のことを指します。例えば、大量の数値計算、アルゴリズムの実行、データの変換などがこれに該当します。
デフォルトでは、CPUのコア数に基づいてスレッドプールを提供。
並列で処理するのに適している。
スレッドプール(Thread Pool)は、複数のスレッドを管理し、再利用するための仕組みです。スレッドプールは、アプリケーション内でのスレッドの管理やタスクの実行を効率的に行うために使用されます。
launch(Dispatchers.Default) {
// CPUバウンドな操作を実行
}
Dispatchers.Main:
AndroidアプリケーションのUIスレッドで実行するためのディスパッチャ。
Androidアプリケーションの場合、UIの更新やUI関連の操作はメインスレッドで実行する必要がある。
launch(Dispatchers.Main) {
// メインスレッドでUI操作を実行
}
Dispatchers.IO:
ネットワークやディスク I/O 操作を行うためのディスパッチャ。
バックグラウンドで非同期 I/O 操作を行うのに適している。
これらの操作が通常、時間のかかる処理であり、待機時間が発生する可能性があるためです。
非同期処理を行うことで、プログラムが待機時間中に他の処理を実行でき、効率的なリソース利用が可能になります。
launch(Dispatchers.IO) {
// バックグラウンドでI/O操作を実行
}
Dispatchers.Unconfined:
特定のスレッドに束縛されないディスパッチャ。
コルーチンの実行が直前のサスペンド関数が返されたスレッドで再開される。
特定のスレッドに束縛されず、サスペンド関数が返すスレッドで再開されるため、注意が必要。
launch(Dispatchers.Unconfined) {
// 特定のスレッドに束縛されないコードを実行
}
サスペンド関数とは?
サスペンド関数(Suspending Function)は、Kotlin言語で非同期処理を実現するための特別な種類の関数です。サスペンド関数は通常、長時間かかる処理や非同期操作が発生する箇所で一時停止(サスペンド)でき、その間に他の処理を実行できるという特徴を持っています。