式の構成要素
- リテラルは オペランド の一種であり、数字「5」や文字列「Hello World」など、具体的な値のことを指す。
- オペランドは「演算子で操作される値」のことであり、日本語では「被演算子」である。変数、定数、リテラルが含まれる。
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b = a + 5
という式があったとして、式を構成する要素は二つに分けられる。変数のb
やa
、値の5
にあたる オペランド 、=
や+
にあたる 演算子 である。すべての式はこの二つの要素で構成される。
演算子
-
式に演算式が複数ある場合、優先順位の高い演算子から順に評価される。
評価
とは、Javaが式に従って計算処理をすることである。
優先順位は15段階。()
で式を囲むことによって、その部分だけ優先順位を引き上げることができる。 -
同じ優先順位の演算子が2つ以上ある場合は、「結合規則の原則」を当てはめて考える。これは、演算子ごとに決められた「方向」から順に評価されるものである。
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四則演算を行うための演算子は、 算術演算子 と呼ばれる。
演算子 | 機能 | 優先順位 | 評価の方向 |
---|---|---|---|
+ |
加算 | 中(5) | 左 → 右 |
- |
減算 | 中(5) | 左 → 右 |
* |
乗算 | 高(4) | 左 → 右 |
/ |
除算 | 高(4) | 左 → 右 |
% |
剰余 | 高(4) | 左 → 右 |
- 右オペランドの内容を左オペランドの変数に代入する演算子は 代入演算子 と呼ばれる。
演算子 | 機能 | 優先順位 | 評価の方向 |
---|---|---|---|
= |
右辺を左辺に代入 | 最低(15) | 右 → 左 |
+= |
左辺と右辺を加算して左辺に代入 | 最低(15) | 右 → 左 |
-= |
左辺と右辺を減算して左辺に代入 | 最低(15) | 右 → 左 |
*= |
左辺と右辺を乗算して左辺に代入 | 最低(15) | 右 → 左 |
/= |
左辺と右辺を除算して左辺に代入 | 最低(15) | 右 → 左 |
%= |
左辺と右辺を除算し、その余りを左辺に代入 | 最低(15) | 右 → 左 |
- 対象の値を一つ増やす演算子を インクリメント演算子 、減らす演算子を ディクリメント演算子と呼ぶ。また、これらの演算子のように一つしかオペラントを持たない演算子のことを、 単項演算子と呼ぶ。
演算子 | 機能 | 優先順位 | 評価の方向 |
---|---|---|---|
++ |
値を1増やす | 最高(1) | 左 → 右 |
-- |
値を1減らす。 | 最高(1) | 左 → 右 |
- インクリメント演算子はオペランドの前にも後にもつけることができる。(ただし、他の演算子と一緒に利用すると結果に微妙な違いが生じるため、単独で使うようにする。)
参考書籍
スッキリわかるJava入門