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[Python]Google Calendar APIのQuickstartのサンプルコードを、分解して解説してみる

Last updated at Posted at 2021-07-21

Google Calendar APIって?

  • Googleカレンダーをいじれる
  • クイックスタートがあるためとっても簡単
  • と思ったら英語なので、自分のためも兼ねて解説する

解説記事が過去にありましたが、二年前でコードも変わっていました。

ソースコード

Apache License 2.0

前提

Python 2.6以降

pipで諸々をダウンロード

pip install --upgrade google-api-python-client google-auth-httplib2 google-auth-oauthlib

プロジェクトを作って認証情報をダウンロードしてある

→参考

まずは動かしてみる

  1. ソースコードをGoogle公式からコピー

  2. コードをquickstart.pyに貼り付けする

  3. ダウンロードしてきたJSON形式の認証情報を、credentials.jsonにリネームして、quickstart.pyと同じディレクトリに入れる

  4. 実行!動くはず

出力結果

イベントの開始時間と、イベントの名前が出力されます

2021-08-03T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-04T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-10T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-11T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-12T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-17T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-18T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-23T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-24T09:00:00+09:00 バイト
2021-08-25T09:00:00+09:00 バイト

悲しきバイト漬け人生

さらに、同じディレクトリ内にtoken.jsonが出現しました。

この出力結果を思い出しつつ、ソースコードを理解していきましょう。

ソースコードを分解して理解

重要そうな部分は:star:マークをつけています。

ライブラリのインポート

print_function

from __future__ import print_function

Python2と3の互換性を維持するためのライブラリです。
2系でも3系のコードが動くようになります。

datetime

import datetime

Pythonで日付や時刻を扱うためのライブラリです。

os.path

import os.path

パス名を操作するためのモジュール

:star:Googleのモジュール達

from googleapiclient.discovery import build
from google_auth_oauthlib.flow import InstalledAppFlow
from google.auth.transport.requests import Request
from google.oauth2.credentials import Credentials

pipでインストールしたら動くはず

googleapiclient.discoveryのリファレンス
InstalledAppFlowのリファレンス
Credentialsのリファレンス

スコープ

:star:スコープ

SCOPES = ['https://www.googleapis.com/auth/calendar.readonly']

スコープとは直訳すると範囲のことです。
許可して欲しい範囲を選択します。
API毎に指定されているため、用途によって変更するのが良いでしょう。

コメントによると変更した場合はtoken.jsonを削除する必要があります。

認証プロセス

cred

    creds = None

credはcredentials(資格情報)の略です。

この後の条件分岐によってここに情報が入ります。

一度通信したことがある場合

    if os.path.exists('token.json'):
        creds = Credentials.from_authorized_user_file('token.json', SCOPES)

os.path.exists()は存在するかどうかを確かめる関数です。
token.jsonがある = 以前通信したことがある場合になります

その場合、credsにはtoken.jsonから生成されたCredentialsインスタンスが入ります。

有効でない認証情報だった場合

    if not creds or not creds.valid:

credsがまだNone = 以前通信したことがない、もしくはcreds.validが無効 = 期限切れ等の場合この条件に入ります。

期限切れの場合

        if creds and creds.expired and creds.refresh_token:
            creds.refresh(Request())

さらに、無効の理由が期限切れで、リフレッシュトークンがある場合は、トークンを更新します。

:star:それ以外の場合

        else:
            flow = InstalledAppFlow.from_client_secrets_file(
                'credentials.json', SCOPES)
            creds = flow.run_local_server(port=0)

多くの場合、ここに来るのは初めての通信でしょう。
あるいはリフレッシュトークンの有効期限も切れるほど古い場合です。

flowには、資格情報ファイルのcredentials.jsonから作られたFlowインスタンスが入ります。
Flowインスタンスには、ブラウザを開いて認証画面を通させるrun_local_serverメゾットがあります。

つまり、アクセストークンがないから認証を新しく行わせているということです。

次回以降のためにトークンを保存

        with open('token.json', 'w') as token:
            token.write(creds.to_json())

次回以降のために、token.jsonを保存します。

最初に実行した際、新しくtoken.jsonができたのはこれが理由なんです。

APIを利用

:star:APIを利用する準備

    service = build('calendar', 'v3', credentials=creds)

APIを使用するためのResorceインスタンスがserviceに入ります。
ここでは、バージョン3を指定してcalendarAPIを使用します。

Resorceクラスのリファレンス

時刻を設定

    now = datetime.datetime.utcnow().isoformat() + 'Z'

datetime.datetime.utcnow().isoformat()まででUTCの時刻がYYYY-MM-DDTHH:MM:SS.ffffffの文字列として生成されます。
'z'はUTCを表します。

:star:カレンダーを10個取得

    events_result = service.events().list(calendarId='primary', timeMin=now,
                                        maxResults=10, singleEvents=True,
                                        orderBy='startTime').execute()

serviceインスタンスを用いてイベントを取得します
これに関しては、公式リファレンスとサンプルを見るのがわかりやすいです。

今回はevents = 予定の取得でしたが、例えばcalendars = 予定の集まりを消去などはservice.calendars().deleteとなります。

:star:イベントの詳細を取得

    events = events_result.get('items', [])

events_resultには、要求した内容の他に種類の識別子や時間などが入っています。

そこから内容である'item'キーの値を取り出します。

内容はリファレンスに書いてあります

itemがなかった場合

    if not events:
        print('No upcoming events found.')

イベントの詳細を取得で、itemがなかった場合は[]が入ります。
その場合の処理です。

itemを取得できた場合

    for event in events:
        start = event['start'].get('dateTime', event['start'].get('date'))
        print(start, event['summary'])

まず、startに始まりの時間を入れます。

帰ってきたdictの中のstartに、dateTimeキーの値がある場合はそれを、ない場合(おそらく終日予定の場合)はdateを取得します。

その後、出力しています。

main文を実行

if __name__ == '__main__':
    main()

解説するまでもないことかもしれませんが、ここまできたので書きましょう
main関数を実行しています。

終わりに

編集リクエスト、コメントぜひお願いします。

公式リファレンスがやはり一番役に立ちますね。

参考文献

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