#はじめに
メールのテストをやっていて、
・メール本文のテストをしたい
・メール件名のテストをしたい
といった時、どうしていますか?
現在Laravelで用意されているテストでは、
assertSent
やassertQueued
くらいしか使えず、
メールが送信されたかどうかまでしかわかりません。
そこで、もっと詳しくメールのテストができる便利機能
MailTrackingについて書いてみようと思います!
#MailTrackingとは
ざっくり言うと、メールのテストをより詳細に実行できるライブラリです。
メール本文の内容、メール件名、送信者アドレス、送信先アドレス、CC/BCCアドレスなど
様々なテストが可能です。
詳しくは↓
https://github.com/spinen/laravel-mail-assertions/blob/develop/readme.md
##導入方法
超絶簡単!
$ composer require spinen/laravel-mail-assertions
これを打ち込むだけ。
また、テストファイルではこんなふうに書いてあげます。
(※その他、メールを送る処理の部分は別途記述が必要ですが、
今回はMailTracking
のみにフォーカスしています)
<?php
use Spinen\MailAssertions\MailTracking;
class MailTest extends TestCase
{
use MailTracking;
public function testMail()
{
//テストを書いていく
}
##使えるアサーション
- seeEmailBcc
- seeEmailCc
- seeEmailContains
- seeEmailContentTypeEquals
- seeEmailCountEquals
- seeEmailDoesNotContain
- seeEmailEquals
- seeEmailFrom
- seeEmailPriorityEquals
- seeEmailReplyTo
- seeEmailSubjectContains
- seeEmailSubjectDoesNotContain
- seeEmailSubjectEquals
- seeEmailTo
- seeEmailWasNotSent
- seeEmailWasSent
それでは見ていきましょう!(ΦωΦ)
##送信先・送信元系
- seeEmailTo
- 送信先のメールアドレスを確認する
- seeEmailCc
- CCに指定されているメールアドレスを確認する
- seeEmailBcc
- BCCに指定されているメールアドレスを確認する
- seeEmailFrom
- 送信元に指定されているメールアドレスを確認する
- seeEmailReplyTo
- 返信先に指定されているメールアドレスを確認する
例えばこんな感じ。
・登録したら登録ユーザーにメールが飛ぶ。(TO:登録したメールアドレス
)
・かつ、CCで自社にメールを送っている。(CC:nekocompany_info@example.com
)
・送信元は自社である。(FROM:nekocompany@example.com
)
こんな時のテストはこう書けばOK。
$this->post('/register', [
'email' => 'user@example.com',
]);
$this->seeEmailTo('user@example.com');
$this->seeEmailCC('nekocompany_info@example.com');
$this->seeEmailFrom('nekocompany@example.com');
ちなみに、もし宛先が違っていた場合、
下記のようにエラーが出ます。
The last email sent was not sent to test@example.com.
Failed asserting that an array has the key 'test@example.com'.
(状況:
本当はuser@example.com
に届いているが、
seeEmailTo('test@example.com')
と書いてしまった。)
※ちょっと注意
実際どのメールアドレスに届いているのか、というのは
エラー文には出ないので、ログで確認する必要があります。
※ちょっと注意2
また、この記事で紹介するアサーションは基本的に、
2件以上メールを送っている場合、最後に送ったメールしか確認しない
ことに注意してください。
##内容系
###本文
- seeEmailContains
- メールの本文に指定文言が含まれていることを確認する(部分一致)
- seeEmailDoesNotContain
- メールの本文に指定文言が含まれていないことを確認する(部分一致)
- seeEmailEquals
- メールの本文が指定文言と完全に一致していることを確認する
###件名
- seeEmailSubjectContains
- メールの件名に指定文言が含まれていることを確認する(部分一致)
- seeEmailSubjectDoesNotContain
- メールの件名に指定文言が含まれていないことを確認する(部分一致)
- seeEmailSubjectEquals(seeEmailSubjectのみでもOK)
- メールの件名が指定文言と完全に一致していることを確認する
例えばメールの内容が下記だった時・・・ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ `件名:` 【猫カンパニーからのお知らせ】ご登録ありがとうございましたニャ〜 `メール本文:` 猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。 今後ともよろしくお願い致します。 ニャー! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
通るように書いたテストはこんな感じです。
//件名
$this->seeEmailSubjectContains('【猫カンパニーからのお知らせ】');
$this->seeEmailSubjectContains('ニャ〜');
$this->seeEmailSubjectEquals('【猫カンパニーからのお知らせ】ご登録ありがとうございましたニャ〜');
//本文
$this->seeEmailContains('猫カンパニーへのご登録')
$this->seeEmailContains('ニャー!')
$this->seeEmailEquals('猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
ニャー!');
//ちなみに、改行を含むseeEmailContainsも可能。
//その場合きちんと改行してあげないとエラーになります。
$this->seeEmailContains('致します。
ニャー!')
※ちょっと注意点
・エディタを使用している場合、インデントもチェックされるため、
改行後の自動インデントは削除する必要があります。
どういうことかと言うと、、、
こんなふうにテストを書いた時、エラーが出ます。
//エディタの関係でインデントがある時
$this->seeEmailEquals('猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
ニャー!');
The last email sent did not match the given email.
Failed asserting that two strings are equal.
--- Expected
+++ Actual
@@ @@
'猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。\n
- 今後ともよろしくお願い致します。\n
- ニャー!'
+今後ともよろしくお願い致します。\n
+ニャー!'
このエラー文は、最初の一行目「猫カンパニーへのご登録、ありがとうございました。」までが一致しており、
それ以降は一致していないことを示しています。
また、Expected
が「テストで書いた値」
Actual
が「実際に送られているメール」を指しています。
つまり、「テストではインデントがあると書いていたけど、実際のメールにはインデントがないよ〜」
と言っています。
ちょっと見た目が悪くなるかもしれませんが、、、お気をつけください。
##送られたかどうか系
- seeEmailWasNotSent
- seeEmailWasSent
そのとおりメールが送られたかどうか、
または送られていないかどうか調べます。
※ちょっと注意
seeEmailWasSent
の場合、「少なくとも1件のメールが送られているか」の確認をしているので、
何件送られているか確認したい場合は使わない方がベター。
##送られた数系
- seeEmailsSent
- seeEmailCountEquals
- これら2つとも、何件メールが送られているかを確認します。
もし2件メールを送っている場合はこんな感じ。
$this->seeEmailsSent(2);
$this->seeEmailCountEquals(2);
##その他
- seeEmailPriorityEquals
- メールのプライオリティ(重要度)を判断する。1〜5の数字が入る。
- seeEmailContentTypeEquals
- メール形式を確認する。
text/plain
やtext/html
が入る。
このあたりは使用頻度少ないかもしれませんが、一応。
#おわりに
メール内容や件名まで詳細にテストできるMailTracking、かなり便利でした!
調べていると「本文もテストできたらいいのに」といった声をちらほら見かけたので
記事にしてみました。
何かご指摘などございましたら、コメントをお願い致します!