#はじめに
TIOBE Software というオランダにある会社が、ネット検索のキーワードをもとに人気プログラミングのランキングを発表しています。これを TIOBE INDEX と言います。
#ランキングの推移
単純なランキングだけでなく、人気プログラミング言語の推移もグラフで示されています。先月の結果ですが、下のようになっていました。
これによると、上位言語で C はだいたい横ばい、Java , C++ は減少していますね。オブジェクト指向でない C が1位でオブジェクト指向の2位 Java が減少しているというのも不思議な気がします。これは、Java のライバルとなる他のオブジェクト指向言語が多いというのもあるかもしれません。
C のライバルとなる言語はこの中では C++ ですが、C++ は C と互換性があるので家族みたいなものです。
急速に人気の高まった Objective C ですが、iPhone は人気ですが、新規アプリ開発は一段落なのか急激に落ち込んでいますね。
PHP は バージョン 5 で進化が止まっているので、ネットのキーワード検索という観点からするとこのように減っているんでしょうか。日本ではまだまだ需要は多い感じです。
#気になる Ruby は
日本発祥の Ruby ですが、残念な結果になっています。
2007 年ごろから急激に増えた後、2010 年ごろピークアウトして、最近では落ち込みが激しいようです。日本ではまだまだ人気言語ですが。
これは Ruby のキラーアプリである ROR (Ruby On Rails) の人気にも関連しているようです。ROR は高機能ですが、かなり重い感じですし、学習にも時間がかかる感じです。最近では、ライバルもたくさん出現して、そちらへ流れる人も多いんでしょうね。
#このグラフから感じたこと
日本で利用の多い Java がずっと減り続けているのが気になります。かつては C を引き離しての1位でしたが、このままの傾向が続くと10%割れは間違いありません。
日本では業務系アプリの比率が高く、それらの多くが Java を採用しています。欧米(特にソフトウェア大国アメリカ)では、業務系アプリの比率は低く、特に Microsoft, Oracle, Apple, IBM と言った大企業は Java をあまり使わない(日本に比べてですが)と思われます。OS や ミドルウェアの開発には、C や C++ が多く使われるためです。
他に Java が減っている理由ですが、Java 技術が成熟化してネットのキーワード検索という枠に入らないとか、ERP パッケージの利用が(海外では特に)増えているのかもしれませんね。あまり聞かない言語ですが、SAP で利用される ABAP が上位 (16位) に入っています。
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(著作権を気にする人がいるのでひと言。原文の著作権はこの投稿者にあります)