はじめに
前回の続きです。
前回はUiPathで動いていた自動化ツールをPADで作り直してみたことをお伝えしました。
開発環境は、普段使っているLaptopで作りました。
一応動くことは確認できたので、
早速、作り直したツールを本番環境である現場のデスクトップ機で動かしてみました。
その際に起こった事、困った点等を記録します。
困った点など
実行しても途中で何度も止まりました。
同じところで止まるケース、
違うタイミングで暴走?するケース、
1回目は動いて2回目は止まるケース、
全く反応しないケース。。。などなど。
開発時は動いたのに、なんでここまで動かないの?と凹みましたね。
注意点を主に3つ
・動作マシンのスペック違いによる動作速度の遅さからくる遅延
・サーバーからの応答が遅延することで発生する遅れ
・{Tab}と{tab}は違いました
です。
1点目は、そもそもCPUなどの性能差からくる動作速度の違いです。
前回書いた通り、「実行遅延」とキーの送信アクション内の「キー入力の間隔遅延」があります。
この設定がデフォルトでは動かないことが判明しました。
特にキー入力の間隔遅延が短いため、パソコンが反応しないケースがありました。
ゆっくり動作する必要があります。
値を10-->50に変更しました。
2点目は、実行環境に依存しますが、日中のサーバーの負荷、ネットワークの負荷による
遅延にどの程度許容範囲の待ち時間を設定できるか?です。
ここはUiPathでも同じことだったので調整の箇所は分かっていたのですが、
それでもこの点で余裕のある待ち時間に設定し直しました。
ピーク時の遅さは涙が出るぐらい遅いので、それに合わせるしかありません。
3点目は、
{Tab}のTの文字を、大文字小文字を打ち間違えると、動作が違いました。
正しくは、大文字のTです。
コマンドを手入力で書き込むとこのような間違いも起きました。
正しい文法は身につけましょう。
その他
画面が切り替わったら、次にこの動作をするように。との指定も可能です。
ですが、今回はその手法を採用しませんでした。
単純にキー送信の機能だけを使って、あとは時間調整するだけです。
これにこだわった理由が、
コードの再利用で開発スピードを上げたかったから。
となります。
変数とループを上手く組み合わせれば出来ました。
最小限の機能を使うだけで完成までたどり着きました。
今回は、本番導入までの時間を限りなく短縮したかったからです。
PADが無償化のニュースを聞いてからまだ数週間のタイミングですが、
100ステップ以上の操作を一気に作りました。
同じ様なステップがある箇所は全てコピペベースでササっと作る。
時間があるときに作り直せば良いかなぁとの安易な考えも。
最後に、時間調整後の自動処理中の画面をみて、
私は「ダラダラ自動処理してツマンネーやつだなぁ」と思っていたら、
「すっげーこれ!勝手に動いている!」と喜ぶ人が!
その反応、うれしいですね。
おまけ
ご存じの方も多いかと思いますが、
https://memo.tyoshida.me/power-platform/power-automate/power-automate-desktop-faq/
こちらのURLで貴重な情報を得ました。ありがとうございます!
今後の運用面も含めて大変参考になります!
あと、
{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}{Tab}/pjm
{Control}({Shift}({F9}))''' DelayBetweenKeystrokes: 50
これ実際のソースの一部です。
こんなに連続でタブを自分が毎回打つなんて無理です。
今回作ったソース、キー操作だけなら簡単にバックアップのテキストデータを確保できました。
復元テストでも動作しているので大丈夫でしょう。
これで当分の間は無償版で動かし続ける目途がたちました。
今日はここまで。