前置き
LinuxOSでNW設定を実施した時の備忘録です。
今回はメトリックについて設定変更した内容を記事としています。
<背景>
Linux操作時に接続したい無線IFの宛先へ疎通が取れなくなりました。
nmcliコマンドで確認すると無線、有線のIFはUPしておりPingは飛ぶ状態です。
<解決>
今回は接続させたいIFのメトリックを変更させたら問題の解決が出来ました。
無線IFのメトリックを有線IFより下げることで解決しました。
よってメトリックの設定変更を下記に記します。
metric(メトリック)
NW関連で使用される言葉
優先度を表す
他IFおよび回線より メトリックを下げることで優先度が上がる
作業1 メトリック値の確認
ルーティングテーブルで各IFのメトリック値を確認する
ip route
出力例
default via 192.168.153.2 dev ens33 proto dhcp metric 100
169.254.0.0/16 dev ens33 scope link metric 1000
192.168.153.0/24 dev ens33 proto kernel scope link src 192.168.153.128 metric 100
作業2 無線IFのメトリックを設定
無線IF(例: wlan0)のメトリックを低く設定して優先度を上げる
nmcli connection modify nec-wifi-5.0G ipv4.route-metric 100
■ nec-wifi-5.0G は、無線接続のNAMEです。環境に応じて実際の接続名に置き換えてください。(nmcli connectionコマンドで確認可能)
■ ipv4.route-metric の値は100に設定していますが、この値は有線インターフェースのメトリックよりも低い数値で設定してください(通常、有線はデフォルトでメトリックが100より高く設定されています)。
作業3有線IFのメトリックを設定
有線インターフェース(例: eth0)のメトリックを無線よりも高く設定します。
nmcli connection modify Wired_connection ipv4.route-metric 200
■ Wired_connection は、有線接続のNAMEです。環境に応じて実際の接続名に置き換えてください。
■ ipv4.route-metric の値は200に設定していますが、無線のメトリックよりも高い数値で設定してください。
作業4設定反映
変更した設定を反映させるために、接続を再起動します。
nmcli connection down nec-wifi-5.0G
nmcli connection up nec-wifi-5.0G
nmcli connection down Wired_connection
nmcli connection up Wired_connection
設定反映確認
設定が正しく適用されたか確認するには、nmcli connection show を使って、各インターフェースのipv4.route-metricが正しく設定されているかを確認してください。
また、ip route コマンドを使用して、ルーティングテーブルで無線インターフェースが優先されているか確認できます。
ip route
以上でメトリックの設定変更は終了です
皆さんの学習の参考になれば幸いです。
蛇足
NW設定関連で他記事も掲載しています。
初心者向けのNW設定関連の記事です。
参考にどうぞ