こんにちは、@tacashionです。
CTO Night KANSAI
9/14(土)、ヤフー株式会社大阪オフィスで行われた「Osaka Mix Leap Study 特別編 - CTO Night KANSAI」に参加してきました。
関西に拠点のあるテクノロジー企業のCTOを迎えて各企業のエンジニアのトップがどういった役割を担っているか、CTOのこれまで、今、そしてこれからについてトークやディスカッションを行います。
とのことで、各社の、というかCTOをされている方の役割や、どんなことを考えているのかに興味があり、行ってきました。
最初に、「ブレイクアウトセッション」という各社のエンジニアの方がプレゼンテーションされるイベントもあったのですが、予定が合わず参加できず。本編の各社CTOの皆さんのパネルディスカッションから参加しました。
登壇者の皆様
まずはじめに、登壇されるCTOの皆さんの自己紹介がありました。
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株式会社はてな大坪 弘尚(@motemen)さん CTO+APPエンジニア。 技術部門の生産性向上・評価・育成や技術情報の横展開を行う。
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株式会社ハカルス染田 貴志(@tksmd)さん ベンチャー立ち上げからCTOという立場になり、現在は株式会社ハカルスCTO。 業務では機械学習による診断・治療支援などを提供している。
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ヤフー株式会社藤門 千明(@mikanmarusan)さん 秒間250万トラフィックのYahoo! JAPANを支える技術の責任者。 CTOとして一番難しいのは「決断」して「伝える」こと。
※自己紹介の際、名前と並んでアカウントがあるのがITっぽいです。
##パネルディスカッション
大盛況の会場
モデレーターである株式会社シナジーマーケティングCTOの伊藤純一さんの進行で、用意されていたお題の他、会話の中から派生した質問の意見や考えなどを登壇者が語っていく、という形式でした。
いくつか印象に残ったものをメモ…
エンジニアの魅力と覚悟とは
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はてな大坪さん
魅力:サービスを生み出すこと
覚悟:学び続けること -
ハカルス染田さん
魅力:コードを書くことの楽しさ!世の中に与えるインパクト
覚悟:(やはり)学び続ける -
ヤフー藤門さん
魅力:ユーザーが使ってくれる!
覚悟:(やはりやはり)学び続ける
ここでは皆さん表現は違っていても、意見はほぼ一致しているようで、魅力としては「サービス・ユーザーに利用されて、世の中に影響を与えるものを生み出すこと」、覚悟としては「常に新しい技術を知り、学び続けること」が必要なようです。
このあたりはエンジニア・デザイナー共通して言えることかなと思い、共感しつつ、CTOといえど(むしろだからこそ、という雰囲気)学び続ける姿勢に感銘を受けました。
CTOの考えるCTOの役割とは
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はてな大坪さん
技術部門調の長として、個々人の幸福や全体の生産性に責任を持つ。 -
ハカルス染田さん
テクノロジー業界における自社の立ち位置を認識する。 -
ヤフー藤門さん
非技術の経営陣と会話し、理解してもらう。
このフジモンさんの回答に対し、染田さんが「説得の際にコツみたいなものはあるんですか?」という質問に「1つ1つ説明していくしかないんです…!」と答えていたのが印象的でした。何事にも銀の弾丸はない、と。皆さん会社の経営陣や、顧客の方とのコミュニケーションは重要かつ苦戦しているようです。
どうすればより伝わるか、理解してもらえるかはどんな立場でもずっと付きまとう課題なんですね。。
CTOの次のキャリアは…
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はてな大坪さん
経営に関わる→さらに役割をスケールする -
ハカルス染田さん
自分たちの世代は80くらいまで働かないといけないと思うので…w50くらいで再び学生したりしたいですね。 -
ヤフー藤門さん
若い世代につないだ後、全く新しい25年を自らが作る。
人生100年といわれていることもあり、CTOという役割は「終着点」ではなく、そこから更に発展していく考えをお持ちのようです。(キャリアのギア・チェンジと表現されていた)
部下の方が技術力が高い問題
会場からの質問として「最近、部下の方が技術について詳しくなってきたのですがどうすればよいでしょうか」という質問がありました。
それに対しては、
もちろんすべての技術について精通していることはありえない
技術力でマウントを取るのではなく、CTOとして別の役割があるのだと認識すること
それは部下が育ったということ。良い組織になったと誇るべき
などなど、ポジティブに捉えましょう、という意見でした。
ここでも様々な話が広がっていたのですが1点印象に残っているのが、はてな大坪さんの「若いエンジニアにCTOとしてスべきと思っているのは場を整えること。若者のモチベーションを会社の利益へつなぐ役目」とおっしゃっていたこと。
これをやりなさい、ではなく、若手エンジニアがやりたいと思っていることをどう活かすかを真剣に考えられているCTOがいることで、「お客さんの声を技術者もみている。それによりやる気が上がる」「俺たちイケてるよね!を大切にしている」「Mackerelのスピード感すげえ!(試用していたらアンケートが来て回答するとすぐに改善リリースされた事がある!という藤門さんのエピソードのあと。)」というはてなさんの良い社風につながっているのかなと感じました。
まとめ
あっという間に50分のディスカッションも終わり、皆さんの最後の一言へ。
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はてな大坪さん
自分としても勉強になりました!今日の話をきっかけにCTOを慮ってください(笑) -
ハカルス染田さん
これから先、色々なタイプのCTOが生まれてくると良いなと思います。 -
ヤフー藤門さん
成長し続けるものがCTOです(生)温かく見守ってください(笑)
デザイナーの自分から見るとスーパープログラマーというイメージしかなかったのですが、若手の育成や、組織にどんな技術を採択するかの選定、また非エンジニアの関係者とのコミュニケーションなど、様々な一面を垣間見ることが出来て大変興味深いイベントでした。