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はじめに

チームで毎週ふりかえりを行うようになってから数ヶ月が経ちました。
元々自分自身はふりかえりにそこまで興味を持っていない方でしたが、
実際にやってみると楽しいものであり学びがあるものでした。
この記事では実際にやってきたことを紹介しつつ、この数ヶ月のふりかえり活動を自分自身でふりかえってみたいと思います。

お話するふりかえりについて

ふりかえりと聞いた時、人によって想像するものが違うかもしれません。
私は初めの頃 「反省会の場」 というイメージが強く、重い雰囲気のものを想像していました。
もちろんそういったふりかえりもあると思いますが、
今回お話するふりかえりはチームメンバーの学びを促進する メンバー間の相互理解を目的としたライトな雰囲気のものです。

ふりかえり導入までの準備

準備として以下のことを行いました。

  • ふりかえりガイドブックを読む

    • 漫画の挿絵が多く読みやすい本です。「なぜふりかえりを行うのか」「どうやってふりかえりを行うのか」学べるので、ふりかえり初心者の方におすすめです。
    • 一緒に参加してもらうチームメンバーの方にも読んでもらうと実際にふりかえりを導入してからスムーズに進めていけると思います。
  • ふりかえりを勧めてくれた方に相談する

    • 本でふりかえり手法が紹介されていましたが数が多すぎて「どれを使えばいいんだろう?」状態でした。
    • そこで「ふりかえりはいいぞ〜」とふりかえりに興味を持つきっかけをくれた他チームの方へ相談へ。
    • KPT,YWT,熱気球を取り掛かりやすい手法として紹介してもらいました。
  • ネットでふりかえり手法について調べる

    • KPTYWTのどちらかを導入しようと思い、手法のメリット/デメリットや導入事例などを調べました。
      ※のちのち自分が実際にふりかえりをやるようになってから気が付くことですが、導入事例はあくまで参考情報です。
      ふりかえりを行うチームメンバー、メンバーの参加意識、チームの雰囲気によって結果は変わってくると思います。

実施したふりかえり手法

以下の条件で3つの手法を実施しました。

  • 参加者はチームメンバー2名(私ともう1人)とオブザーバ1名
  • zoom + Figjamを利用してオンライン上で行う
  • 事前準備は何もなし

①YOT

Y(やったこと)O(おもったこと)T(つづけること)を挙げる手法です。
堅苦しい雰囲気ではなく雑談のような雰囲気で始めたいと考え、YWTをよりカジュアルな形に解釈してみました。
YOTのカテゴリごとに時間を区切って各自付箋を貼り付け→ファシリテーターが内容を確認していくという形で進行していきます。
スクリーンショット 2023-02-14 18.04.35.png

【YOTをやってみて】

<メリット>

  • デイリーMTGでは話さないような所(今取り組んでいる作業に対する思い、不満点)まで踏み込んで話が出来る
  • カテゴリ分けされているので意見を出しやすい
  • 明るい雰囲気で進められるためチームの雰囲気が良くなる

<デメリット>

  • 「T(つづけること)を何か出さなければいけない」という思いにとらわれる(毎週同じようなことを挙げてしまうなど)
  • 雑談が増えてしまい当初のふりかえりの目的から逸れてしまいがち

当初の目的→チームメンバーの学びを促進する メンバー間の相互理解

<所感>
ふりかえり導入1発目の手法として取り組みやすいものでした。
意見があまり挙がらなかったらどうしようかと行う前は懸念していましたが、やってみると意見がたくさん挙がって進行しやすかったです。
業務外のことでも関係なく貼っていこう!というスタンスだったことが意見を多く出すコツだったと考えています。
参加してくれたメンバーからも「おもったことベースで話せるので気楽に参加出来た」「他メンバーがどのような考え方をしているのか知ることが出来てよかった」と好評でした。

②ハピネスレーダー

縦軸は嬉しい・普通・悲しいの3種類の顔文字を、横軸には1週間の時系列(ここでは曜日)を用意し、
時系列ごとにイベントや思ったことを並べる手法です。
YOTが好評だったことから引き続き気軽に参加出来そうな手法でやってみました。
スクリーンショット 2023-02-14 18.09.37.png

【ハピネスレーダーをやってみて】

<メリット>

  • YOTとは違って感情まで分けて貼り出せるので素直に話しやすい
  • 日ごとに区切られているのでYOTより出来事を思い出しやすい
  • 良い感情寄りの意見が多いと嬉しくなれる

<デメリット>

  • やはり雑談に寄ってしまいがち(雑談することは自体は良いことと考えているが、ふりかえりの目標から逸れてしまうのは×)
  • 悲しい感情ばかりの意見が集まってしまうとふりかえりの場の雰囲気が悪くなってしまう
  • ハピネスレーダー単独でふりかえりを行うと1週間の思い出しで終わってしまい、意見の発展が難しい

<所感>
付箋の内容だけでも嬉しい/悲しいは分かることは多かったですが、その中間の感情も表現出来ることが好きです。
「これは辛い作業/出来事だったろうな」と思っていても実はそこまでだったということが分かったりするので、
メンバー個人個人の考え方や取り組み姿勢に気が付ける手法だと感じました。

③Fun/Done/Learn

こちらの手法はハピネスレーダーと組み合わせて実施していました。
ハピネスレーダーで1週間の思い出しを行い、そこから意見を発展させて続けること カイゼンすべきことの話につなげるべく取り入れました。
下記流れで進めていました。
1:ハピネスレーダーで挙がった意見を、付箋を書いた人とは別の人がFun(楽しかったこと)Done(達成したこと)Learn(学びがあったこと)に分類
2:意見を挙げた人の想定とは違った箇所に分類されたものについて話し合う
3:今週チーム全体としてはどの分類に当てはまるか話し合い、来週はどの位置にいたいかまで話す
スクリーンショット 2023-02-14 18.11.00.png

【Fun/Done/Learnをやってみて】

<メリット>

  • ハピネスレーダーと同じく、物事の取り組む姿勢について学べる・気付きがある
  • チームのモチベーションがわかりやすい(FunやLearnが少ないとモチベーションが低い など)

<デメリット>

  • ハピネスレーダで挙がった意見を個人個人で分類するため時間がかかってしまう
  • FunやLearnが少ない時の対処法が難しい(作業内容的に仕方ない週もある)
  • 会の締め方が難しい(YOTの"T"のように次に動くアクションを明示化しづらい)

<所感>
分類する所で時間がかかってしまい、
分類した後に「ここは良かったから続けていこう」だったり、「ここは変えていこう」という話に進めていきたかったがその時間がないことが多かったです。
そのため、この手法は私のチームに取り入れるには難しかったです。
ただ、メリットで挙げた「物事の取り組む姿勢について学べる・気付きがある」は良いことでした。
特に大人数のチームだと分かりにくい点だと思うので、チームメンバー間の相互理解につなげられる手法だと考えます。

ふりかえりを導入してみて

ふりかえりを勧められた時に「ふりかえりって雑談のきっかけになるかも!」と思ったことがふりかえりに興味を持った理由の1つでした。
ある程度関係性が出来てからはリモートワークでも雑談しやすい環境になると思いますが、チームに加入したばかりの時期だとハードルを感じる人は少なくないと思います。
ふりかえり中はもちろん、
ふりかえりの中で出た話や考え方から、ふりかえり以外の場でも雑談につながる機会を作れたので、チームの雰囲気作りに役立ったと感じています。

また、社会人としてある程度経験を積んでくると、自分の考え方や取り組む姿勢が固まってくると思います。
自分の意見を持つことはもちろん大事なことだと思うのですが、1つの見方にこだわらず色々な目線で物事を考えられることも同じぐらい大事だと考えています。
そういった他の目線で物事を考えるきっかけの1つにふりかえりはなるとやってみて気が付くことが出来ました。

おわりに

最後の方はポエムっぽくなってしまいましたが、
自分自身でふりかえり導入〜導入してみてどうだったかまでふりかえってみました。

こういったチームビルディング系の施策を自分で考えて実行してみたことはなかったのですが、
試行錯誤しながらやってみると楽しめました!
固い雰囲気のものからゲーム感覚のものまで様々なふりかえり手法があるので、皆さんもチームに導入してみてはいかがでしょうか。

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