はじめに
こちらの記事は何番煎じかわからないリモートワーク環境構築の一例に加えて
個人開発したアプリの宣伝も少し交えさせていただいています。
緊急事態宣言の終了がいまいち見えてこない昨今の状況ではありますが
都の情報を見るとテレワーク導入率としては50~60%で推移しているようなので
この記事により0.01%でも引き上げに貢献できればと思います。
尚、今後諸々の変更があっても大丈夫なように「できるだけ安価」としていますが
2021/03/10時点ではパソコン本体を除けば「無料」で実施可能です。
前提
私は本記事のような環境にて、実際に業務を行っており大きな問題も発生しておりませんが
今後、各種アプリケーションの状況変更等により見直しをかけていく必要があります。
これはコロナ禍という先行きが予測不能な現在の状況において
感染拡大を防止することを第一として、やり始めることのハードルを下げることを重視しているためとなります。
本記事をお読みの方の環境次第ではうまくいかないようなケースもあるかと思いますのでご了承ください。
私の環境
現在、私は以下のような環境にて業務に取り組んでいます。
・システム開発業務を行っています
・5人チームで業務を行っています
・メンバーによってはインターネット環境の速度はまちまちな上、家族と共用という人がいます
・全メンバー共に自宅にWindowsパソコンとインターネット環境を持っています
※ 自宅のWindowsパソコンはカメラのついているノートタイプです(会社支給)
概要
以下のような構成にて安定的なリモートワークを実現することができています。
・外から会社のPCに接続する (シン・テレワークシステム)
・チーム間のコミュニケーション (Microsoft Teams)
・ゆるめの緊張感 (Pingly - 今のチームの課題対策として作った個人開発Webサービス)
1. 外から会社のPCに接続する
NTT東日本さんと独立行政法人情報処理推進機構(IPA)さんが開発している
「シン・テレワークシステム」というサービスを利用しています。
今日(2021/03/10)時点では2021/10/31まで無償利用可能とアナウンスされており
高品質なリモートワーク用サービスをお金をかけずに利用することができます。
もし自宅から会社のパソコンをうまく操作することができないために
リモートワークが導入できていないのであれば、すぐにインストールしましょう。
https://telework.cyber.ipa.go.jp/news/ (サービストップ)
https://telework.cyber.ipa.go.jp/manual/ (インストール手順)
ちなみに私のチームでは以下の機能を使って運用しています。
・共有機能のオフ
・二要素認証によるパスワードとワンタイムパスワードによる認証
・Wakeup on Lan による予期せぬPCシャットダウンへの対応
他にも随時、機能追加が行われているようなので試していきたいです。
2. チーム間のコミュニケーション
MicrosoftのMicrosoft Teamsを利用しています。
チャットやビデオ会議などリモートワークをする上では必須となる機能が全て盛り込まれています。
私のチームではリモートワーク実施にあたり、色々なツールを実験導入してみているのですが
オールインワンで導入できるMicrosoft Teamsに落ち着いています。
こちらも無料版があり小さなチームであれば、無料版の機能だけで十分だと思います。
3. 状況の共有とゆるめの緊張感
上記2つのサービスにより、リモートワーク自体は可能になったのですが
私のチームでは以下のようないくつかの懸念事項が発生しました。
・相談をするときに、なんとなく声をかけづらい
他メンバーに対して自分から声掛けを行うことに心理的なハードルを感じる人がいるようで
特に最近入ったメンバーについては、その傾向が顕著に出ていました。
チャットなどで「状況どうですか?」と聞くと、相談が始まったりする様子もあり
「もしかしたら忙しいかもしれない・・・」という見えない恐怖心から
質問や相談に対して消極的になってしまっている様子がありました。
・ビデオ会議の少し前にチャットで参加メンバーへ声掛けを行うが、反応がない時に困る
私のチームでは朝、情報共有を目的とした朝会(ビデオ会議)が実施されるのですが
毎日ほぼ同じ時間に「朝会できますか?」とチャットで流れてきても
応答がない人がたまにいるような状況がありました。
多くは飲み物を用意していたり、トイレに行っていたりするだけだったりするのですが
他のチームメンバーが長々と待ってしまったりするということもあり
なんとなくメンバーが席にいるか知った上で始められる何かがほしい状況でした。
そのため、次のような機能をもったサービスを自前で開発し利用し始めることによって
徐々にですが上記の問題については改善傾向に向かっています。
※ 若干、サービスの宣伝も入ってますがご了承ください。
Pingly - ログイン不要の在籍管理 (https://pingly.work/)
Pinglyは以下のような機能を持っています。
・インストール不要
・URLを共有するだけですぐに使い始められる
・カメラ画像を用いた在籍状況の自動更新と共有
・アイコンとステータスによる自分の状況に関する状況共有
・ノック機能による他メンバーに対するアクションの促し
※ 現在はパソコンのブラウザからのみ利用可能です。
モバイル端末のブラウザからは利用することができません。
・URLを共有するだけですぐに使い始められる
トップページから新しいルームを作成すると、すぐに共有用のURLが表示されます。
そのURLを一緒に利用したいメンバーと共有することで、すぐに利用を開始することができます。
※ URLを知っているだけでルームに入れるので、共有方法には注意が必要です。
・カメラ画像を用いた在籍状況の自動更新と共有
自分で選んだアイコンに在籍時のみ色が付くようなUIとなっています。
定期的にパソコンのカメラから画像を取得し、そこに写る人影の有無で在籍状況を更新します。
また、最後に撮影されたカメラ画像は人影以外をぼかした上で共有されるため
在籍判定が角度等により誤検知しても、人による目視で判別がつくようになっています。
・アイコンとステータスによる自分の状況に関する状況共有
設定画面から自分の現在の状況を表示できるUIとなっています。
このステータスを見て声をかけたり、外出やランチの連絡にも利用しています。
・ノック機能による他メンバーに対するアクションの促し
メンバーのアイコンをダブルクリックするとノックできるUIとなっています。
ノックされた通知は画面上部とWindowsの通知としても届くため、見落とす確率が少なくなります。
ノックされていたらまずはTeamsを見る!ノックされた人にアクションする!というルールだけで
以前のようなストレスからはだいぶ解放されたように思います。
最後に
現在、ソフトウェア産業全体でコロナ禍をなんとか乗り切ろうと多くの努力がされています。
本記事で利用したサービスについても、この努力に乗っかった形での運用となっており
私が利用させていただいている上記サービスの提供者に対してはもちろんのこと
本記事で触れていないサービス提供者の方々にも本当に感謝してもしきれないと感じています。
Pinglyについても個人開発ということで色々と粗が目立つところはあるかと思いますが
ぜひご活用いただき何か機能要望などありましたら、以下のTwitterアカウント宛てにメッセージをいただくか、本記事のコメントでいただければと思います。