はじめに
Amazon Sagemaker Studio LabはAWSが提供している無料の機械学習開発環境です。
そもそもAmazon SageMakerとは、機械学習で必要となるプロセス(データ準備・モデル構築・トレーニング・デプロイ等)をフルマネージド型で提供するサービス群のことであり、Amazon SageMaker Studio Lab はそんなAmazon SageMaker内のサービスの一つです。
本サービスは勉強・研究目的のみ利用可能となっています。本番環境での利用はできません。また、アカウントを他人と共有したり、仮想通貨マイニングを行うなどの利用はできません。
利用するメリット
私が思う利点は以下の通りです。
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無料である。
- 勉強目的でクラウドサービスを利用する場合、最大の観点となるのが料金だと思います。
- メールアドレスがあれば使える。
- インタフェースが直感的でわかりやすい。
- CPUとGPUを選択できる。
- 1セッション当たりそれぞれCPU:12時間,GPU:4時間の制限があります。
- この記事の執筆時点でのそれぞれのインスタンスタイプはCPU:t3.xlarge ,GPU:g4dn.xlargeのようです。
- メモリ、ストレージが利用できる。
- メモリ:16GB,ストレージ:15GBとなっています。
- Terminalが使える。
- Gitとの連携が行える。
利用開始してみる
公式ページから利用開始ができます。
メールアドレスを入力し、(任意で他項目を埋めたうえで)登録申請を行います。後日、登録承認メールが送られると利用を開始できます。私の場合は承認されるまで約1週間かかりました。
AWSのサービスですが、AWSアカウントを登録すればシームレスに利用できるわけではなく、別途サービスページからアカウント申請が必要となります。(裏を返せば、利用に際しAWSアカウントは不要になります。)
プロジェクトはJupyter Labがベースの為、とっつきやすい見た目だと思います。
左上の「+」ボタンからNotebookやTerminalを開けます。また、ファイルブラウザーからフォルダの作成やファイルのアップロードなどのファイル操作を行うことができます。
試してみる
Scikit-learnのサンプルプログラムを動かしてみました。
特に不満点もなく、利用できました。ブラウザ上で動作に難があるのではないかと懸念していましたが問題ありませんでした。
私はScikit-learnを試しましたが、GitHubにAmazon SageMaker Studio Lab用に作成されたサンプルリポジトリが存在しています。
対象のリポジトリはリポジトリページからバッチをクリックすることで自分の環境に簡単にインポートできるようになっています。
さいごに
機械学習を無料で試してみたい方にはうってつけのサービスかと思います。
似たようなサービスにGoogleが提供しているGoogle Colaboratoryがありますが、それぞれメリデメがあると思うので、うまく使い分けたいですね。