ストレージサービス
概要
- 大きく4つのストレージサービスが提供されている
- EBS(Elastic Block Store)
- EFS(Elastic File System)
- S3
- Glacier
- オンプレからクラウドへデータ移行するためのゲートウェイ(StrageGateway)も提供される
- 他にも移行を支援するサービスとしてSnowballがある
- Snowballはペタバイト以上のサイズがあるデータを移動するためのサービス
- ハードウェアアプライアンスとデータ転送用のクライアントツールが提供される
- 詳細はこちら。 まとめは割愛
- ストレージサービスは3種類に分割される
- ブロックストレージ
- データをブロック単位で管理する
- 頻繁に更新がかかり、高速なアクセスが求められる場合に利用する
- データベース、仮想サーバのイメージなど
- AWSの該当するサービスはEBS
- ファイルストレージ
- データをファイル単位で管理する
- 複数のクライアントからネットワーク経由でのファイル共有などで利用する
- AWSの該当するサービスはEFS
- オブジェクトストレージ
- データに任意のメタデータを追加したオブジェクトとして管理する
- 更新頻度が低いデータ、大容量のマルチメディアコンテンツの保存などに利用する
- 作成済みデータに対するHTTP(s)経由の登録・削除・参照といった操作が可能
- AWSの該当するサービスはS3、Glacier
- ブロックストレージ
- | ブロックストレージ | ファイルストレージ | オブジェクトストレージ |
---|---|---|---|
管理単位 | ブロック | ファイル | オブジェクト |
データライフサイクル | 追加/更新/削除 | 追加/更新/削除 | 追加/削除 |
プロトコル | SATA,SCSI、FC | cifs、nfs | http(s) |
メタデータ | 固定情報のみ | 固定情報のみ | 変更可能 |
ユースケース | データベース、トランザクションログ | ファイル共有、データアーカーブ | マルチメディアコンテンツ、データアーカイブ |
EBS(Elastic Block Store)
特徴
- AWSの提供するブロックストレージ
- 主な利用用途
- EC2のOS領域
- EC2の追加ボリュームとして割り当て
- RDSのデータ保存
- EC2にアタッチして利用する
- 注意点
- AZ毎に作成するため、対象のEC2と同AZ内に作成する必要がある
- 複数のEC2へ同時にアタッチすることはできない
- 作成したAZと異なるAZで利用したい場合、スナップショットを作成して復元するなどの対応が必要
- 注意点
ボリュームタイプ
EBSではSSD2種類、HDD2種類の計4種類からボリュームタイプを選択することができる
それぞれに特徴がありコストにもはねるので、適切なボリュームタイプの選択が必要
プロビジョンドIOSP SSD以外には、ストレージ容量に応じてバースト機能が用意されているが、
バースト機能は1時的な性能増加のため、バースト機能を前提とした設計を行ってはいけない
- 汎用SSD(gp2)
- EC2インスタンス作成時のデフォルトボリュームタイプ
- 性能指標はIOPS(秒あたりに処理できるI/Oアクセス数)
- 1TB未満のボリュームには1時的にIOPSを増加させるバースト機能が用意されている
- 最大で1時的には3,000IOPSまで性能を向上させることが可能
- プロビジョンドIOSP SSD(io1)
- EBSの中で最も高性能なSSDをベースにしたボリュームタイプ
- 汎用SSDのIOPSでは処理が間に合わない場合に利用を検討する
- 最大で64,000IOPSまで容量に応じたベースライン性能がある
- スループット最適化HDD(st1)
- スループット重視のHDD
- ユースケース
- ログデータの処理や、バッチ処理のインプットファイルを読み取るなど
- ユースケース
- 性能指標はスループット
- 最大スループットは500MB/秒のベースライン性能がある
- スループット重視のHDD
- ColdHDD(sc1)
- 4種類の中ではもっとも性能が低いHDD
- その代わりにもっとも低コスト
- ユースケース
- アクセス頻度が低く、高速アクセスを求められないアーカイブ領域など
- ユースケース
- 最大スループットは250MB/秒のベースライン性能がある
- マグネティックHDD
- 古いタイプのHDD
- 必然性がなければ選択肢には入らない
EBSの拡張・変更
共通
- EBSの設定は6時間に1回しかできない
- EC2にアタッチされているEBSを変更する場合、一度デタッチが必要となる可能性がある
容量の増加
- 何度でも可能
- 但し、縮小はできない
- 一時的に増加して後で戻すといった運用はできない
ボリュームタイプの変更
- 現行4世代のボリューム間で変更が可能
- プロビジョンドIOPS値は増減のどちらも変更可能
- 反映までに最大で24時間かかる
- 変更中はステータスが「modifying」となる
可用性・耐久性
- SLAは月当たりの利用可能時間の99.99%
- EBSはスナップショットが利用可能
- 定期的にバックアップを行えばスナップショットから復元可能
- 復元時の手順
- スナップショットから新規EBSを作成
- EC2インスタンスにあたっちする
セキュリティ
- EBSにはストレージの暗号化機能がある
- 但し、作成後に暗号化することはできない
- その場合は以下のようにEBSを再作成する必要がある
- 既存のEBSのスナップショットを作成
- スナップショットから復元
- 復元したEBSを暗号化
- 暗号化したEBSをEC2インスタンスへアタッチ
- ブートボリュームの場合は以下の手順で暗号化が可能
- AMIを取得する
- AMIコピー時に暗号化
- コピーしたAMIからEC2インスタンスを作成
- その場合は以下のようにEBSを再作成する必要がある
参考図書:AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト[アソシエイト]