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【Tableau】Visual Best Practice②~良いVIZとは~

Last updated at Posted at 2021-07-05

はじめに

Tableauでもっと良いVIZが作りたい、でもそもそも良いVIZ・悪いVIZってなに?
という疑問を抱えていた私でしたが、
Tableauが公式で公開しているホワイトペーパーと、Tableau Jedi KTさんの動画で大分この点についての理解が深まりました。
そして自分が今後素晴らしいVIZを提供するためには、以下二つのポイントを理解する必要があることを学びました。
 ①[VIZ作りの流れを理解する](https://qiita.com/t_misaki1029/items/e13192105ebc81ed05a1#form "【Tableau】Visual Best Practice①~良いVIZとは~")
 ②脳の理論を理解する

前回は①VIZ作りの流れを理解するについて投稿したので、今回は②脳の理論を理解するについて投稿します。
まだ①を読んでいない方は、よければ[こちら](https://qiita.com/t_misaki1029/items/e13192105ebc81ed05a1#form "【Tableau】Visual Best Practice①~良いVIZとは~")から是非読んでみてください。

↓↓↓わたしの勉強元となったリンク集はこちら↓↓↓
 ■視覚的分析のベストプラクティス: ガイドブック
 ■効果的なダッシュボードを作成するための 10 のベストプラクティス
 ■ビジュアル分析のサイクル
 ■[Visual Best Practice: Art and Science of Visual Analytics](https://www.youtube.com/watch?v=_flMp3iD8z4 "Tableau Jedi KTさんの動画")
 ■[Vizの評価は何で決まる? Analytics/Design/Storytelling](https://www.youtube.com/watch?v=mLONL_NcgIM "Tableau Jedi KTさんの動画")

記憶(認知)の種類

私たちは日常のなかで、記憶という脳のはたらきを無意識のうちに繰り返しています。
そんな人間の記憶には以下、3つのタイプがあります。

IMG_0210.jpeg

Sensory Memory

記憶保持時間:200-500 milliseconds
記憶というより反射的な知覚や認識を示します。
例として、道に危険物が落ちているのを見つけたら瞬時によける判断ができるのは、Sensory Memoryが働いているからだと言えます。
これは人によって差はほぼなく、人間に備わっている元々の本能的な記憶です。

Short-Term Memory

記憶保持時間:10-15 seconds
人が脳の中で何かを考えていることです。
例として、仕事中に次はあれをしてこれをして、とか、誰かに業務を依頼されて短期的に覚えたりなどのことを示します。(たくさんのものは処理できない)

Long-Term Memory

記憶保持時間:Up to a lifetime(翻訳すると一生涯的な意味ですが、ここでは長期的な記憶と思ってください)
「記憶」って言われたら恐らく大体の人がイメージする思い出や過去の記憶。
例として、いつかの旅行が楽しかったとか、昔好きだった人のことを覚えていたりすることを示します。

記憶の仕組みを生かす

記憶には3つのタイプがあることがわかりましたが、では具体的にはどのようにビジュアライズアナリティクスに活用していけるのかを考えてみましょう。

前回投稿した①[VIZ作りの流れを理解する](https://qiita.com/t_misaki1029/items/e13192105ebc81ed05a1 "【Tableau】Visual Best Practice①~良いVIZとは~")でも、最良のVIZとはデータについてより深くより迅速に理解できるものだと定義しました。

つまり
・読まなくていいものを読ませない(見ただけで感覚的に判断できるようにしてあげる)
・覚えなくていいものを覚えさせない(無駄なものは記憶させない)
→**Sensory Memory(見て反射的に認知する力)**を有効に利用することで、Short-Term Memoryを有意義な考察に向けることることができ、記憶の力を最大限ビジュアライズに発揮することができます。

Preattentive Attributes

上記で述べたように、Short-Term Memoryを有意義に考察に向けるためには、その手前の処理であるSensory Memoryの視覚的な属性を理解する必要があります。
ここで知ってほしいのは**Preattentive Attributes(無意識で人の脳がはたらく属性)**です。

Preattentive Attributesは様々な諸説があるのですが、ここでは10種類を以下の図で紹介します。
一つ一つのチャートはこれらの組み合わせなので、この10種類を理解することでTableauのビジュアライゼーションで活用できます。

IMG_0212.jpeg
※colourはイギリス英語で色

属性の強度

10種類のPreattentive Attributesにはインパクト(強度)に違いがあります。

強度の順位の強いものから
位置>色>サイズ>形状
となります。

弱いものから以下の参考画像とともに見ていきましょう。
(サブカテゴリごとの売上推移)

■形状
形状.png
右の凡例を見ながら照らし合わせることは可能ではあるものの、売上数を確認するには分かり辛い

■サイズ
サイズ.png
これも同様に右に凡例があるものの、この微量なサイズの違いを判断するのは厳しい

■色
色.png
色相の異なりで、電話機とテーブルの間に値の差があることがわかる。
形状・サイズに比較するとかなり分かり易くはなった。
しかしその差がどれくらいのものなのかは分からない(2倍?3倍?)

■位置
位置.png
参考図ではメモリがあるので、電話機とテーブルにどれだけの差があるのか確認できますがここではメモリを抜いた状態で考えてみます。
メモリがないとしても電話機とテーブルには約2倍程度の値の差があることが分かると思います。

そして実はTableauでも、強度の優先順位を促す作りになっています。
最も重要なデータは位置であるX軸とY軸に設定し、さほど重要でないデータをマークカードの色・サイズ・形状で調節できるようになっています。

優先順位.png

データのタイプ

実際に適切なPreattentive Attributesを活用していくために、まずは自分が扱っているデータタイプがどのデータタイプなのか考えてあげると良いです。
データタイプによって相性の良いPreattentive Attributesがあるので、ぜひ参考にしてみてください。

■分類的な名義
例)アジア・ヨーロッパ・アフリカ
 ・形状
 ・色相

■順序的な名義
例)金・銀・銅
 ・位置
 ・サイズ
 ・彩度
 ・色相
 ・形状

■量的
例)10kg・25kg・100kg
 ・位置
 ・長さ
 ・サイズ
 ・彩度

最後に。
今回の脳の理解では、人の知覚や認識の仕組みをうまく利用することで瞬時に最低限の情報を理解させ、それによって空いた力をデータ分析に活用出来たら大きな価値を生み出すということが分かりました。
Visual Best Practiceについて2回に分けて投稿しましたが、配慮すべきテクニックが多いので完璧にマスターするにはまだ時間がかかりそうです。そして、まだまだ学びきれていない事もあるのでVisual Best Practiceは本当奥深いなと痛感しました。
今回学んだことはすぐに実践できるものが沢山あるので一つずつ実践していきたいと思います。

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