こんにちは。
株式会社うるるの技術戦略部 古賀です。
2025年、ChatGPTやClaudeがすっかり日常になりました。弊社(SaaS事業会社)の開発現場でも、採用や育成の基準がここ数年でガラッと変わってきたのを実感しています。
昔は「Reactできます!AWS触れます!」だけでも即戦力扱いだったのが、今では「それで?」と突っ込まれることも珍しくありません。生成AIが技術の手段をかなり肩代わりしてくれる今、エンジニアの価値は『どこに技術を使うか?』の判断力や、『誰とどう巻き込んで進められるか?』にシフトしています。
この記事では、現場の肌感でまとまってきた「2025年に価値を発揮するエンジニア像」を3つに整理してみます。キャリアのヒントになれば嬉しいです!
※前提として、技術的研鑽があったうえでの話です。技術と何を掛け算して価値を生んでいくといいだろう?とお考えください。
この記事の想定読者
・全ての開発エンジニア
・エンジニア採用担当者
・うるるに入社して活躍したいそこのキミ👉👉👉
① 事業数値を読み、ビジネスと会話できるエンジニア
技術はAIが助けてくれます。でも『何を作るべきか?』はAIが教えてくれません。ここが今、一番差がついているポイントだと思っています。
具体的にこういう人!
- 事業KPIや収益構造を理解している
- 「MAU上げるならこの施策が効きそう」「チャーン率下げるならこれ」と提案できる
- ビジネス側(営業・CS・マーケ)と自然に会話ができる
- 技術的制約も含め、現実的な落とし所を一緒に作れる
現場のリアル事例
- 解約率改善のため、ユーザー行動データ分析 → CSが使えるダッシュボードを構築。
- 営業効率UPのため、リード管理〜承認フロー自動化を提案・実装。
PdMやビジネス側と一緒に「それ面白い!やろう!」と企画段階から入れるエンジニアは今ほんとに重宝されます。
「事業なんてわからん!とにかく技術やりたいんだ!」──この気持ち、めちゃくちゃわかります。
でもですね…ちょっと残酷な現実として、儲かってる事業のほうが、最先端の面白い技術に投資できるという事実があるんです。
実はビジネスへの理解を深めることが、遠回りに見えて最短で“やりたい技術を自由にやれる環境”への近道だったりします。
② 自ら課題を発見し、要件定義から実装まで一気通貫できる人
生成AIが実装方法は教えてくれます。でも「どこに課題があるの?」は自分で見つけなければ始まりません。
具体的にこういう人!
- 日々の開発で「なんで?」を考えている
- 潜在的なボトルネックを探し出せる
- 問題を要件に落とし込み、実現可能な設計にできる
- ステークホルダーを巻き込んで要件定義〜実装〜運用まで自走できる
現場のリアル事例
- CI/CDパイプラインの改善でビルド時間60%短縮を達成。
- カスタマーサポートの問い合わせ分析から、セルフサービスポータル機能を提案・実装し問い合わせ件数30%削減。
「指示待ちではなく、自分から課題を拾って提案できる人」。この力は生成AIではまだ全く代替できません。
③ とにかく熱量がある人 + 学び続ける人
最後に来るのが 熱量です。
技術力はもちろん大事。でも、熱量はそれ以上にチームに伝播します。
具体的にこういう人!
- 公式ドキュメント・カンファ・論文を読み漁る一次情報マニア
- 学んだことをブログ・社内勉強会でアウトプットする習慣
- 「やったことないですが、面白そうなのでやります!」と言える前向きさ
- 素直に周囲の意見を取り入れ、変化を楽しめる柔軟さ
チームに与える影響
- 周囲が「自分もやってみようかな」となる
- 新しい技術への挑戦が文化になる
- チーム全体の学習スピードが自然と上がる
- 困難な課題もポジティブに議論できる空気が生まれる
AIでは絶対に代替できない、人だからこその価値だと本気で思っています!
まとめ
技術は手段、事業成長が目的
生成AIが発展するほど、**「実装力」よりも「何をやるべきか」「誰と進めるか」「どう巻き込むか」**が問われています。
今日からできるおすすめアクションも置いておきます👇
- 📊 事業数値を読む習慣 → 月次KPIレポートを読んでみる
- 🤝 ビジネス側と話す → 営業・CSとランチして課題を聞いてみる
- 💡 小さな改善提案を出してみる → 日々の「ちょっとした違和感」を拾う
- 📝 アウトプット習慣 → 社内LT、技術ブログ、Qiita投稿!
最後に。技術はどんどん民主化されます。でも「事業成長に直結するエンジニア」はこれからますます希少価値が上がると確信しています。
もし皆さんの現場でも「こういう人が今求められてるな〜」という感覚があれば、ぜひコメントで教えてください!現場の生の声を聞けるのを楽しみにしています!