要約
- 「Web系 / SIer」という言葉のざっくりとした比較ではなく、現場目線での違いを整理
- SIerとWeb系の適性のある人材を考察する
前提:ここで書くのは「前職SIer」と「現職Web系」での経験談です。すべての企業に当てはまる一般論ではありません。
筆者について
- 金融系SIerで6年 → Web系(自社サービス)へ転職して3年目
- 職種:開発兼SRE(プロダクト開発や運用改善がメイン業務)
定義:この記事でいう「SIer」と「Web系」
- SIer:主に受託/請負で、顧客の要件を満たすことが大きな価値になりやすい
- Web系(自社開発):自社の事業成果に直結するプロダクトを開発する。事業KPIとの関連が強くなぜ開発するのかが問われやすい
※「SIerにも自社プロダクトがある」「Web系でも受託がある」など例外は多いので、あくまで傾向の話です。
1. 年功序列と実力主義
比較
- SIer:職級制度が整備されており、安定したキャリアパスを描きやすい
- Web系:期待値と成果の接続が明確なことが多く、役割ベースで評価されやすい
NewsPicksの記事でも取り上げられていて、データでも示されています。
実体験
- 前職では評価基準が制度化されており、長期的に安心してキャリアを積める印象があった
- 現職では、期待値が具体的に示される分、自ら成果を設計していく主体性が求められると感じた
2. 評価されるポイント
比較
- SIer:品質担保や安定運用など、信頼性を守る力が高く評価される
- Web系:事業成果への貢献度が評価軸になりやすい
実体験
- 前職は事業へのインパクトではなくドキュメント品質や障害を起こさないことが強く求められる
- 現職では事業KPIとの接続が求められ、技術の良さだけでは不十分な場面もあった
3. 技術選定
比較
- SIer:顧客要件や標準化の観点から、安定性を重視した技術選定が行われやすい
- Web系:プロダクト戦略や将来の拡張性を踏まえた技術選定が行われやすい
実体験
- 現職では裁量がある一方、「なぜその技術が事業に必要か」を説明する難しさがあった
詳細は別記事をご覧ください
4. アウトプット文化
実体験
- 前職では部門間の交流は少なかったが、その分ドメイン知識が深く磨かれていた
- 現職では社内共有の機会が多く、横断的な知識交換が活発だと感じている
5. 風通しの良さ
比較
- SIer:レビュー体制が明確で、品質保証の仕組みが強固
- Web系:役職よりもロジックベースで議論する文化が強い
実体験
- 前職では有識者レビューによって品質が担保される安心感があった
- Web系では設計段階から広く議論され、改善サイクルが速いと感じた
じゃあ結局、どっちが向いてる?
SIerが向いてる人
- 大規模案件の経験、顧客との調整/折衝、品質担保を武器にしたい
- 顧客業務に深く入り、システムで業務を変える経験がしたい
- 安定感を求め、手堅く積み上げるのが好き
Web系(自社開発)が向いてる人
- とにかく成果を出して急成長のキャリアを描きたい
- 常に成長が求められるのでワークライフバランスを強く求める人は向いてないかも
- 変化の速さを楽しめる
- 事業成果に直結する意思決定を近くで回したい
- 制約を受けることなく技術選定を自分でやりたい
おわりに
Web系とSIerは「どっちが上」ではなく、価値を出す構造が違うだけだと思っています。
この記事が、転職を考える人の解像度上げに少しでも役立てば嬉しいです。
もし皆さんの現場で「ここが一番違う!」があれば、コメントで教えてください。