はじめに
先日、Java Silver 17に合格したので、感想や気を付けたことを残します。
Java Silver 17の受験に際して、ネット上など情報が少なく、こういった合格体験記が少なく苦労したので、少しでも参考になれば幸いです。
※誤りありましたら、ご指摘いただけますと幸いです。
Java Silver 11との違い
簡単には以下のような違いです。
Java Silver 11 | Java Silver 17 | |
---|---|---|
制限時間 | 180分 | 90分 |
問題数 | 80問 | 60問 |
合格正答率 | 63% | 65% |
Java Silver 17では1問あたりに避ける時間が減った他、合格正答率もやや上がっています。
試験範囲
大半は同じですが、Java Silver 11で出題範囲となっていた 「ラムダ式」「モジュールシステム」 等は、Java Silver 17では試験範囲外となっています。
逆にJava Silver 17では 「Switch文・Switch式」「レコードクラス」「シールクラス」「パターンマッチング(instanceof)」 等が新たに試験範囲に追加されています。
受験までの勉強
受験までの勉強時間は約1か月ほどでした。
Java Silverを勉強するに際して、黒本と呼ばれる参考書が人気のようですが、Java Silver 11までしか発売されておらず(2024年8月28日現在)、今回はJava Silver 17の紫本をメインに学習を進め、試験1週間前にJava Silver 11黒本にも手を付けた形でした。
紫本は流しで1周、じっくり1周、最後にそれらの復習で1周の計3周しました。
その後、巻末に模擬試験が2つ(うち1つは公式サイトからダウンロード)あるので、それらを受験。
1つ目に関しては全く時間が間に合わず 90分で45問程度 しか終わりませんでした。
軽く復習して2つめの模擬試験を受験するも 90分で57問解答、正答率は50% でした。
この時点で試験1週間前でしたので、危機感を感じ、理解が曖昧な部分を洗い出して猛復習、黒本(Java Silver 11)も3日で1周しました。
黒本の模試については、Java Silver 11なので180分80問解答が本来のところ、早く解答することを意識して90分で80問解答しました。こちらも模試は2つあり、試験範囲外の問題は除いて正答率は 85%~90% 程度でした。
受験本番
近くのテストセンターで受験しました。
受付では顔写真の撮影や試験の説明等を受け、受験が始まります。
受験会場では1枚のメモ用紙が配られるので、メモしながら回答することも可能です。私は使用しませんでした。
会場によるかもしれませんが、その他希望すれば耳栓なんかももらえるみたいです。
ITパスポートや基本情報技術者試験同様、合格結果は受験後すぐにPCに表示されます。
試験終了後はスコアレポートを受付で受け取り、受験サインをして終了となります。
気を付けること
受験した上で感じた気を付けた方がいいことを下記にまとめます。
あくまで個人の感想にはなるので、その上で参考にしていただければ幸いです。
細かい部分まで確実に理解すること
正直、普段からJavaを触っているので、ある程度理解しているつもりになっていましたが、試験では細かい部分の理解を問われます。
インタフェースのメンバ についてや 継承時のルール 、 コンストラクタ 、その他新たに触れた シールクラス や レコードクラス 等々、覚えることがかなり多いです。
試験本番でも、「そこ聞くか~」って思わず呟いてしまうような部分を問われます。
普段実装する中で、そういった部分は随時調べて進めればいいわけですが、本番はそうは行きませんので、 参考書の内容は確実に理解していいるレベル まで落とし込んでおいた方がいいです。
なんとなくの理解だと確実に落ちると痛感しました。
試験時間・試験問題に慣れておくこと
模試でかなり苦労した部分は、何より時間の少なさでした。コードを読み、選択肢を読み、解答を選ぶという作業を約1分半で行う必要があります。
本番ではダミー問題という、正答選択肢のない問題もあるようです。
難しく悩む問題は適当にマークして次の問題に進む等、時間を意識しながら進めることが大切になります。
そのためにもまずは、コードを読むスピードを上げる事を前提として、試験問題の意図を読み取ることができるか否かが非常に重要だと感じました。
例えば、 「この問題は継承先のルールが問われている」 「この問題は変数の初期化ルールを問われている」 というように、各問題で何を問われているかを察知し、その知識を選択肢と照らし合わせるという作業を、60問行うことになります。
上記に慣れるためにも、模試を多く解くことが重要になります。
模試の結果で一喜一憂しない
最初に解く模試は難しく感じるかもしれないです。私自身、紫本の模試はどちらも散々な結果でした。
ですが、細かい部分を理解できるようになり、時間配分を覚えてくれば、確実に点数は上がっていきます。
あくまで主観にはなりますが、難易度について、 紫本の模試(Java Silver 17)は難しく、黒本の模試(Java Silver 11)は易しく 感じました。
また、Java Silver 11では、黒本で学んだ問題が実際の本番でもほぼ同じ形で出た、というようなことがあったと聞いたことがありました。
しかし、今回受けたJava Silver 17の本番ではそのようなことはなく、紫本レベルの難易度高めの問題がゴロゴロ出てきたように私個人的には感じました。(問題は全員一緒ではないと思うので、人それぞれかとは思います)
ですが、上記で記述した、 「細かい部分まで確実に理解すること」 「試験時間・試験問題に慣れておくこと」 これらができていれば、ちゃんと合格できるはずです。
模試の結果で一喜一憂せず、この範囲は何も見ずに自分で説明できるまで理解できているかを突き詰めていくことが重要になると感じました。
まとめ
Java Silverの受験は、資格を取得すること自体というよりも、Javaの構造であったり細かいルールを理解するという意味で非常に有意義な勉強をできたと感じました。
実際に勉強をした後と前では、コードに対する理解力は上がっていると思います。
ただ合格を目指して過去問を解きまくるのではなく、自分が理解できているかどうかを照らし合わせながら学習を進めていくことが、実は合格の近道で、そして今後にも繋がる勉強法なのではないかと思うので、この記事が少しでも皆様の学習のお役に立てれば幸いです。