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【ADO / VBA】SQL文でAccess DBのテーブルを作成・削除する方法

Last updated at Posted at 2021-02-07

はじめに

SQLを使用してAccessデータベースのテーブルを作成・削除する方法についてまとめておきます。
使用する言語はVBAです。

目次
1. テーブルを作成する(CREATE TABLE文)
 1-1. テーブルを作成するソースコード
 1-2. SQL文について
 1-3. Accessデータ型と対応するSQLデータ型
2. テーブルのデータを削除する(DELETE文)
 2-1. テーブルのデータを削除するソースコード
 2-2. SQL文について
3. テーブル自体を削除する(DROP TABLE文)
 3-1. テーブル自体を削除するソースコード
 3-2. SQL文について
4. 同名のテーブルが存在するかどうかを確認してテーブルを削除する方法(参考)
 4-1. ADOXの使用
 4-2. ソースコード例

コードが書きやすいように、先にADOの参照設定をしておきます(参照設定をしない方法は、こちらを参考にしてください)。
VBEの参照設定の画面で、次のようにMicrosoft ActiveX Data Object X.X LibraryをチェックしてOKボタンを押せば完了です
2021-02-06 023235.png

1. テーブルを作成する(CREATE TABLE文)

まず、CREATE TABLE文を使用してテーブルを作成する方法について、基本的なところを書いておきます。

1-1. テーブルを作成するソースコード

テーブルを作成する基本的なコードは次のとおりです。
最低限の記載ですが、これでテーブルの作成ができます。
同名のテーブルが既にあるとエラーが起きますが、この点については後述します。

1-1-1. RunSQLメソッドを使用したソースコード例

DoCmdオブジェクトRunSQLメソッドを使用する場合は次のように書いてSQL文を実行します。

'テーブルを作成する
Sub CreateTableByDoCmd()
    DoCmd.RunSQL "CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG PRIMARY KEY, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY)"
End Sub

1-1-2. ADOを使用したソースコード例

ADOで接続する場合は次のようにしてSQL文を実行します。

'テーブルを作成する
Sub CreateTableTest()
    Dim cn As New ADODB.Connection 'Connectionオブジェクトのインスタンスを生成
    Set cn = CurrentProject.Connection '現在のAccessDBに接続
    
    Dim cm As New ADODB.Command 'Commandオブジェクトのインスタンスを生成
    cm.ActiveConnection = cn 'ActiveConnectionプロパティで接続の関連付けを行う
    cm.CommandText = "CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG PRIMARY KEY, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY)" 'CommandTextプロパティにSQL文をセット
    cm.Execute 'ExecuteメソッドでSQL文を実行
    
    Set cm = Nothing 'Commandオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Sub

AccessでADOを使用するのは迂遠なようにも見えますが、Recordsetオブジェクトを使用してデータ処理ができるので、普段はADOを使用することが多いです(私の場合)。

他のアプリケーションからADOを使用する場合
Excelなどの他のアプリケーションからADOで接続する場合は、最初の2行のConnectionオブジェクトの設定を次のように書き換えます。

    Dim cn As New ADODB.Connection 'Connectionオブジェクトのインスタンスを生成
    cn.Provider = "Microsoft.ACE.OLEDB.12.0" 'プロバイダの指定(Office2007以降はこの指定)
    cn.Open "C:\VBA\ADOSample.accdb" 'Accessファイルのフルパスを指定して開く

1-1-3. 作成されたテーブルの確認

作成されたテーブルは、すぐにAccessのナビゲーションウィンドウには反映されませんのでご注意ください(ファイルを開き直すなどすれば見れます)。

テーブルのデザインビューを見てみると、次のようになっています。
2021-02-07 131435.png
商品IDを主キー(PRIMARY KEY)に設定しているので、鍵のマークが付いています。
なお、プロパティを見ると、値要求が「はい」、インデックスが「はい(重複なし)」となっています。
この点は、「1-2-2. PRIMARY KEY制約(主キーの設定)」で説明します。

1-1-4. コードの説明

以下は、ADOに関する説明になります。
まず、**Connectionオブジェクトを使用して、現在のDBとの接続(CurrentProject.Connection)を取得します。
次に、
Command オブジェクト**を使用して、次の操作を実行します。
ActiveConnectionプロパティを使用して、現在DBとの接続(cn)を関連付ける。
CommandTextプロパティを使用して、コマンド文字列(SQL文)をセットする。
Executeメソッドを使用して、SQL文を実行する。

最後に、使用したオブジェクトを解放して処理を終了します。

テーブル作成に関する参考サイト
テーブルの作成(アプリケーションとしてのVBA)
クエリからSQL(CREATE TABLE文)を実行してAccessのテーブルを作成する

1-2. SQL文について

上記のソースコードで使用したものを中心に、Accessデータベースで使用できる主なSQLの構文と使用方法を列挙しておきます。

1-2-1. CREATE TABLE文

SQLでテーブルを作成するときは、CREATE TABLE構文を使用します。

CREATE_TABLE構文
<構文>
CREATE TABLE テーブル名(カラム名 データ型, …… );

<記載例>
CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY);

上記の<記載例>では、テーブル名を「商品リスト」と指定して、カラム名とデータ型のセットとして次の3つを指定しているということになります。

カラム名 データ型 データ型の説明
商品ID LONG 長整数型
商品名 TEXT(20) 文字列型(上限20文字)
単価 CURRENCY 通貨型

なお、商品IDのデータ型はLONGと指定していますが、これをCOUNTERと指定すると「オートナンバー型」で作成されます(データ型の詳細については後述)。

CREATE TABLE構文については、MySQLの例ですが「テーブルを作成する(CREATE TABLE文)」というサイトが参考になります。

1-2-2. PRIMARY KEY制約(主キーの設定)

テーブル作成時に主キーを設定する場合は、カラム名、データ型の後ろに、PRIMARY KEYと記載します(主キーの指定がなくともテーブルは作成可能です)。

PRIMARY_KEY制約
<構文>
CREATE TABLE テーブル名(カラム名 データ型 PRIMARY KEY, …… );

<記載例>
CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG PRIMARY KEY, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY);

なお、Accessの場合は、主キーに設定すると、自動的に、値要求(NOT NULL制約)が「はい」、インデックス(INDEX)が「はい」、ユニーク制約(UNIQUE制約)が「重複なし」と設定されます。
NOT NULL制約とUNIQUE制約は主キー(PRIMARY KEY)の必要条件なので、特に違和感はないと思います。

1-2-3. NOT NULL制約(値要求)

テーブル作成時にNOT NULL制約(値要求)を設定する場合は、カラム名、データ型の後ろに、NOT NULLと記載します。

NOT_NULL制約
<構文>
CREATE TABLE テーブル名(カラム名 データ型 NOT NULL, …… );

<記載例> 商品IDにNOT NULL制約を設定
CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG NOT NULL, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY);

1-2-4. UNIQUE制約(一意性制約)

テーブル作成時にUNIQUE制約(一意性制約)を設定する場合は、カラム名、データ型の後ろに、UNIQUEと記載します。

UNIQUE制約
<構文>
CREATE TABLE テーブル名(カラム名 データ型 UNIQUE, …… );

<記載例1> 商品IDにUNIQUE制約を設定
CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG UNIQUE, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY);

<記載例2> さらにNOT NULL制約も付加する場合
CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG NOT NULL UNIQUE, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY);

1-2-5. DEFAULT制約(規定値の設定)

テーブル作成時にデフォルト値(規定値)を設定する場合は、カラム名、データ型の後ろに、DEFAULT デフォルト値と記載します。

UNIQUE制約
<構文>
CREATE TABLE テーブル名(カラム名 データ型 DEFAULT デフォルト値, …… );

<記載例1> 単価にデフォルト値(数値)を設定
CREATE TABLE 商品リスト(商品ID LONG, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY DEFAULT 0);

<記載例2> 倉庫区分にデフォルト値(文字列)を設定
CREATE TABLE 商品リスト(商品ID COUNTER, 倉庫区分 TEXT(10) DEFAULT 東京, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY);

1-2-6. FOREIGN KEY制約(外部キー制約)

外部キーを持ったカラムを設定する場合は、カラム名、データ型の後ろに、CONSTRAINT 外部キー名 REFERENCES 親テーブル名 (親カラム名)と記載します(参照:Access SQLを使用してテーブル間のリレーションシップを定義する)。

FOREIGN_KEY制約構文
CREATE TABLE テーブル名(カラム名 データ型 CONSTRAINT 外部キー名 REFERENCES 親テーブル名 (親カラム名), …… );

ソースコード例

'外部キーのあるテーブルを作成する
Sub CreateTableFOREIGNKEYTest()
    Dim cn As New ADODB.Connection 'Connectionオブジェクトのインスタンスを生成
    Set cn = CurrentProject.Connection '現在のAccessDBに接続
    
    Dim cm As New ADODB.Command 'Commandオブジェクトのインスタンスを生成
    cm.ActiveConnection = cn 'ActiveConnectionプロパティで接続の関連付けを行う
    cm.CommandText = "CREATE TABLE 販売リスト(販売ID COUNTER PRIMARY KEY, 商品ID LONG CONSTRAINT FK_商品名 REFERENCES 商品リスト (商品ID), 購入数 LONG)" 'CommandTextプロパティにSQL文をセット
    cm.Execute 'ExecuteメソッドでSQL文を実行
    
    Set cm = Nothing 'Commandオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Sub

実行してリレーションシップを確認すると、一対多の関係で結合されていることが分かります。
2021-02-07 150444.png
この外部キー制約は、MySQLの場合などとは、結構異なる書き方になっていますのでご注意ください。

1-2-7. INDEX(インデックスの作成)

調べた範囲では、Access SQLでは「CREATE TABLE文中でインデックスを設定する方法」が見つかりませんでした(MySQLは可能です)。
インデックスの作成を実現するには、既に作成されたテーブルに、インデックスを追加する方法を使用します(Access SQLを使用してテーブルとインデックスを作成および削除する)。

INDEX作成構文
CREATE INDEX インデックス名 ON テーブル名(カラム名):

ソースコード例

Sub CreateIndexTest()
    Dim cn As New ADODB.Connection 'Connectionオブジェクトのインスタンスを生成
    Set cn = CurrentProject.Connection '現在のAccessDBに接続
    
    Dim cm As New ADODB.Command 'Commandオブジェクトのインスタンスを生成
    cm.ActiveConnection = cn 'ActiveConnectionプロパティで接続の関連付けを行う
    cm.CommandText = "CREATE INDEX IDX商品名 ON 商品リスト(商品名)" 'CREATE INDEX構文でインデックスを作成
    cm.Execute 'ExecuteメソッドでSQL文を実行
    
    Set cm = Nothing 'Commandオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Sub

CREATE TABLE文を実行した後に、続けてCREATE INDEX文を実行すれば、テーブルの生成時にインデックスをつけることができます。

1-3. Accessデータ型と対応するSQLデータ型

ADOを使用してCREATE TABLE文を書くときに気になるのが、データ型の種類です。
わかりやすい一覧が見当たらなかったので、いくつかのサイトを参考にしつつ、実際に確認した内容を表にしました。

Accessデータ型 英語データ型 SQL表記 扱える範囲 サイズ
短いテキスト Short Text TEXT(0-255), VARCHAR, VARCHAR(0-255), CHAR, CHAR(0-255) 最大255文字 最大256byte
長いテキスト Long Text TEXT, LONGTEXT, MEMO 最大65,535文字程度 -
単精度浮動小数点型 Single SINGLE 有効桁数7桁の実数(おおよそ) 4byte
倍精度浮動小数点型 Double DOUBLE, FLOAT 有効桁数15桁の実数(おおよそ) 8byte
バイト型 Byte BYTE, TINYINT 0 ~ 255 1byte
整数型 Integer SHORT -32,768 ~ 32,767 2byte
長整数型 Long Integer LONG, INT, INTEGER -2,147,483,648 ~ 2,147,483,647 4byte
十進型 Decimal DECIMAL(1-28,0-28), DECIMAL, NUMERIC 10進数で最大28桁の整数 最大12byte
大きい数値 Large Number (対応するSQL文は不明) -9,223,372,036,854,775,808 ~ 9,223,372,036,854,775,807 8byte
日付/時刻型 Date/Time DATETIME, DATE 100-01-01 00:00:00 ~ 9999-12-31 23:59:59.999 8byte
拡張した日付/時刻 Date/Time Extended (対応するSQL文は不明) 0001-01-01 00:00:00 ~ 9999-12-31 23:59:59.9999999 42byteらしい
通貨型 Currency CURRENCY -922,337,203,685,477.5808 ~ 922,337,203,685,477.5807 8byte
オートナンバー型 AutoNumber COUNTER -2,147,483,648 ~ 2,147,483,647 4byte
Yes/No型 Yes/No BIT True(1) / False(0) 1bit
OLE オブジェクト型 OLE Object LONGBINARY 最大1ギガバイト -
バイナリ型 Binary BINARY(0-510), BINARY, VARBINARY, VARBINARY(0-510) 最大510byte(255文字) 最大512byte

短いテキスト(Short Text)の補足
短いテキストは**TEXT(最大文字数)**で指定します。
指定できるのは、TEXT(1)~TEXT(255)の範囲です。0文字の指定はできず、TEXT(0)とするとTEXT(255)が設定されます。
TEXT(最大文字数)の部分を、VARCHAR(最大文字数)又はCHAR(最大文字数)と置き換えても同様の結果となります。
なお、データは可変長で格納されますので、CHARと記載しても実際はVARCHAR型の指定をしているのと同じになります。

長いテキスト(Long Text)の補足
長いテキストは**TEXT**で指定します。文字数の指定はできません。
TEXTの部分を、LONGTEXT又はMEMOと置き換えても同様の結果となります。

十進型(Decimal)の補足
十進型は、DECIMAL(全体の桁数, 小数点以下の桁数)で指定します。最大で指定できるのは28桁です。
桁数の指定をせずDECIMALのみ記載すると18桁に設定されます。

データ型に関する参考サイト
Microsoft Access データ型
OfficePro データ型の種類
Access フィールドのデータ型一覧:データ型とは、説明とサイズ
オートナンバー型フィールドが上限値を超えた場合はどうなる?
新しいbigintフィールド用のMicrosoftAccess DDL
MySQLのデータ型

2. テーブルのデータを削除する(DELETE文)

次に、テーブルのデータの削除についてです。
ここで使用するDELETE文は、テーブルに格納されているデータのみ削除します。
テーブル自体は削除されません。

2-1. テーブルのデータを削除するソースコード

2-1-1. RunSQLメソッドを使用したソースコード例

DoCmdオブジェクトRunSQLメソッドを使用する場合は、テーブルの生成(CREATE TABLE構文)の場合と同様に次のように書きます。

'テーブルのデータを削除する
Sub DeleteTableDataByDoCmd()
    DoCmd.RunSQL "DELETE FROM 商品リスト"
End Sub

しかし、このままだと、実行した際にシステムメッセージが表示されます。
2021-02-07 175128.png
このメッセージを出さないようにするには、次のようにDoCmdオブジェクトのSetWarningsメソッドでシステムメッセージの表示を制御します。

'テーブルのデータを削除する
Sub DeleteTableByDoCmd()
    DoCmd.SetWarnings False '一旦システムメッセージを非表示に設定
    DoCmd.RunSQL "DELETE FROM 商品リスト"
    DoCmd.SetWarnings True 'システムメッセージを表示するよう再設定
End Sub

2-1-2. ADOを使用したソースコード例

ADOを使用する場合は、次のように書きます。

'テーブルのデータを削除する
Sub DeleteTableDataByADO()
    Dim cn As New ADODB.Connection 'Connectionオブジェクトのインスタンスを生成
    Set cn = CurrentProject.Connection '現在のAccessDBに接続
    
    Dim cm As New ADODB.Command 'Commandオブジェクトのインスタンスを生成
    cm.ActiveConnection = cn '現在のAccessDBに接続の関連付けを行う
    cm.CommandText = "DELETE FROM 商品リスト" 'DELETE文を実行
    cm.Execute 'ExecuteメソッドでSQL文を実行
    
    Set cm = Nothing 'Commandオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Sub

2-2. SQL文について

SQL文でテーブルを削除するときは、DELETE構文を使用します。
次の例は、テーブルのデータを全て削除する例です。

テーブルのデータを全て削除する場合
<構文>
DELETE FROM テーブル名;

<記載例>
DELETE FROM 商品リスト;

テーブルのうち、条件に合ったレコードのみ削除する場合は、次のように条件を指定します。

テーブルのデータの一部を削除する場合
<構文>
DELETE FROM テーブル名 WHERE 条件;

<記載例>
DELETE FROM 商品リスト WHERE 単価 < 100;

さほど難しい内容ではないと思います。

3. テーブル自体を削除する(DROP TABLE文)

今度は、テーブル自体を削除するソースコードです。
これを実行すると、テーブル自体がなくなってしまいます。

3-1. テーブル自体を削除するソースコード

3-1-1. RunSQLメソッドを使用したソースコード例

'テーブル自体を削除する
Sub DropTableByDoCmd()
    DoCmd.RunSQL "DROP TABLE 商品リスト"
End Sub

3-1-2. ADOを使用したソースコード例

'テーブル自体を削除する
Sub DropTableByADO()
    Dim cn As New ADODB.Connection 'Connectionオブジェクトのインスタンスを生成
    Set cn = CurrentProject.Connection '現在のAccessDBに接続
    
    Dim cm As New ADODB.Command 'Commandオブジェクトのインスタンスを生成
    cm.ActiveConnection = cn '現在のAccessDBに接続の関連付けを行う
    cm.CommandText = "DROP TABLE 商品リスト" 'DROP TABLE文を実行
    cm.Execute
    
    Set cm = Nothing 'Commandオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Sub

3-2. SQL文について

SQLでテーブル自体を削除するときは、DROP TABLE構文を使用します。

テーブル自体を削除する場合
<構文>
DROP TABLE テーブル名;

<記載例>
DROP TABLE 商品リスト;

4. 同名のテーブルが存在するかどうかを確認してテーブルを削除する方法(参考)

CREATE TABLE文で新たにテーブルを作成しようとする場合に、既に同名のテーブルが存在していた場合は、次のようなエラーが生じて処理が進みません。
2021-02-07 230422.png
このような場合は、処理を中断するか、既に存在しているテーブルを削除した上で新しいテーブルを作るなどの制御が必要になります。

ここでは参考として、既に存在する同名のテーブルを削除した上で、新しいテーブルを作成する例を紹介しておきます。

4-1. ADOXの使用

ADOXはADOの拡張機能です。
ここでは、「現在のデータベースのテーブル一覧」を取得するためにADOXを使用します。

これも先に参照設定を行っておきます。
次のように、VBEの参照設定画面から、Microsoft ADO Ext. 6.0 for DDL and Securityというライブラリを選択して、OKボタンを押します。
2021-02-06 184032.png

4-2. ソースコード例

以下は、CREATE TABLE文の実行の前に、既存のテーブルに同名のテーブルがあるかを確認して、同名のテーブルがあった場合は削除を行う制御を加えたソースコードです。
特に説明は加えませんので、細かいことはソースコードのコメント部分を参考にしてください。

'テーブルを作成する
Sub CreateTable()
    Dim cn As New ADODB.Connection 'Connectionオブジェクトのインスタンスを生成
    Set cn = CurrentProject.Connection '現在のAccessDBに接続
    
    Dim cm As New ADODB.Command 'Commandオブジェクトのインスタンスを生成
    cm.ActiveConnection = cn 'ActiveConnectionプロパティで接続の関連付けを行う
    
    Call DropDBTable("商品リスト") '同名のテーブルがあれば削除する
    
    cm.CommandText = "CREATE TABLE 商品リスト(商品ID COUNTER PRIMARY KEY, 商品名 TEXT(20), 単価 CURRENCY)" 'CommandTextプロパティにSQL文をセット
    cm.Execute 'ExecuteメソッドでSQL文を実行
    
    Set cm = Nothing 'Commandオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Sub
'テーブルが存在するか否かを確認する(戻り値:True=存在する, False=存在しない)
Function IsExistTable(tblName As String) As Boolean
    Dim cn As New ADODB.Connection: Set cn = CurrentProject.Connection '現在のDBの接続を取得
    Dim ct As New ADOX.Catalog: ct.ActiveConnection = cn 'Catalogオブジェクトを現在のDBに関連付け
    Dim tbl As Table 'テーブルオブジェクトを格納する変数
    IsExistTable = False '初期値を明示(書かなくともFalse)
    
    For Each tbl In ct.Tables 'CatalogオブジェクトのTablesコレクションを1つずつ取得
        If tbl.Type = "Table" And tbl.Name = tblName Then 'TableオブジェクトのTypeプロパティNameプロパティで一致するかを確認
            IsExistTable = True
            Exit For
        End If
    Next
    
    Set ct = Nothing 'Catalogオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Function
'テーブルが開いているか否かを確認する(戻り値:True=開いてる, False=閉じている)
Function IsOpenedTable(tblName As String) As Boolean
    IsOpenedTable = (SysCmd(acSysCmdGetObjectState, acTable, tblName) = acObjStateOpen)
End Function
'テーブルを削除する(テーブルが存在している場合のみ)
Sub DropDBTable(tblName As String)
    Dim cn As New ADODB.Connection: Set cn = CurrentProject.Connection
    Dim cm As New ADODB.Command: cm.ActiveConnection = cn
    
    If IsExistTable(tblName) Then
        If IsOpenedTable(tblName) Then DoCmd.Close acTable, tblName, acSaveYes 'テーブルが開いていたら閉じる
        cm.CommandText = "DROP TABLE " & tblName 'DROP TABLE文を実行
        cm.Execute
    End If
    
    Set cm = Nothing 'Commandオブジェクトの解放
    cn.Close: Set cn = Nothing 'Connectionオブジェクトの解放
End Sub

さいごに

Accessで CREATE TABLE文 が必要になることはあまりないかもしれませんが、備忘として残しておきました。
誰かの役に立つ日がくれば幸いのところです。

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