LTspice でサーマルノイズ電圧源のモデルを定義する
LTscpie でノイズシミュレーションをする場合の話です。
LTspice にはノイズ電圧源のモデルがありません。必要なら自分で定義する必要があります。一つの方法として、抵抗をノイズ源として使用することが可能です。LTspice の回路図とシンボルは以下のようになります。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F3455249%2F5adf27dd-3198-419a-fc91-7038619d0e7d.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=8f7fda7cc676da0aa9aad179f4d00521)
抵抗 60.342Ωの出すサーマルノイズが 1nV/√Hz であることを利用しています。パラメータにより、任意の {pnoise}nV/√Hz のサーマルノイズを定義できます。
LTspice でフリッカーノイズ電圧源のモデルを定義する
フリッカーノイズの場合は、1/f の周波数特性を表現するために、Laplace式を用います。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F3455249%2F7961dd8e-21be-5657-7015-5bc23c99a345.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=3a5c7f5d1c462649cb7751be11359f69)
Laplace 式の s は微分を表しており、これによって、周波数に対し一定のサーマルノイズが、1/f の傾きを持ったノイズとなります。パラメータ pnoise は、1kHz におけるノイズ電圧を表しています。コイル L1 は電流出力で DC 的に飽和しないようにおまじない的に付けているものですが、計算が収束しないときはこういうのが必要だったりします。