LTspice で信号の時間微分・積分を計算する
LTscpie で信号の時間微分・積分を計算する方法としては、Laplace式を使った方法がありますが、ここではそれに頼らない方法を紹介します。
L, Cって、交流回路での電圧・電流に対して以下ような動作をする素子でしたよね。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F3455249%2F5871725b-238c-20df-f5d5-d0fab4072dfc.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=78092aef228b0bb7e4ee890133cab5b1)
これを使って微分・積分を求めます。
入力電圧を時間微分して、電圧として出力するブロックの、回路図とシンボルは以下のようになります。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F3455249%2Ff6082c30-e239-75a0-6012-9e35ac4e21c5.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=4492b08022fa51a60acce59723c2dcf0)
入力電圧を時間積分して、電圧として出力するブロックの、回路図とシンボルは以下のようになります。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F3455249%2F97f44abe-e5e5-cdc6-3967-4d0b6a56df29.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=d3534f1b5605628bbb5871e11ad66749)
なぜ Laplace 式を使わずにこういう形にしたかというと、実は上の L1, C1 は単なる 1[H], 1[F] の素子にしていないのです。
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F3455249%2Fcdcb7f50-f57b-437c-8f28-8c7f68a2458c.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=fae1eebc9ad9f3af029f39711ca3bc43)
![](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com%2F0%2F3455249%2Fa259c9f6-bbc2-3fc8-d49b-3a1ab18e180d.png?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=33b21c4f017836f70feaf85536579aa4)
L1 には直列に小さな抵抗を、C1 には並列に大きな抵抗を忍ばせています。
Laplace で微分・積分とったときに、DC 解析のところで計算が収束しなくて困ったことがあったのですが、この方法だと、計算結果に影響が出ない程度に付加抵抗をつけることで、それを回避できたりするので、あえてこんなことをしています。