LTspice で信号の時間微分・積分を計算する
LTscpie で信号の時間微分・積分を計算する方法としては、Laplace式を使った方法がありますが、ここではそれに頼らない方法を紹介します。
L, Cって、交流回路での電圧・電流に対して以下ような動作をする素子でしたよね。
これを使って微分・積分を求めます。
入力電圧を時間微分して、電圧として出力するブロックの、回路図とシンボルは以下のようになります。
入力電圧を時間積分して、電圧として出力するブロックの、回路図とシンボルは以下のようになります。
なぜ Laplace 式を使わずにこういう形にしたかというと、実は上の L1, C1 は単なる 1[H], 1[F] の素子にしていないのです。
L1 には直列に小さな抵抗を、C1 には並列に大きな抵抗を忍ばせています。
Laplace で微分・積分とったときに、DC 解析のところで計算が収束しなくて困ったことがあったのですが、この方法だと、計算結果に影響が出ない程度に付加抵抗をつけることで、それを回避できたりするので、あえてこんなことをしています。