前回の「Shopify の技術的特徴とマイクロサービスアーキテクチャ解説」では、ヘッドレスコマースと呼ばれる Shopify の技術的特徴とアーキテクチャを解説しました。本記事では実際に Shopify を使って EC ショップを開設してみます。
Shopify アカウントの考え方
アカウントは2種類あります。カスタマイズが不要な方はショップアカウントを利用して自社で EC ショップを開設します。カスタマイズが必要な方はパートナーアカウントを持つ会社へ開発を依頼してください。NRIデジタルでは Shopify を使ったストア・アプリ開発を行っています。
- ショップアカウント
- シンプルなショップを作ることができます
- テーマやアプリの購入ができます
- テーマやアプリのカスタマイズはできません
- パートナーアカウント
- ショップをカスタマイズ開発することができます
- テーマやアプリのカスタマイズ開発ができます
- 開発したショップをオーナーへ所有権を移行(販売)できます
- 既に開いているショップアカウントの管理・開発ができます
ショップアカウントではじめる
ショップアカウントを作るためには、Shopify 公式サイトの「無料体験をはじめる」というボタンから登録できます。詳しい始め方についてはストア開設ガイドブックをご覧頂くのが良いでしょう。ショップアカウントではアプリやテーマの開発はできませんが Shopify app store や Shopify themes store で販売されているものを活用して独自のショップにアレンジしていくことができます。フリー画像の提供やロゴの作成等のサービスも提供されており、デザイナーが自社にいなくてもビジネスをスタート出来るようになっています。
パートナーアカウントではじめる
オリジナリティのあるビジネスがしたい方、EC ショップのカスタマイズをしたい方は Shopify パートナーに開発を依頼してください。ここでは Shopify パートナーとして EC ショップを開設する方法を解説していきます。まず Shopify パートナープログラムの「今すぐ登録」を押してください。アカウント情報を登録していきます。ここでは法人/個人の情報を入力します。
Shopify パートナープログラムとは
ストアを運営する事業主様が抱える悩みや課題の解決を後押しするサポートプログラムです。主にオンラインストア構築から、デザイン、マーケティング、広告運用、SNS 連携、アプリ開発、コンサルティングなど、EC ならではの幅広い分野で皆様の得意を活かしていくことが可能です。また、法人の方々だけではなくフリーで活躍する個人の方でも、クライアントのご紹介や、ストア構築、テーマ(デザインテンプレート)やアプリの開発を通して収益を得ることができます。
Shopify Japan 提供資料より引用抜粋
Shopify パートナープログラムでできること
アカウントが作成されたら Shopify partners の管理画面にログイン出来るようになります。
ストア構築、アプリ開発、テーマデザイン、紹介(アフィリエイト)、マーケティング、販売チャネルのパートナーとしてショップを支援することができます。
Shopify パートナーはレベニューシェアを受けることができます。詳細はこちらをご参照下さい。
ショップを開設する
それでは Shopify パートナーアカウントからストアを追加していきます。
- ストア管理のタブから「ストアを追加する」ボタンを押します(パートナーアカウント)
- 各種情報をフォームに記入し、登録します(パートナーアカウント)
- ショップが開設されます(ショップアカウント)
ショップ情報を登録
EC ビジネスを行う上で必要な情報を登録します。代表的な設定情報を記載します。
- 一般設定
- ストア名、ストアの住所、タイムゾーン、通貨
- ロケーション
- 在庫の保管、注文のフルフィルメント、商品の販売のための場所
- アカウント
- アカウントオーナー、スタッフアカウント
- 決済サービス
- Shopify ペイメント、amazon pay、クレジットカード、銀行振込、コンビニ払い
- 配送
- 送料、パッケージ(寸法・重量)、明細表
- 法務関連
- 返金ポリシー、プライバシーポリシー、利用規約、配送ポリシー、特定商取引法に基づく表記
- 請求情報
- Shopify の利用料金の決済方法(クレジットカード払い)

ショップをオープン
今回はアプリやテーマの開発はせずシンプルな状態でショップをオープンします。必要な準備が揃ったら、パートナーアカウントのストア管理タブから該当のショップの所有権を移行してください。わからないことがあればこちらのヘルプページを参照してください。
所有権の移行をしたら完了です。これでショップがオープンし EC ビジネスがスタートします。
まとめ
本記事ではショップの開設までを解説しました。次回はショップの基本機能をご紹介します。
Tips : Shopify の公式サイトは URL 末尾に ?locale=ja をつけると日本語になります。
<本記事に関するお問い合わせ>
NRIデジタル株式会社 担当 吉田・倉澤・萩村 and Developers marketing-analytics-team@nri-digital.jp
本記事は NRI digital TECH BLOG からの転載です。
Shopify で EC ビジネスをはじめる