問題
掲題通り、所有している汎用JPドメイン (例: example.jp など) の更新を行ったのだが、whois で見ると期限が更新されておらず、監視アラートに引っ掛かった。
この理由が知りたかったので調査した。
なお、今回は お名前.com で取得・更新を行ったものだが、それ以外で取得・更新した場合も同様の現象が発生する。
原因
有効期限の延長は JP ドメインの管理元である JPRS が更新期限の翌日に行うという運用仕様 であるため。 つまり whois は汎用JPドメインの有効期限切れの監視に適さない (リマインダーとしては機能してくれるが...)。
これは汎用JPドメインの運用仕様として「期間満了がくるまで更新を行わない」という仕様によるものと考えられる。 この仕様は以下に引用する規則から読み取れる。
第11条(登録期間および登録期間更新)
汎用JPドメイン名の登録期間は、第19条による汎用JPドメイン名登録原簿
(以下「登録原簿」という)の記載が完了した日の属する月の翌年対応月末日
までとする。
2 当社は、前項の登録期間満了の翌日に 登録が継続している汎用JPドメイン
名の管理指定事業者に対して、当社所定の時期および方法により 登録期間更新
通知および登録更新料の請求書を送付する。
3 前項の規定にかかわらず、当社が登録更新を不相当と判断した場合には、
登録期間満了の30日前までにその汎用JPドメイン名の管理指定事業者に対して
登録終了通知を行い、登録期間満了日に登録は終了する。
4 第2項に定める汎用JPドメイン名は、登録期間満了の日の翌日からさらに
汎用JPドメイン名の登録を1年間継続することができ、以後も同様とする。
5 管理指定事業者は、登録者からの汎用JPドメイン名の登録更新方法および
登録更新料の支払い方法等を、取次規則に基づいて定める。引用 - https://jprs.jp/doc/rule/rule-wideusejp.html (一部強調)
なお JP汎用ドメインのライフサイクルは以下のようになっている (JPRSウェブサイトから引用)。
ちなみに、この仕様に基づき、お名前.com などで複数年更新しても JPRS では1年分しか更新が反映されない。 複数年更新分のお金を先に預けている、という状態になる。
参考