はじめに
- DFT,TDDFTを使った第一原理計算プログラムOctopusをインストールするためのメモです。
- 基本的には,InstallationとManual: Building from scratchのページを参考にしています。
- コンパイラは,intelコンパイラを使用しています。コンパイラとそのオプションは適宜読み替えてください。1
- 基本的にファイルは
<basedir>
にダウンロードするものとします。
最初に,最低限必要なライブラリのインストールをします。
2023/04/11にリンクを修正しましたが、内容やバージョンは確認していないのでご自身で適宜読み替えてください。
BLASのインストール(ver. 3.8.0)
1. netlibのサイトからダウンロードします。
2. 展開します。
tar xvf blas.tgz
cd BLAS-(version)
3. 展開したファイルの中のmake.inc
を編集します。
FORTRAN = ifort
OPTS = -O3
DRVOPTS = $(OPTS)
NOOPT =
LOADER = ifort
LOADOPTS =
4. コンパイルします。
make
5. コンパイルが終わったら新しくlib
というディレクトリを作って,ライブラリをコピーします。
mkdir <basedir>/lib
cp blas_LINUX.a <basedir>/lib/libblas.a
LAPACKのインストール(ver. 3.8.0)
1. netlibのサイトからダウンロードします。
2. 展開します。
tar xvf lapack.tgz
cd lapack-(version)
3. 展開したファイルの中のmake.inc.example
をmake.inc
にコピーして,編集します。
cp make.inc.example make.inc
FORTRAN = ifort
OPTS = -O3
DRVOPTS = $(OPTS)
NOOPT = -O0
LOADER = ifort
LOADOPTS =
4. ライブラリをビルドします。
make lib
5. コンパイルが終わったら,先ほど作ったlib
というディレクトリにライブラリをコピーします。
cp liblapack.a <basedir>/lib/
※注意:make
が失敗する場合,INSTALL/second_INT_ETIME.f
とINSTALL/dsecnd_INT_ETIME.f
中のINTRINSIC ETIME
をコメントアウト(行の最初に*
をつける)してみてください。
GSLのインストール(ver. 2.5)
1. GSLの最新版をダウンロードします。
2. 展開します。
tar xvf gsl-(version).tar.gz
cd gsl-(version)
3. configure
スクリプトを実行します。
(gccコンパイラの場合はオプションが違うようなので注意)
./configure CC=icc CFLAGS=-O3 --prefix=<basedir> --disable-shared --enable-static
4. 成功したらコンパイル,インストールを行います。
make
(make check)
make install
※注意:make check
が失敗するかもしれません。(原因不明)
FFTW3のインストール(ver. 3.3.8)
1. FFTWの最新版をダウンロードします。
2. 展開します。
tar xvf fftw-(version).tar.gz
cd fftw-(version)
3. configure
スクリプトを実行します。
./configure --prefix=<basedir> CC=icc CFLAGS=-O3 CXX=icpc F77=ifort F77FLAGS=-O3 --enable-mpi
4. 成功したらコンパイル,インストールを行います。
make
(make check)
make install
LibXCのインストール(ver. 4.2.3)
1. LibXCの最新版をダウンロードします。
2. 展開します。
tar xvf libxc-(version).tar.gz
cd libxc-(version)
3. configure
スクリプトを実行します。
./configure --prefix=<basedir> CC=icc CFLAGS=-O3 FC=ifort FCFLAGS=-O3
4. 成功したらコンパイル,インストールを行います。
make
(make check)
make install
次に,Octopusのインストールです。
Octopusのインストール(ver. 12.2)
1. Octopusの最新版をダウンロードします。
2. 展開します。
tar xvf octopus-(version).tar.gz
cd octopus-(version)
3. 環境変数を定義します。
export LIBS_BLAS=<basedir>/lib/libblas.a
export LIBS_LAPACK=<basedir>/lib/liblapack.a
4. configure
スクリプトを実行します。
./configure --prefix=$HOME/octopus CC=mpicc CCFLAGS=-O3 FC=mpifort FCFLAGS=-O3 --enable-mpi --with-gsl-prefix=<basedir> --with-libxc-prefix=<basedir> --with-fftw-prefix=<basedir>
5. 成功したらコンパイル,インストールを行います。
make
(make check もしくは make check-short)
make install
これでホームのoctopusというディレクトリに実行ファイルができるはずです。
他にも入れるとよいライブラリがあるみたいだけど,今回はとりあえず動くということでスルー。
また,コンパイラのオプションについては良く分からないので他につけるべきものがあれば教えていただきたいです。