はじめに
■2022/03/16修正
元々dist-upgrade
を使用していましたが、full-upgrade
の方が新しいので変更しました。
併せてコマンドの解説も修正しました。
筆者の環境は以下のとおりです。
・Windows10にてWSL2でUbuntu20.04LTSを使用(ロケールはja_JP.utf8)
・Windows Terminalを使用
上記環境でのapt
コマンド実行メモです。
あくまで筆者が通常実行しているコマンドのみの記載になります。
その他のコマンドや詳細情報についてはman apt
や以下の公式ドキュメントを参照ください。
もしくは、以下のWikiを参照ください。
aptコマンド実行編
結論から書きます。
以下が実行しているコマンドになります。
※各コマンドの意味が分からない方はコピペで実行しないでください。
(実行した結果について責任を負いかねます)
sudo apt update && sudo apt upgrade -y && sudo apt full-upgrade -y && sudo apt autoremove -y && sudo apt autoclean -y
解説編
apt以外のLinuxコマンド共通基礎的な部分
-
sudo
について
スーパーユーザー(rootユーザー)の権限でコマンドを実行します。
普段Windowsをそのまま使っていると意識しないかもしれませんが、
Linuxだと色々なもの(例えばコマンドの実行など)に「権限」が関係してきます。
別の記事を書くレベルになるので大幅に省略しますが、
「管理者権限を持つ一番偉いユーザでコマンドを実行しますよ」ということだと思ってください。 -
&&
について
「AND制御演算子」と呼ばれる演算子で
「&&で繋ぐ前のコマンドが成功したら次を実行」します。
コマンドを連結するモノだと思ってください。 -
-y
について
Linuxではコマンド実行中に「本当に実行しますか?」と問われることが度々あります。
続行しますか? [Y/n]
みたいなやつです。
-y
オプションを付けて実行することで全て「yes」で実行します。 -
おさらい
最初に「コピペで実行しないでください」と書いた理由は
「よく分からないコマンド」「複数」を「管理者」が「はいはい」言いながら
実行することになるからなんですね。(職場風景でもありそうで怖いですね)
「よく分からないコマンド」の部分については次で解説します。
aptコマンドの部分
aptコマンド実行編
に記述したコマンドは以下の5つを実行しています。
-
apt update
インストール可能なすべてのパッケージに関する詳細情報を表示します。
(ここまでなら実際にインストールされません、ただ表示されるだけです) -
apt upgrade
パッケージを更新します。
(上記で一覧を確認し、実際にインストールするフェーズになります) -
apt full-upgrade
ディストリビューションのアップグレードを行います。
アップグレード時に依存関係を解析してシステムに必要なパッケージを
追加インストールし、不要なパッケージを削除します。
(ディストリビューション自体のアップグレードになるため、
構築している環境に不安がある場合は安易に実行しないでください) -
apt autoremove
パッケージの更新に伴い必要なくなったパッケージを削除します。 -
apt autoclean
キャッシュされているが、インストールはされていないdebファイルを削除します。
まず、「deb」ファイルとは何かと言う話ですが、
Windowsではexe形式のファイルで何かをインストールするように
.deb(Debian系)や.rpm(RedHat系)形式でインストールすることができます。
つまり、パッケージをインストールする時に
sudo apt install -y ◯◯.deb
というようにインストールできます。
そして、パッケージをインストールすると
APTキャッシュとしてパッケージの情報が記録されていきます。
この情報はファイルが削除された後も残ります。
(アプリを削除しても情報が残るようなイメージ)
蓄積されると当然、ディスク容量を圧迫します。
なのでこのコマンドを実行すると
上記の領域を開放することができます。
補足
更新した後はOSの再起動をしないと基本的に更新完了しません。
ですので、各自の環境に合ったコマンドを実行してください。
(ここは、コマンドなど正確に調べてください)
# 例:Linuxの本番環境の場合(夜中の2:30に再起動をかける)
$ sudo shutdown -r 02:30
# 例:wslの再起動をする場合
$ wsl -t Ubuntu◯◯
wslの基本的なコマンドについては以下を参照してください。
また、本記事ではコマンドを繋いで全て「yes」で実行するようにしていますが、
本番環境で実行する場合は、意味を理解した上で必ず1コマンドずつ実行し、
目視確認しながら「yes」も手入力するようにすることを強く推奨します。
備考
apt
はAdvanced Package Tool (アドバンスド パッケージ ツール)の略らしいです。