概要
CutPasteは正常画像から疑似的な異常画像を作成し,CNNの学習に使用する自己教師あり学習手法である.正常画像から作成した疑似的な異常画像で学習するため,実際の異常画像が不要となる.
正常画像のある部分を切り取りパッチを取得し,別の部分に貼り付けるCutPasteと細長いパッチにリサイズして貼り付けるCutPaste-Scarの2つを提案している.
アプローチ
正常画像のある部分を切り取りパッチを取得し,別の部分に貼り付けて疑似的な異常画像を自動的に作成し,学習に使用する手法である.正常画像は正常クラス,作成した疑似的な異常画像は異常クラスの2クラス分類問題として学習する.
異常度(Anomaly Score)をGDE(Gaussian Density Estimator)を用いて求め,評価する.
異常箇所はGrad-CAMを用いてAttention Mapとして可視化する.
貼り付けるパッチのサイズでCutPasteとCutPaste-Scarの2つが存在する.
CutPaste-Scarは細長いパッチを貼り付けているためCutPasteと比較して異常箇所が微細である.
実験
従来の異常検知手法とCutPaste,CutPaste-Scar,3-way(CutPaste+CutPaste-Scar)で学習した手法のArea Under Curve(AUC)を比較.
3-wayで学習した手法が最も高精度.
まとめ
実際の異常画像を用いず,正常画像から疑似的な異常画像を作成し,CNNの学習に使用する自己教師あり学習手法であるCutPasteを紹介しました.
実際の異常画像を用いないため,異常画像の収集が困難であるという問題を解決している.
参考文献
論文:CutPaste: Self-Supervised Learning for Anomaly Detection and Localization
LINK:https://arxiv.org/abs/2104.04015
備考
・公式実装
なし
・非公式実装
https://github.com/Runinho/pytorch-cutpaste
https://github.com/LilitYolyan/CutPaste