はじめに
今回はBGPにおけるベストパス選択の用語確認、設定、動作確認をしていきます。
用語については基本的にはCisco公式ドキュメントより引用します。ドキュメントは日本語が怪しい点がありますので、適宜最適な日本語を記載していきますが、認定試験を受ける方は公式ドキュメントを実際に見て練習代わりにしたほうがいいかもしれません。
引用元は単元ごとに明記しております。
ベストパス選択とは
BGPルータは通常、同じ宛先への複数のパスを受信します。BGP の最適パス アルゴリズムは、IP ルーティング テーブルに格納し、トラフィック転送に使用する最適なパスを決めるものです。
ベストパス選択の仕組み
BGPでは4つのメッセージを交換します。(https://www.infraexpert.com/study/bgpz02.html)
その中のUPDATEメッセージに含まれる、パスアトリビュートをもとにベストパスの選択をします。
このパスアトリビュートの中でも優先度があり、優先度が高いものから順にアトリビュートを比較します。
パスアトリビュート
優先度が高いものから順に記載
前提としてNEXT_HOPアトリビュートにIP到達性があること
EBGPピアにはNEXT_HOPアトリビュートを自身のIPアドレスにしてアドバタイズしていますが、ルート受け取ったEBGPピアがIBGPピアにルートをアドバタイズする場合、自身をNEXT_HOPとはせずEBGPピアから受け取ったルート情報のままをアドバタイズしてしまいます。なので、受け取ったルート情報はNEXT_HOPに到達できないとみなされ無効なルート情報とみなされます。(static、再配布、next-hop-selfで対応)
1.最も高い WEIGHT を持つパスが優先されます。(Cisco独自)
2.最も高い LOCAL_PREF を持つパスが優先されます。
3.networkコマンド、aggregate-addressコマンドで生成したルート
4.最短の AS_PATH を持つパスが優先されます。
5.最小のオリジン タイプを持つパスが優先されます。
6.最小の Multi-Exit Discriminator(MED)を持つパスが優先されます。
パスアトリビュートは合計13項目ありますが、基本的にはこの6つしか利用しないので割愛いたします。
次回
WEIGHTの設定と動作を確認していきます!