すること
Proxmoxのゲストのバックアップを、SynologyのNAS上に保存できるようにします。
NFS(ネットワークファイルシステム)というプロトコルを用いて、ProxmoxからNASにアクセスし、バックアップを保存できるようにします。
環境
- Proxmox VE 8.2.2
- IP:
192.168.10.191
- IP:
- Synology NAS DS218j
- IP:
192.168.10.192
- IP:
Synology NAS側の設定
NFSを有効化
NFS(ネットワークファイルシステム)を用いて、ProxmoxとNASでデータのやり取りをするので、NFSサービスを有効化します。
NASのWeb UIからコントロールパネルを開き、ファイルサービス、NFSのタブを開き、NFSサービスを有効化のチェックボックスにチェックを入れます。
右下の保存を押して、設定を保存します。
Proxmoxのための共有フォルダを作成
コントロールパネル、共有フォルダから作成ボタンを押して、フォルダを作成するウィザードを開きます。
名前はproxmox
にしました。
共有フォルダにNFSでアクセスできるようにする
フォルダを選択した状態で、編集ボタンからNFS権限タブを開き、作成ボタンを押して、NFSルールを新しく作成します。
「ホスト名またはIP」には、Proxmoxのホストからしかアクセスできないように、IPアドレスを指定します。
特権は読み取り/書き込みに設定します。
設定したら右下の保存ボタンを教えてください。
左下のマウントパス /volume1/proxmox
は、あとでproxmoxからNASに接続するときに必要なので、どこかにコピーしておいてください。
Proxmox側での設定
ProxmoxにNASのフォルダを追加する
Web UIを開き、左側のツリーからデータセンターを選択し、ストレージ、追加ボタンからNFSをクリックします。
新しくポップアップが出ます。
IDは、NASを識別できる任意の名前(ここではsynology-nas
)
サーバは、NASのIPアドレス(筆者の環境では192.168.10.102
)
Exportは、NASの画面で表示されたマウントパス(筆者の環境では/volume1/proxmox
)
内容は、NASに保存するファイルの種類です。
バックアップを保存する予定なので、VZDump バックアップのみを選択します。
設定したら右下の追加ボタンを押して、保存します。
これでProxmoxとNASを連携できました。
バックアップをする
バックアップをするゲストを選んでください。筆者はVMID:100のゲストのバックアップを取ります。
バックアップから今すぐバックアップボタンを押して、バックアップの設定をします。
保存先をNASにしたいので、ストレージを先ほど設定した、NASのID(synology-nas
)に設定します。
できたら、右下のバックアップボタンを押すとバックアップが開始されます。
バックアップが終了したら、左側のツリーからNASのストレージを選択しましょう。
バックアップをクリックすると、ちゃんと先ほどのバックアップが追加されていることがわかります。
できてますね。おわりです!
備考
NFSについて
ぜんぜん知らなかったので調べました。パスワードとかなしでファイルにアクセスできるプロトコルみたいです。
普通に聞くとちょっとビビりますが、外部ネットワークに公開しないし、接続元のIPアドレスは制限しているので大丈夫でしょう。