背景
Wine で Windows バイナリを動かす時に, wine64 a.exe とか打つのがめんどい.
./a.exe とかで, .exe を直接実行したい.
binfmt でいけます.
方法
Ubuntu(systemd 系)だと, まずは systemd-binfmt.service を立ち上げておきます.
$ sudo systemctl start systemd-binfmt
binfmt 用の設定を /usr/share/binfmts に作ります.
Ubuntu apt だと, wine-binfmt パッケージがあります.
(ただ, これだと設定ファイルをインストールするだけのようで, 後述の update-binfmts はいずれにせよ必要だった)
/usr/share/binfmts/wine 設定ファイルを, 以下のように import して反映させます.
$ sudo update-binfmts --import wine
あとはこれで, windows バイナリを ./a.exe のようにして起動できます!
DLL path
MinGW や llvm-mingw(clang)だと, 何もしないとランタイム dll
(lib***.dll) が見つからないエラーが出るため, PATH or LD_LIBRARY_PATH で .dll の場所を指定する必要があります.
アプリの構成によっては, 完全 static ビルドができるかもしれません.
msys2とC++で特定のDLLに依存しないwindowsバイナリを作る
https://siuncyclone.hatenablog.com/entry/2018/07/21/194629
llvm-mingw(libcxx, clang)の場合は
$ -static -lstdc++
でいけます.
(例外もうまく扱えているようですが, SEH の場合どうなるかは不明. 一応 libunwind, libcxx でサポートされているっぽい? https://reviews.llvm.org/D50564 )
binfmt とは?
The Linux binfmt subsystem
http://anadoxin.org/oldblog/linux-binfmt
バイナリのフォーマット(通常はヘッダ)を見て, どのようにプロセスを実行するかを切り替える機能になります.
いろいろ頑張ると, aarch64 バイナリを, ./aarch64.out で qemu + chroot で aarch64 システムで実行, みたいなのができます.
qemu + binfmt + chroot で AARCH64 環境を構築する.
https://syoyo.wordpress.com/2013/12/17/qemu-binfmt-chroot-%E3%81%A7-aarch64-%E7%92%B0%E5%A2%83%E3%82%92%E6%A7%8B%E7%AF%89%E3%81%99%E3%82%8B/