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クラウド詳しくないけどさくらのクラウドについて調べてみた(概要&サーバー/ディスク編)

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さくらインターネットを利用したことがないですしクラウド案件も関わったことがないのですが、最近政府指定のクラウドに選ばれて、それにより株価も急騰したので気になって調べてみました。
あと、今自分が Windows Server のシステムの業務をしているので、さくらのクラウドがWindows Serverと関連がある点も個人的に気になっています。

この記事について

私がインフラエンジニア一年目でクラウド経験無しなので、インフラの基礎知識を持っている程度の初心者向けの記事になっているかと思います。
また、特徴が多岐にわたるので複数の記事に分けて出します。この記事は大まかな概要、サーバー、ディスク、アーカイブ(バックアップ)、ISOイメージについて記載しています。

参考資料

さくらインターネット公式サイト

さくらのクラウドの主な特徴

1,データ転送料無料
2,東京、石狩をリージョンとしている。複数箇所に環境を作ることが可能
3,Windows Serverのライセンスを提供している
4,料金体系が、他のクラウドのように従量課金だけでなく月額、日割、時間割も可能

データ転送料が無料の点が他の主なクラウドと違うところで、公式サイトでもそこを推していました。

具体的な機能・仕様

<サーバー>

・仮想サーバーにはCPU128コア、メモリ480GBまで自由に割り当てられる
・リージョンは東京第1ゾーン、東京第2ゾーン、石狩第1ゾーン、石狩第2ゾーンの4つ
・CPUコアとメモリの値段はリージョンによって違う(石狩より東京の方が高い)
・ネットワークやストレージはまた別の機能が必要

他の特別なプラン

コア専有プラン

dedicated-cpu-plan-011.png
画像の引用ページ
サーバー2,3が通常プランで、サーバー1がコア専有プランです。通常プランはホストサーバーのCPUコアを複数の仮想サーバーで共有する形ですが、コア専有プランは仮想サーバーに固定的に割り当てるという形です。

メリットを先程の画像のページから引用します。

通常、ホストサーバ上で動作する各仮想サーバの負荷状況は定期的に監視され、大量のリソースを消費する仮想サーバについては適切なリソース制限を行い、ホストサーバ全体に影響が及ばないように制御されます。しかしながら複数の仮想サーバが同時に負荷増大するなど、リソース消費状況が急激に変化した場合は他の仮想サーバに一時的な性能低下などの影響を及ぼす可能性があります。そこで、専有プランを利用することでこのような場面での性能低下を防ぎ、より安定した動作が期待できるようになります。

・コア専有プランはIntel® Xeon® ProcessorとAMD EPYC™ 7003 Series Processorの2つにプランが分かれている
Intelの方は10パターンから選べて、仮想サーバー一台につき最大CPU10コア、メモリ96GB。AMDの方は3パターンから選べて、仮想サーバー一台につき最大128コア、メモリ480GB。公式サイトにはAMDの方はDBサーバーやHPC等の用途として最適との記述がある
・Intelの方はリージョン4つで値段が変わらず、AMDの方は石狩第2ゾーンのみでの提供

専有ホストプラン

private-host-011.png
画像の引用ページ
左が専有ホストプランです。基盤のホストサーバーごと専有するプランです。

メリットとしては、他のユーザーの影響を受けない他にも、専有しているホストサーバーのスペックが開示されるため、仮想基盤のスペックに依存するソフトウェアのライセンスコストを最適化することが出来ます。
また、ホストサーバー上で自由にサーバーを起動できるため、キャパシティプランニングをユーザー自身で行えます。

・ホストサーバーの障害時には自動で別のホストサーバーが割り当てられる
・レンタルサーバーでの専用サーバーと違い、物理マシンをそのまま提供するサービスではないため、ホストサーバーに直接OSをインストールしたり出来ない
・リージョン4つで値段が変わらない
・通常プランと同じく、ネットワークとストレージはまた別の機能が必要
・ホストサーバー(Windows)上でWindows以外の仮想サーバーは実行できない
・専有ホストプランが契約された時点で課金が開始され、ホストサーバーや仮想サーバーの稼働状況は料金と関係ない

(Nested VM)

専用ホストプランで対応している、仮想サーバー上で仮想サーバーを実行できる機能です。ホストサーバー上で動作するサーバーで、仮想サーバーを実行できます。通常プランではこの機能は使えません。

高火力プラン

機械学習やディープランニングに最適なGPUサーバーを利用できるプランです。時間単位で利用できるため、最適にGPUサーバーを利用したい時に適しています。

・GPUはNVIDIA V100を使用していて、1サーバーごとに1個専有
・現在はCPU4コア、1GPU、56GBメモリの1プランしか提供していない
・インストールできるOSは、CentOS7系、Ubuntu18.04系、Ubuntu20.04系、Ubuntu22.04系
・石狩第1ゾーンのみでの提供

<ディスク>

・「性能重視のSSD」「容量重視の標準プラン」の2プランから選べる
・標準的なプランは一般的なHDDの2倍の性能、SSDの方は20倍の性能
・複数ディスクを一台のサーバーで利用でき、コントロールパネルから接続/切断出来る
・4つのリージョンによって値段が違う

<アーカイブ>(バックアップ)

ディスクからアーカイブを作成して、取得時点のディスクイメージのバックアップを取得する機能です。作成したアーカイブから同じ設定のサーバーを作成することが出来ます。

・VPSディスクからアーカイブ作成が可能なため、簡単にクラウドにマイグレーションできる
・サーバー新規作成時に活用できる「パブリックアーカイブ」を標準提供している
※パブリックアーカイブとは、OS等のテンプレートのようなもの

(自動バックアップ)

さくらのクラウドで稼働している仮想サーバーからのディスクから定期的にアーカイブを自動作成する機能です。

・最小バックアップ期間は1日、最大世代管理数は10世代、ソースディスクに指定可能なディスクの最大容量は1TB、1アカウントあたりの自動バックアップ最大設定可能数は5
※世代管理数とは、過去何回分のデータを残すかを指すもの
※ソースディスクとは、コピー(バックアップ)元のディスク
・バックアップ作成完了の時点で料金が発生する

<ISOイメージ>

ユーザー自身でISOイメージファイルをアップロードする「プライベートISOイメージ」と、さくらのクラウドが提供する「パブリックアーカイブ(パブリックISOイメージ)」があります。

・パブリックアーカイブは、CentOSやDebian系などのLinuxは無償提供で、Windows Serverは有償
・パブリックアーカイブのWindows Serverは、リモートデスクトップやSQL Server等、細かくライセンスが分かれている
・パブリックアーカイブのWindows Serverは、100GBのみでの提供のため、100GB以上のディスク用でないといけない

(スタートアップスクリプト)

CentOS、Ubuntu/Debian環境でサーバーを作成する際、任意のシェルスクリプトを記述した「スタートアップスクリプト」を選択できます。提供されているものだけでなく、自作スクリプトも実行できます。

・パブリックアーカイブに対して動作保証をしている

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